旅と歴史

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吉島家住宅

2024年09月14日 | 旅 歴史

 岐阜県高山市大新町に吉島家住宅があります。
 吉島家住宅は、飛騨の匠の誉れ高かった西田伊三郎によって明治40年(1907)に建てられました。明治38年(1908)に表側を残し類焼し、再建されたのが現在の建物です。隣には親類の日下部家の立派な住宅が並んでいます。吉島家の初代は文政6年(1823)に没した休兵衛でした。
 代々生糸、繭の売買、金融、酒造業を高山で営んだ豪商で、大名にもお金を貸していたそうです。主屋は木造平屋建(1部2階建)、桁行16.7m、梁間13.6m、切妻造り、平入、桟瓦葺きです。全体に立ちが比較的低く細部の表現も穏やかで、洗練された町家の手法をみせています。
 大黒柱を中心に、梁と束(梁に垂直の短い柱)によって構成される吹き抜けは、高窓からの光線をたくみに屋内に取り入れています。日下部家住宅が男性的な建物に対し、この吉島家住宅は建物のすみずみまで神経のゆきとどいた、繊細さと女性的な美しさのある建物といわれています。
 昭和52年(1977)来日したアメリカ現代建築界の巨匠・チャールズ・ムーアは「庭園では京都の苔寺(西芳寺)、建築では吉島家」をあげて絶賛したそうです。吉島家住宅は昭和41年(1966)に国の重要文化財に指定されています。
 吉島家住宅には、防火用の「火垣」が設けられています。火垣は板塀上部に立ち上がっている袖壁です。敷地の北側面に北西側からの延焼を防ぐ為設けられたもので延長21.7m、桟瓦葺きです。

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