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インテリアコーディネーターのブログ。
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出産する

2011-09-02 | 育児関連
その日は突然やってきました。
女性は10ヶ月間、お腹の中で赤ちゃんを育てるから、母としての自覚が持てるのだそうです。

私は・・・その日まで何の自覚もありませんでした。
ただただしんどかった。というだけでしょうか。

つわりでしんどかったのは、5ヶ月頃まで。
その後ほんのひと時、今までがウソのように身体が楽になりました。
それまでは、微熱も続いていたせいで、身体がだるいは重いは、そして眠いはで、自分自身の身体なのにコントロールできなかったのです。

ところがそれがフイっと楽になりました。
するとお腹がすいて仕方なくなりました。

最近の妊婦は痩せても何も言われないけれど、太ると怒られます。
つわりが終わって4週間後の健診時、つわりで痩せた分がすっかりもとに戻りました。
(お~。回復したな♪)
という私の安心をよそに、看護士さんから怒られました。
「太り過ぎ!」

母になる自覚がきちんとある人は、きっとこの言葉を冷静に受け止めて、太らない努力をするのでしょうが、私の場合、(元に戻っただけや~ん♪)と、全く気に止めることもなく、それから生まれる前日まで欲求のままに食べ続けました。

マクドのポテト、焼き飯、オムライス、から揚げ、コロッケ・・・
果汁100%ジュース、果汁グミ、くだものいろいろ、それからアイスクリーム。
妊娠前はそれほど興味の無かった、油っこいものや塩辛いもの、カロリーの高いものばかりです。

病院には絶対言えないものばかりをたらふく食べ、出産までに増加した体重18kg。
最後は母子手帳に「カロリー制限」と書かれたほどです。

太るとお産が長引くのだそうです。
でも、無駄に前向きな私は、「安産」を信じて疑いませんでした。
だって、つわりしんどかったし。
それから、必要以上に太ったせいもあってか?7ヶ月を過ぎる頃には、歩くことも寝ることも、そして靴下を履くことさえ、しんどくなっていました。

そしてその日がやってきました。
それは予定日よりも2週間以上も早くに。

以前にチラっと書いていた通り、前日は遠方まで遊びに出掛けていたのです。
今から思えば、出産の兆候はありました。
でも、初めてのことだけに気付くことができませんでした。

4月18日午前1時半、違和感を覚えて飛び起きました。
これだけは、経験がなくともわかる「破水」です。
私にとっては、きっとこの形でなければ、入院に踏み切れなかったようにも思います。

とりあえず、トイレに行ってみて・・・おさまるわけもなく、
着替えようとするそばからその服を汚し・・・
諦めて主人を起こし、パジャマのまま病院に向かうことにしました。(夜中で良かった。)

午前2時に病院に着き、入院。
ベッドに寝転ぶと、程なく陣痛が始まりました。
想像以上の痛みに驚きながら夜が明け、午前11時ようやく子宮口が全開したそうで、分娩室に入りました。
それから5時間・・・

分娩台に上がった時、確かに先生はこう言ったのです。
「うん。早そうね☆」

そうです。私の辞書に「難産」なんて言葉はありません。
ここからはちょっと頑張れば、少し我慢すればわが子に会えるハズだったのです。

一体いつまで続くのか?
ゴールの見えない戦いは苦しいものです。

「だって太りすぎよね~。」

この時、この一瞬だけ初めて太ったことを後悔しました。
現在でも、太ったからといってお産が長引く原因にはならない。と私は思っていますが、お産が長引くと太ったせいにされることは事実です。

午前11時に入室してから4時間半、時計が3時半を回った頃、何やらまわりが騒がしくなりました。
それまで、助産師さんと二人きりだった分娩室。時々様子を見にやってくる主治医の先生、そして院長先生。全員大集合!

長く電源の入っていなかったらしい超音波の機械をわっせと動かし、検査・・・

「あれ?頭の位置がおかしいわ!」

(??????)

「誘導で戻せるかしらん?」

(いやいやいやいや・・・どういうことだ?)

まな板の鯉状態の私は、次々にやってくるお医者さんや助産師さんにされるがままで、
次は車椅子に乗せられてレントゲン室へ。

(レントゲンっていいの?)

という心配をよそに、なんだか準備がどんどん進められ、
再び分娩室に戻ってくると、立会い出産を楽しみにしていた夫がようやく分娩室への入室を許されて入って来ました。

始まったのは手術の説明。

(え~?!このタイミング???ここまで絶えたんだから何とか自然で産めないものか?)

という私の心の叫びとは裏腹に、定期的に襲ってくる陣痛の中、震える手で手術の同意書にサインをし、
(どんだけおんねん!!!)
というくらいたくさんの看護士さんが一斉にやってきて緊急手術の準備。

腕にリストバンドが巻かれます。

(36才・・・ふぅ~ん。こういうのは数えで記入するんだね・・・って誰が36やねん!)

良く見ると名前が違います。
意外と冷静な自分に心の中で笑いながら、
「ちょっとコレ・・・違いますけど?(だって私、まだ33才だし!)」と伝え、やり直してもらい、手術室へ。

部分麻酔がかけられ、ようやく長い陣痛の痛みから解放されました。
両手両足がくくられたまま、午後4時24分、
10ヶ月間まさに一心同体で過ごしたわが子は、全く感覚の無くなった私のお腹の中から出てきました。

ほんの一秒、私の前に来た赤ちゃんは、大急ぎで手術室から出て行きました。

私はくくられたまま、縫合手術。
後になって聞くと、コレがすごく長かったのだそうです。

回旋異常
赤ちゃんは出産の際、回転しながら降りて来ますが、この回転を失敗したのだそうです。
お腹を開けた時、先生のこんな声が聞こえました。

「あら~。頭がこんな向きにあるわ!これは無理よね~。出て来れないわ。」

(それなら、ちゃっちゃと切ってくれれば良かったのに・・・)
と、心でつぶやきながら、何はともあれ無事に生まれてくれてほっとしました。

終わってみれば、自然に産んだ人の陣痛の苦しみも、帝王切開で産んだ人の術後の苦しみも・・・両方を経験できたから、どちらの気持ちもわかることができて良かったかな?と。

そんな風にして生まれたわが子はもう4ヶ月になりますが、
それでもまだ、自分が母だという自覚はあまりありません。
ただ・・・私にとってなによりも一番大切な存在であることは確かです。
笑顔の時も泣いている時も起きている時も寝ている時も・・・とにかくかわいくて仕方ありません。

妊娠も出産も想像していたものとは全然違いましたが、
子どもがこんなにもかわいいなんて。
これも想像以上でした。

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