以前掲載した未払賃金とは別に、今年3月に2名の方から、元勤務先への未払賃金請求訴訟の依頼を受けました。
今年4月に原告住所地の簡易裁判所へ未払賃金訴訟を提訴、相手方の会社は弁護士等を付けることもなく、1回、2回と期日を重ねました。
被告会社は、新しい代表者が元代表者から何も話を聞かされていない、何も知らないと主張、元代表者が勝手に雇ったことだ、等と要は全面否認です。
そこで、2回目の期日に裁判官より、元代表者の証人申請をするよう求められました。
こちらとしては、原告が持っている給与明細や、原告の勤務時間に関して記載したメモなどを証拠として出し、それと同時に、被告会社で保管しているタイムカードや源泉徴収簿などの送付嘱託を申し立て、出てきたものを証拠として出していましたから、十分とは言えないまでも立証できていると考えていたので、証人申請する必要があるんですか?と思わず裁判官に言ったところ(予期せぬことで思わず言ってしまいました)、
「被告は全面否認しているんだから当たり前でしょ!主張だけしても立証しなきゃダメです!」
等というお言葉が。
辞めた人の所在を突き止めるのは苦労するだろうと思われましたが、所在はすぐに分かり、まずは原告本人から元代表者に連絡を取り、事情説明したところ、証人となることを快諾して貰え、すぐに元代表者の方からも協力する旨私の事務所へ連絡がありました。
その場で簡単に元代表者の方から事情をお聞きし、期日前に面接を行うことを約束しました。
ところが、その数日後、被告代理人と名乗る弁護士から電話が入り、減額して欲しいとの和解申し入れがありました。
どのくらいの減額なのか尋ねるも金額は仰らず、上から目線で「減額するのか、しないのか」という内容に私は捉えられたので、「減額は考えてないです」と伝えたところ、ああそうですか、と電話が切られました。
そして、期日の数日前になって、10ページ近くに及ぶ準備書面と(2人で約20ページ)、元代表者と原告本人の証人申請が出されました。
内容は、原告の主張がなってない。法的主張じゃなく物語を書いてるだけだ等という、ありがちなパッシング。
それはともかく弁護士相手の証人尋問・・・。このケースは初です。
頭をよぎるのは、まるでプロと小学生のサッカーのような・・いやいやきっちり準備すれば大丈夫と言い聞かせ、いざ本番へ。
証人は、事前の面接ではスムーズにお答えできてたものの、やはり、法廷独特の雰囲気と、尋問前の「宣誓」が聞いているのか、ガチガチ。
重要な争点の一つである賃上げについて尋ねるも、「賃上げしたことはありません。確か日給から時給へ変えたことはあったと思いますが。」等と想定外の答えが。
どうやら、他の人のケースと勘違いしています。
が、「○円から○○円に賃上げしましたよね?」と具体的な金額を言えば、誘導尋問になりそうなので言えず(ならない?)、軌道修正もできずに次の質問へ行かざるを得ませんでした。
こちらにミスのない完璧な尋問事項をと考えていたのみで、ガチガチ状態の証人の緊張を崩してやるということをまったく考えていませんでした。反省しなければなりません。
が、それまでの主張、立証でこちらに良い印象を持ってくれてたのでしょう、裁判官から証人に、「さっきは賃上げしたことはないと言ってましたが、本当に賃上げしませんでしたか?」という補充質問が入り、「勘違いしてました。○円から○○円に、××頃賃上げしました」という回答が得られました。
はあ~~~、どうしようかと思ったよ!!
被告代理人の尋問でも、こちらへの助け船と考えざるを得ないような(失敗なのか助け船なのか)尋問も飛び出し、証人・当事者尋問は無事1時間半で終了。
終了後、裁判官から、「和解相当の事案」と発言され、和解の席へ。
事前に本人達へ、弁護士が付いた以上向こうは徹底的に争ってくる。1審で勝っても控訴される可能性がある、強制執行にも費用はかかるし、ある程度の金額で和解することも考えた方が良いと説明しており、それだったら、8割カットの額でもやむを得ないという内輪での話し合いの結果に。
ところが、裁判官から予想を上回る額での条件提示があったため、こちらも承諾、入れ替わりで被告も承諾し、無事和解成立となりました。
安堵でぐったりきました・・・。
今年4月に原告住所地の簡易裁判所へ未払賃金訴訟を提訴、相手方の会社は弁護士等を付けることもなく、1回、2回と期日を重ねました。
被告会社は、新しい代表者が元代表者から何も話を聞かされていない、何も知らないと主張、元代表者が勝手に雇ったことだ、等と要は全面否認です。
そこで、2回目の期日に裁判官より、元代表者の証人申請をするよう求められました。
こちらとしては、原告が持っている給与明細や、原告の勤務時間に関して記載したメモなどを証拠として出し、それと同時に、被告会社で保管しているタイムカードや源泉徴収簿などの送付嘱託を申し立て、出てきたものを証拠として出していましたから、十分とは言えないまでも立証できていると考えていたので、証人申請する必要があるんですか?と思わず裁判官に言ったところ(予期せぬことで思わず言ってしまいました)、
「被告は全面否認しているんだから当たり前でしょ!主張だけしても立証しなきゃダメです!」
等というお言葉が。
辞めた人の所在を突き止めるのは苦労するだろうと思われましたが、所在はすぐに分かり、まずは原告本人から元代表者に連絡を取り、事情説明したところ、証人となることを快諾して貰え、すぐに元代表者の方からも協力する旨私の事務所へ連絡がありました。
その場で簡単に元代表者の方から事情をお聞きし、期日前に面接を行うことを約束しました。
ところが、その数日後、被告代理人と名乗る弁護士から電話が入り、減額して欲しいとの和解申し入れがありました。
どのくらいの減額なのか尋ねるも金額は仰らず、上から目線で「減額するのか、しないのか」という内容に私は捉えられたので、「減額は考えてないです」と伝えたところ、ああそうですか、と電話が切られました。
そして、期日の数日前になって、10ページ近くに及ぶ準備書面と(2人で約20ページ)、元代表者と原告本人の証人申請が出されました。
内容は、原告の主張がなってない。法的主張じゃなく物語を書いてるだけだ等という、ありがちなパッシング。
それはともかく弁護士相手の証人尋問・・・。このケースは初です。
頭をよぎるのは、まるでプロと小学生のサッカーのような・・いやいやきっちり準備すれば大丈夫と言い聞かせ、いざ本番へ。
証人は、事前の面接ではスムーズにお答えできてたものの、やはり、法廷独特の雰囲気と、尋問前の「宣誓」が聞いているのか、ガチガチ。
重要な争点の一つである賃上げについて尋ねるも、「賃上げしたことはありません。確か日給から時給へ変えたことはあったと思いますが。」等と想定外の答えが。
どうやら、他の人のケースと勘違いしています。
が、「○円から○○円に賃上げしましたよね?」と具体的な金額を言えば、誘導尋問になりそうなので言えず(ならない?)、軌道修正もできずに次の質問へ行かざるを得ませんでした。
こちらにミスのない完璧な尋問事項をと考えていたのみで、ガチガチ状態の証人の緊張を崩してやるということをまったく考えていませんでした。反省しなければなりません。
が、それまでの主張、立証でこちらに良い印象を持ってくれてたのでしょう、裁判官から証人に、「さっきは賃上げしたことはないと言ってましたが、本当に賃上げしませんでしたか?」という補充質問が入り、「勘違いしてました。○円から○○円に、××頃賃上げしました」という回答が得られました。
はあ~~~、どうしようかと思ったよ!!
被告代理人の尋問でも、こちらへの助け船と考えざるを得ないような(失敗なのか助け船なのか)尋問も飛び出し、証人・当事者尋問は無事1時間半で終了。
終了後、裁判官から、「和解相当の事案」と発言され、和解の席へ。
事前に本人達へ、弁護士が付いた以上向こうは徹底的に争ってくる。1審で勝っても控訴される可能性がある、強制執行にも費用はかかるし、ある程度の金額で和解することも考えた方が良いと説明しており、それだったら、8割カットの額でもやむを得ないという内輪での話し合いの結果に。
ところが、裁判官から予想を上回る額での条件提示があったため、こちらも承諾、入れ替わりで被告も承諾し、無事和解成立となりました。
安堵でぐったりきました・・・。