水沢司法書士・行政書士事務所

八王子の司法書士・行政書士事務所です-水沢司法書士・行政書士事務所。
八王子駅北口徒歩6分。

行政書士会からの文書

2010年06月21日 | Weblog
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私は司法書士ですが、行政書士の登録もしています。
(仕事の割合からすれば9:1もいかない割合ですが)

したがって、行政書士会から、会員である私に対し、色々な雑誌・会報等が毎月送られてきます。

この雑誌ですが、司法書士という言葉が出てくる箇所が毎回のようにあります。
行政書士にとって司法書士は敵のようです。会を挙げて嫌ってるようにしか読めません。
私としては、怒りはないんですが、非常に面白く読ませて頂いてます。

要は、私への陰口を書いた文書が、私にも届いている、のですから。

さて、先日行政書士会から送られてきた「行政書士市民法務便覧改訂三版」なる本。
「二版」については、比較的中立的な立場で、他士業との境を解説し、ある程度は参考にはなりましたが、今回の「三版」は、とても斬新で衝撃的です。

衝撃を受けた部分はたくさんあるのですが、

・行政書士の独占「的」業務である許認可申請手続き業務が解禁されようとしている。
・検察庁への告訴状・告発状作成は、司法書士・行政書士の共管業務である。
・行政書士は就業規則を作成できる。
・行政書士は事務弁護士。
・登記に関係しない土地・家屋の調査と測量図の作成は行政書士の専管業務である。
・行政書士は多方面の税務業務ができる。

これらに関してどうのこうのいうつもりはありませんけど、
ただ、司法書士の目から言えば、
検察庁への告訴状・告発状作成を行政書士もできる(P7)、とする点は誤植ですよね?これ?わざわざ太字表記しているところを見ると、確信的なんでしょうか?
いずれにせよ、個人の見解程度であればまだしも、東京都行政書士会としての正式見解とも取れるこの本はいかがなものかと思います。

先日、お酒を一緒に飲んだ土地家屋調査士さんにこの話をしたら、絶句しておられた様子でした。
他士業の人間がこの本を見たら、きっと衝撃を受けると思いますよ。
特に弁護士と司法書士。


とまあ、そんな適当なことを考えていたら、先日、東京都行政書士会さんから、
「倫理研修実施にあたって」という通知がきました。

東京都行政書士会会員番号6979~8136の者に対して送られたようです。

①健康上の理由、②慶弔事などの理由、③その他やむを得ない相当な事由による場合しか、この倫理研修を欠席できないようです。
業務多忙は理由にならない、と。

はあ。

しかも月末の金曜日の13時から16時30分という。

はあ?

いや、常識的に考えて出席できないんですけど。できるわけがないでしょ。
月末の金曜日の午後なんっていったら、スクランブルですよ。

そんな強制的な研修をなぜ平日の昼間にする?
行政書士さんは日中プラプラしてるんですかね?そんなわけないでしょ?

休日だったら、もちろん参加しますよ。司法書士の悪口を聞きに、、、。

いや日程も大問題だが、行政書士さんには、倫理研修を受けるべき方々が他にいらっしゃると思うんですけどね!
申し訳ないが、非常に不愉快です。

先日、行政書士さんが「書面作成代理人行政書士」として内容証明を送った離婚関係の事件の後始末を受けましたけどね。
申し訳ないが、非常に不愉快です。

なんてちょっと怒ってみました。
次回の研修が休日になることを祈りつつ、今回は欠席の方向でお願いします。


保佐+在宅+虐待

2010年06月09日 | Weblog
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保佐+在宅+虐待
というキーワードで、ピンとくる方はいないかと思いますが、

要するに、被保佐人が一人暮らしの在宅で、身内から経済的・精神的虐待が行われているという話になります。

保佐類型となると、ある程度の判断能力はあります。
その判断能力が問題で、人から言われたことをすべて信じ込んでしまう。

保佐人といっても始終監視しているわけにはいきませんから、目の届かないときに、
一人暮らしの被保佐人の家に入り込み、虐待が繰り返されるという実に悩ましい問題です。

保佐人就任以前から、年金の搾取やら、本人に成りすまして本人名義のクレジットカードを作成し、このカードを使って液晶テレビや高額な電気製品を買ったり、現金の借入が繰り返され、

保佐人就任後は、虐待者から、
「母がお金をほしがってる」
等と言った小遣いの要求、

それがダメだと分かると、今度は本人に電話をさせ、
「髪を切りたいので、タクシー代と小遣いが欲しい」
「家の風呂が壊れていて、風呂に全然入れないから修理代が欲しい」
「家中の電気がつかないので、小遣いが欲しい」
「洋服を買いたいので、タクシー代と小遣いが欲しい」
「保険を払うお金が欲しい」
「飼い犬の毛を刈りにペットショップに連れて行くので、費用とタクシー代が欲しい」
「電話料金の請求が来てるので、お金が欲しい」
等様々な理由を付けて、多いときは毎日、少なくとも1週間に1回ほど、私宛に電話が入ります。

基本的に、その方には毎日ヘルパーさんが入り、ヘルパーさんが、被保佐人の服を買ってきてあげたり、電球が古くなって点滅していれば電球を買いに行ったり、介護には関係のないはずの飼い犬の美容室を手配したり、ドッグフードを買ってきてあげたり、日常の細々としたことはすべてやってくれています。また、デイサービスにも通い、そこで髪を切ったり、風呂に入れて貰ったりしています。電話料金は引落の手続を取っています。保険なんか入っていません。

とはいえ、本人からの注文ですから、その度に、ヘルパー会社やケアマネに電話し、その必要性を確認し、すべてヘルパーさんやデイサービスで用が足りている、との結論になり、被保佐人に、こうこうこういう理由だから必要ありませんよね?と言って被保佐人に納得して貰っていました。

ヘルパーさん・ケアマネさんは、本当によくしてくれていると思います。

本人のお金はすべて私が管理していますが、本当に「本人に必要なもの」であれば、何でも買っています。
服が欲しいのであれば、ヘルパーさんに買ってきて貰ったり、自分で選びたいのであれば、タクシーでヘルパーさんと買い物に行って貰ったりして、あとで、私が管理しているお金からヘルパー会社に支払をする、という方法で。

虐待者がいなければ、当然被保佐人にお小遣いを渡すことができますが、虐待者がいる以上、一銭も被保佐人に渡すことはできません。

そんな中、先日、担当のケアマネから、本人が電話で実の弟に借金の無心をしていたようだとの情報が入りました。
本人には新たな借金をする必要性はまったくありません。仮に借金をしたとしても、保佐人権限で取り消すつもりですが、後日ケアマネから聞くと、「これが最後だ」ということで、被保佐人の弟から3万円が送られてきたそうです。

そのとき虐待者が本人宅におり、3万円のうち2万円をもっていき、残った1万円は本人がもっていたはずだが、あとで虐待者の息子もやってきてその1万円ももっていったようだ、と連絡が入りました。

予想通りの展開。
これが最後?ということは何度もあったんだろうな。

それと前後して、虐待者から、
「セカンドオピニオンとして、新宿の女子医大に連れて行くから、保険証とタクシー代をだせ」
などという連絡がありました。
「そういうことなら、私がセカンドオピニオンを手配します」
「いや、私が連れて行く。」
「いえ、保佐人の私が手配します。」
「いや、私が連れて行く。」
という押し問答がありました。
「ああそうですか、私も他の司法書士に相談します!」
「はい。どうぞどうぞ」

電話を切った(切られた?)あと、すぐにケアマネに連絡し、多摩地区の専門医によるセカンドオピニオンの手配をお願いしました。

後日、ケアマネから、主治医から○○病院への紹介状を貰ったので、虐待者と一緒に○○病院に行きましょう、と被保佐人に言ったところ、被保佐人は、
「行かなくていい」といい、「虐待者と2人で女子医大に行くのであれば行く」等と言われたと連絡がありました。

要するに、セカンドオピニオンなんていうのは建前で、
保険証と小遣い目当てであることは明白です。
保険証があれば借金もできますし(お金がないと思いこんでいる本人に申し込ませるのだから)、タクシー代数万円も虐待者にもっていかれます。
病院の領収証を出して、と言ったら、本人に渡したが捨てちゃったんじゃないか、と言われるのがオチ。

被保佐人にとっては、自分の子だけが自分のことを考えてくれる味方で、他は敵、と刷り込まれているのでしょう。

ついに本人から、
「私に後見人はいりません」
「後見人をやめてください」
と電話が入りました。実に5分に1回の割合で。

(・・・後見人?保佐人なんすけど。本人に「後見人」という言葉を使ったことはないはずですけどね。隣に虐待者がいるんだろうな)

「辞めたいのはやまっやまっなんですけど、辞めれないんですよ~」、「どうしてもというのであれば、裁判所に保佐人の解任請求をしたらどうですか」
と言っても、話は通じず、
「私に後見人はいりませんから、やめてください」
との一点張り。

8ヶ月あまり、無報酬でここまでやってきたのに、本人から辞めて下さい、と言われるとは・・・・・・・・じゃあ辞めましょか!

裁判所へ、「本人・親族との不和」を正当事由として、辞任許可の申立を作り始めたのですが、
お世話になっている社会福祉協議会の方とお会いしたとき、市役所の高齢者支援課に相談した方がいい、との助言を得、
すぐに支援課に、高齢者虐待の情報提供をしてきました。

2時間ぐらいですかね、市役所の方には親身になって聞いて頂いて、
市役所・社会福祉協議会・地域包括・警察・ヘルパー・ケアマネ・保佐人による包囲網が完成した訳ですが、

被保佐人は、施設への入所を嫌がっていましたが、こういう状況であれば、
虐待者と引き離すため、施設入所はやむを得ない、というか、本人のために必要なんだろうという関係者一同の考えです。

これから、どうなることやら。
辞めたいのは山々なんですけど、裁判所からの信頼に傷を付けるわけにもいかないんで、
もう少し頑張ってみようと思ってます。
やれやれ。

他士業の方、同業者の方、それでも成年後見をやりますか?