【モスクワ時事】ロシアのプーチン大統領は１９日、ショイグ国防相に対し、ウクライナ国境付近で 軍事演習を行っているロシア軍部隊の撤収を命じた。大統領府によると、撤収は「春の定期演習終了」に伴うもので、国境に近い南部ロストフ州、北西部ベルゴ ロド、ブリャンスク両州で演習していた部隊に元の基地に戻るよう求めた。
ただ、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）軍当局者は１９日、ウクライナ国境地帯のロシア軍が演習後に基地に戻っている兆候は見られないと述べた。
ウクライナ国境付近では３月から、数万人のロシア軍部隊が集結。親ロシア派が武装蜂起したウクライナ東部の混乱を受け、軍事侵攻するのではないかと懸念さ れていた。ショイグ国防相は４月下旬、ヘーゲル米国防長官との電話会談で部隊は撤収したと説明。ただ、ＮＡＴＯは撤収の事実を確認していなかった。 （2014/05/19-20:54）
【ワシントン時事】米ＮＢＣテレビは１９日、サイバー攻撃を使ったスパイ行為により、米企業の商業上の秘密を盗んだとして、司法省が複数の中国当局者を刑事訴追したと報じた。米当局者らの話として伝えた。米国がこうした容疑で外国の当局者を訴追したのは初めてという。
ＮＢＣによると、中国当局者らは軍事・情報機関の施設を利用してスパイ行為に及んだ。米国のエネルギー産業や製造業が狙われていたという。ウォール・スト リート・ジャーナル紙（電子版）はこれに関し、訴追されたのは中国軍関係者だと指摘した。（2014/05/19-21:29）
【北京時事】新華社電によると、ベトナムの反中デモを受けて、中国人脱出のため派遣された船舶が１９日、それぞれ９００人以上の避難民を乗せてベトナム中部ハティン省のブンアン港を相次いで出発した。中国は計４隻の避難船を派遣しており、計４０００人近くを脱出させる。
被害が大きかったハティン省のデモで負傷した中国人約１３５人は既にチャーター機で帰国した。避難民を乗せた船舶は２０日に海南島の海口に到着する見通 し。中国外務省によれば、１７日の段階で３０００人以上の中国人がベトナムを脱出したという。（2014/05/19-20:21）
ロイター通信は１９日、実施の可能性が指摘されている北朝鮮の４度目の核実験について、中国が北京と平壌の外交チャンネルを通じ、北朝鮮に中止を働き掛けたと報じた。中国の複数の外交筋が明らかにしたという。働き掛けの時期は不明。（2014/05/19-18:31）
【上海時事】アジアの安全保障問題について議論する「アジア相互協力信頼醸成会議（ＣＩＣＡ）」首脳会議が２０日に中国・上海市で開幕するのを控え、議長役の習近平国家主席と各国首脳らを迎えた上海では１９日、テロを警戒して厳戒態勢が敷かれた。
中国では３月以降、雲南省昆明駅と新疆ウイグル自治区ウルムチ南駅で無差別襲撃や爆発事件が発生している。地元メディアによると、警官と武装警察部隊員計５万人が駅など要所で警戒に当たるとともに、３０万人の市民ボランティアが不審者に目を光らせている。
各国・機関の出席者は相次いで上海に到着しており、習近平主席は１９日、モンゴルのエルベグドルジ大統領や国連の潘基文事務総長らと会談した。会議に合わせて中国を公式訪問するロシアのプーチン大統領は２０日に上海入り。
首脳会議は２０日の歓迎夕食会でスタート。２１日に丸１日かけて議論し、成果を「上海宣言」として発表する。（2014/05/19-18:24）
【ソウル時事】北朝鮮の朝鮮中央通信は１９日、金正恩第１書記の病院視察を伝える記事で、馬園春 労働党財政経理部副部長を、国防委員会設計局長と紹介した。国防委設計局は初めて登場する部署。平壌で２３階建ての高層住宅が崩壊し、多数の死者が出た事 故を受け、手抜き工事を防止するために新設したとの見方が出ている。
朝鮮中央通信は１８日、事故について「住宅の施工をいいかげんに行い、その 監督、統制を正しく行わなかった」と指摘していた。韓国の鄭成長・世宗研究所首席研究委員は設計局について「崩壊事故後、手抜き工事を防ぎ、安全な設計を 徹底するため新設した組織とみられる」と指摘した。（2014/05/19-16:45）
