ペトリ(発売時の社名は栗林写真工業(*1))のKuribayashi C.C.Petri 50mm F2です。PETRI Penta V2の標準レンズとして1961年に発売されたペトリマウントのレンズです。ペトリマウントの標準レンズというと、55mm F2とかの55mm F1.4など、焦点距離55mmのものが多いのですが、今回のレンズの焦点距離は50mm、しかも数少ない、Kuribayashi銘のレンズになります。


レンズ構成 4群7枚(たぶん)
最短撮影距離 0.5m
フィルター径 52mm
最短撮影距離も55mmのレンズに比べ短くなっていて、0.5mまで近づけます。入手した個体は少々お疲れ気味の外観でした。
最短撮影距離 0.5m
フィルター径 52mm
最短撮影距離も55mmのレンズに比べ短くなっていて、0.5mまで近づけます。入手した個体は少々お疲れ気味の外観でした。

ペトリ純正のEXTENSION TUBEを活用したマウントアダプターを使い、ソニーEマウントに変換して、フルサイズで撮影しました。

さて、写りのほうはどうでしょうか。絞り開放では、光が強く当たったところは少し滲みます。

背景は面白いボケになっています。

少しボケが硬いのでしょうか。なかなか個性的なボケです。

このような条件では、何か背景を油絵具で塗ったようにみえます。

油絵調の個性的な描写です。

背景のザワザワ感がたまりません。

いずれもSONY α7+Kuribayashi C.C.Petri 50mm F2
なかなか味のある面白いレンズに遭遇しました。これだから迷レンズ探しはやめられません。
なかなか味のある面白いレンズに遭遇しました。これだから迷レンズ探しはやめられません。
参考文献
(*1):三宅岳「消滅メーカー&ブランド回顧録 消えたメーカーを思い出す」『毎日ムック 2000-2001 カメラこだわり読本』毎日新聞社、2001年8月10日発行、pp.180