ニュージーランド移住記録:みたび

移住は帰らなくてもいい終わりのない旅。人生そのものも旅。そして気づき始めたあの世への旅。旅と夢限定ブログ

クライストチャーチ3回目+ウエストコースト行:ホワイトベイト教徒

2022年10月18日 | 南島:ウエストコースト

2021年3月のウエストコー
ストはホキティカの1日目。


ホキティカ川沿いの遊歩道に
いろいろな展示があります。

これだけでは何をしているの
かわからない北島の私たち


ホワイトベイターの小径

ウエストコーストでホワイト
ベイトを捕まえるのは趣味で
も競技でも、ましてや商売で
もない。それは宗教なのだ。

ケリ・ヒューム(NZの小説家)


「ウエストコーストのホワイ
トベイトは有名」ぐらいの知
識しかなかったので『宗教』
と断言されてビックリ仰天


しかし、展示された写真を見
ているうちに判ってきたかも

老弱男女が精を出し


冷たい水に入ったり

(※漁の解禁は9~10月の春先
で南島はまだまだ寒い時期)


お手製の仕掛けを作ったり

ホワイトベイト教徒なのか


そもそもホワイトベイトとは
なんでしょう。シラスと和訳
される透明な稚魚の総称で、
NZでは5種類のガラクシアス
とワカサギによく似たスメ
ルトの6種類の回遊魚です。
(※シラスでもイワシは含まず)

長さはどれも5cm前後


ロトルアで知った滝登り
できるコアロもその1つとは



中でもマオリ語でイナンガと
呼ばれる寿命1年の年魚が主
流で、イナンガの一生とは、

成魚が秋に河口の水草に産卵
2週後孵化し稚魚は海で越冬
(👆コレすご~い)


生き延びれたら春にはホワイ
トベイトとなり川を遡上して
成魚は淡水で春夏を過ごし、
秋には川を下って産卵し一生
を終える降河回遊魚の生涯
(※基本は川魚で海に降りて産
卵し稚魚が川をさかのぼる魚)


まるで昆虫のように短命



マオリは伝統的にホワイトベ
イトやイナンガ漁をしており



NZフラックス(ニューサイラ
ン)の繊維で編む魚籠も活用



これに入植者たちもハマって

いつしか宗教にまで発展


セスナ機まで使って漁を行い



その日のうちに列車でクライ
ストチャーチまで輸送してい
た時期もあったそうで、まさ
トランツアルパイン鉄道
ホワイトベイト鉄道だった



乱獲防止だけでなく釣り人た
ちの揉め事予防も兼ねて国が
細かい規定を定めています。

20mに定置網なら2人まで。
網なら4人まで


網ならこんな感じと距離感



定置網なら網まで長さ3m

長くすれば乱獲になるのか、
網の人の漁を邪魔するのか?


昔の写真ですが今なら



解禁時期にはウエストコース
トのあちこちでホワイトベイ
トフェスがあるらしいです。

(※これもそのひとつ)


肝心な食べ方はフリッタータ
にして食パンに挟むのが王道



溶き玉子2個にホワイトベイ
ト250g、レモンジュース大さ
じ1、塩コショウを混ぜ、フ
ライパンにバターを溶かし入
れ、黄金色になるまで両面を
こんがり焼いて、パンに挟む



新鮮なものが手に入る今が旬

(※それ以外の季節は冷凍もの)


我が家は毎年オークランドの
レストランKAZUYAホワイ
トベイトパスタ
で旬を満喫

今年のは特に大きく7、8cm
はあったかも。ウエストコー
ストの南端カスケード川産


ラグビーが勝って、ビールが
冷えていて、ホワイトベイト
の季節になれば、心は黄金色




ゴールドラッシュで近代史が
始まった西の果ての町が新た
に見出した透明の生きた黄金
がホワイトベイトなのかも




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2 コメント

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みことさんへ (遅生)
2022-10-19 13:06:29
これはディープな情報ですね。
日本で言えば、シラウオでしょうか。
広くは、鮎なんかもその類に入ると思います。
サケ科なので、みな、味が良いです。
日本ではわずかしか取れないので、稀少品です。運が良ければ、春先におどり喰いができます。
NZなら、日本よりはるかに多くとれると思います。羨ましい。
宗教といわれるのも、何となくわかる気がします。
返信する
遅生さんへ (みこと)
2022-10-19 17:15:40
私もシラウオの方が、大きさといい、生きている時の透明さといい、より近いと思います。でもナゼか和訳ではシラスとされています。

踊り喰いですか。それはさぞや新鮮なんでしょうね。天ぷらでしかいただいたことがないです^^;

マオリは伝統的に踊り喰いをしてたかもしれませんね。西洋人はバターや玉子との相性が気に入っている気がします。


ホワイトベイトも年々希少になっているようで、自分で獲るか、高額で買うかという二極化が進んでいます。
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