きつねの戯言

銀狐です。不定期で趣味の小説・楽描きイラストなど描いています。日常垢「次郎丸かなみの有味湿潤な日常生活」ではエッセイも。

One-winged black fallen angel

2012-05-03 02:00:54 | 日記
[銀狐稲荷シリーズは充電中に付きしばし休載させて頂いております。再開予定は目下未定ですが、不定期でも必ずや再開の意志はございますので何卒ご容赦のほどお願い申し上げます。]

One-Winged black fallen Angel

透明な夜の空。その黒よりも黒い翼を持つ片翼の堕天使。私の心の中にいつもいる…
大きな翼で我が身を抱くようにしてうずくまる。
じっと見つめる哀しい瞳の色は深い深い紅…暗い濃いガーネット・カラー。
銀白色の髪は肩に流れて闇の中に溶ける…
血の気のない蒼白い頬を銀色の月光が浮かび上がらせる。
生命があるのか…人形のようにじっと動かない。
冷えた貌に瞳だけが鋭く光る。
求めても得られないものを、ひたすら求め続けることに少しだけ疲れた…
そんな時に私はその視線にはっとする。
わかってるよ、とでも言うようにその瞳はまっすぐ私を見つめる。

もう強がらなくていい。
ワタシだけは知ってるよ。
辛ければ辛いと認めたらいいじゃないか。
どんなに平気な顔をしても、ワタシにはわかってる。
無理して笑っているね?
ワタシは貴女。貴女はワタシ。


違う!違う!アナタは私なんかじゃない。
やめて、私の心を覗かないで。

いつまで続けるの?
「もう限界」って認めればいいのに。


やめて!聴きたくない。
アナタの言葉は聴きたくない。

嘘付き。
貴女は嘘付きだね。
いつも自分に嘘ばかり付く。
無理ばかりさせる。
いつまで続けるの?
いつか壊れちゃうよ?


やめてぇぇぇぇぇ。

そうして、その姿はいつか闇の中に飲みこまれて消える。
あとにはただ漆黒の羽根が一枚…

最新の画像もっと見る

コメントを投稿