きつねの戯言

銀狐です。不定期で趣味の小説・楽描きイラストなど描いています。日常垢「次郎丸かなみの有味湿潤な日常生活」ではエッセイも。

ブログ開設10周年記念企画 過去作品傑作選の再掲について

2022-05-04 14:02:14 | 日記
TwitterとFacebookに2012年11月~2013年2月に投稿した『白狐神伝奇・Foxes Saga』を全編再掲しました。

2012年11月に『Episode 0・第1部「狐神編」』及び同じくEpisode1を、2012年12月にEpisode2~3、Episode 4~6第二部「巫(かんなぎ)編」、2013年1月に第三部Episode 7~9「因縁編」、2013年2月にEpisode 10「因縁編」を投稿したものを、ブログのバックナンバーから拾ってシェアしたものです。

最新作の主要登場人物「イツキ」と過去作品のヒロイン「斎(いつき)」の名前が被ったことと、諸事情や背景その他の設定は違えど、結果的に親友(朋友)を自らの手で殺めるという展開、及び殺される側の心情は違っても「友の手にかかって殺されたい」と望んでいたことが共通していたことから、この作品を選びました。

『Foxes Saga』は初期の作品の中でも、最初にシリーズ化した「銀狐稲荷シリーズ」に続いて、心理学・精神医学をちょっと齧ったような資料検索の下に、自分や周囲の人などを模したり、アニメキャラクターをモデルにした登場人物の「心の闇」を分析し、解きほぐして癒すということを主題として書かれたものです。
精神的に病んでいた自分がやっと回復の兆しを掴んでブログで小説を書き始めた時期ですので、自分自身の心のリハビリのような気持ちで書いていたように記憶しています。

10年前はまだ体力も気力も時間もあったり、逆にかつて双極性障害と診断され(転院後現在の主治医には「誤診だった」と言われはしましたが)、多少とも躁状態のような、所謂「ハイ」になって書きまくっていたきらいもあり、夥しい量の小説を量産していた頃でした。
今は体力気力も衰え始め、時間や体調を言い訳にするまでもなく、ネタ切れやマンネリ化を恐れる一方で、もう開き直るしかないと(やけくそではないですが)思ったりもしながら、創作活動を続けているような感じです。

歳を重ねることを単なる劣化とするのではなく、歳を重ねたからこそ書ける「何か」を模索していかなければならないと思いながら、こうして10年前の作品を読み返すと、やはり底辺に流れる精神世界というものは変わりようがないのかもしれない、とも思ったりします。

もしご興味を持ってご一読頂けたなら幸甚です。