本編投稿より数日経つとあれもこれも盛り込もうという気がだんだん薄れるのでちょうどいい具合にコンパクトになってよいかと思ったりも致します。
右から順にヒロインであるカザリン・牟田博士のボツ絵のラフ、決定画の元絵のラフ、本編挿絵の下描きです。
カザリンという名前はドイツ読み。英語ではキャサリン、ロシア語ではエカチェリーナ(エカテリーナ)です。この英語読みのキャサリンの愛称がケイトになります。作者の学生時代一時使っていた(当て字ではありましたが)漢字二字のペンネームの読みが「かざりん」だったことと愛称がつけやすいことから決めました。
右から順に正体(蟲)を表した時のケイトのボツ絵ラフ、人間姿のケイトのボツ絵ラフ、決定画の元絵のラフ、本編挿絵の下描きです。
女王蜂と女郎蜘蛛の画像資料を集めたのに結局見ないで描き始めたものの、蟷螂(かまきり)にしか見えないということで作画を断念しました。
右が主人公・望の決定画のラフ、左が本編挿絵の下描きです。
今回は男女各4人が基本的に同じないしよく似た顔であるという縛りがあり、かつ男性か女性か、青年か少年かある程度見てわからないといけないし、その上望は実は性別がない中性であるということで、元々中性的な美少年は比較的得意分野ではあるのですが、作画は非常に難しかったです。
右から順に正体(蟲)を表した時のカイ、決定画のラフ、本編挿絵の下描きです。
ケイト同様蟷螂っぽいのでボツにしました。当初はカイは短期間で成体になり、最終局面では望より年上の成年男性になっているという設定だったので体型が大人の男性仕様です。
今回の挿絵のコンセプトはRPG(ロールプレイングゲーム)のステータス画面のサムネイルのイメージなので皆向かって左向きの顔のアップにしています。
カザリンとケイトの全身像で真面目な科学者カザリンと妖艶な裸婦のケイトを描こうとしたのですが、全体を描くと顔が小さくて良くわからなくなるので止めました。喜多條は作画しても美しくないので描かず、研究所長やメイドアンドロイドのナニーは執筆中に突然の思いつきで登場したキャラで何も設定されてないのでビジュアルはありません。
今回は昔のSF映画やRPG、小説などをヒントに着想を得、テーマとしては「遺伝子操作や万能細胞などの生命工学の発達は神の領域に踏み込むもの、なのに抗生物質や抗菌剤・抗ウイルス剤の開発と耐性菌発生・ウイルス変異はいたちごっこ」というところから「不可侵領域を侵犯する人類へのしっぺ返し」的な物語にするつもりで書き始めたのですが、大小さまざまな点で改変を重ねるうちに「親子の愛情」とか「女性(シングルマザー)の仕事と出産・育児」みたいな部分の比重が大きくなってしまいました。なので、当初は闘いに敗れたカイの「人類はいずれ手痛いしっぺ返しを食うぞ」みたいな捨て台詞で終わるはずでしたが、一件落着した後始末はどうなるの?と考えて物語を続けた結果ラストシーンの後日談であたかも望が幸せな家庭に転生したかのような終わり方になりましたが、それはそれでよかったかと。
医学的科学的に無茶な設定も多く、物語の展開もやや強引であったりご都合主義であったりするのは否めないとは思いますが、いつものことながらフィクションであり、異世界を舞台にした一種のファンタジーだということでご勘弁願います。
望とカイの名前については本編内でそれぞれが自ら語っていましたね。
喜多條は元ネタの一つ、とあるRPGの登場人物のマッドサイエンティストの名前をもじったものです。「喜多→北→訓読みを音読みに」と書けば元ネタをご存知の方にはお分かりのはずです。
ナニーは「乳母」です。洋画とかで出てきますね。
細かい設定の改変点もいろいろと語りたいのはやまやまですが誰得ということで割愛させて頂きます。
今後については作品云々だけでなくブログ全体について少々考え中ですので、決定にはもう少しお時間を頂戴します。
年末までは気が向いた時にいつもの如く独り言など呟くかも知れません。