きつねの戯言

銀狐です。不定期で趣味の小説・楽描きイラストなど描いています。日常垢「次郎丸かなみの有味湿潤な日常生活」ではエッセイも。

今日の気分は謎ポエム

2012-05-21 12:14:10 | 日記
葉桜の 木漏れ陽に 君を思ふ 雨上がり
透き通る 滴の きらきら 輝きて
逢えずとも 我は 泣かぬ
君を思ひし時の 虚しからず
届かずとも 君を 思ひしを
胸張りて 今は 微笑まん
閉ざしし 我が心 開き給ひし 君なれば
君 恋ふる人との 幸福を
我 心から願わん

君が眼差し 君が声 髪 頬 唇 頚 肩 腕 掌 胸 腰 脚…君が全てを 求むるも
君が優しき残酷さ 嘘に秀でし 君なれば
君 寄り添ひし ことあらば
甘き言の葉 囁きて 髪撫で 唇重ね 抱き給ひしも
君が心のみ 得られずを

如何なる時も 我はまた
思ひて 思はれざるには 慣れれども
君への思ひ 絶ち難し

命の限り 思ひしを
君への思いの 真ならば
心より 君を思ひて よかれとぞ思ふ
寂しくとも 我一人 生き行かん

桜の季節に出会ひし君を これより後の 永きに亘り 桜見ゆれば 思い出さん
夜桜の下 涙と共に 見送りし 君と 君への思ひ

葉桜 ざわざわ 風に揺れたれば
我が心まで 騒ぎしも
君が思ひ出あらば これよりも 我生き行かん

5月20日(日)のつぶやき

2012-05-21 01:34:04 | 日記
01:13 from Keitai Web
メールでブログ初挑戦に成功した。反映されない?タイムラグ?

01:24 from Keitai Web
お絵書きしたいけど、眠くなってきた…1時半就寝予定

01:24 from Keitai Web
アクセルワールドまで待てないわ…

01:28 from Keitai Web
ボチボチ寝るかな~お絵書きしたいけど出来そうにない…今回は風景画のつもりやったけど(--;)

01:29 from Keitai Web
おやすみな~さい(⌒‐⌒)良い夢を(-.-)Zzz・・・・

01:33 from Keitai Web (Re: @feel_sora
@feel_sora おやすみなさい。良い夢を。(^o^)/

09:43 from Keitai Web
おはようございます。起きた途端に閃いてしまい、携帯でブログの下書きしてたら1時間くらい経ってたよ。

09:46 from Keitai Web (Re: @lunartemiselene
@lunartemiselene 雫さん、おはようございます(^o^)/

09:46 from Keitai Web
ヤバイ。充電レッドゾーンや。急いで移動!

11:26 RT from Keitai Web  [ 230 RT ]
【みんなでボーリング】【A型】「だから、そのピンクのは俺の球だって!何度目だよ!」【B型】「え?わりいwこれ投げやすいwてか、右のピン無理じゃね?」【O型】「あーなんか今日調子悪いわー昨日筋トレやりすぎたからなー参ったわー」【AB型】「なんでファンタ150円なの」
血液型botさんのツイート

11:29 from Keitai Web
携帯保存メールのブログネタあるけど、別ネタ降臨したからネタ帳書く。

11:31 from Keitai Web
髪乾かさなんだけどほぼ自然乾燥してもた(((^^;)

11:39 from Keitai Web
私「そうし君と寝よ」六分儀君『誰?』「枕の名前」『まくらのそうし、か(笑)』名前の由来が脳内彼氏の御狐神君だということは言わないでおこう…(--;)

11:49 from Keitai Web
まもなくお昼。昨日買って置いたおいなりさんです。祐一先輩、頂きます。(*^^*) photozou.jp/photo/show/258…

11:53 from Keitai Web
六分儀君はまた競馬か。好きにすりゃいいけど。君に興味はないから。ただ毎回電話で頼まれてポケットマネーで立て替える友達の身にもなってみろ。

11:57 from Keitai Web
ヘビー&チェーンスモーカーでパチンコと競馬のギャンブル依存症って絵に描いたようなダメンズやな。酒と♀は嫌いみたいだが(笑)

11:59 from Keitai Web
バイの偽装結婚て疑われても文句言えんわ

12:07 from Keitai Web
祐一先輩。おいなりさんおいしかったです。\(^o^)/

19:51 from web
留守中に閲覧数若干回復。今日のネタは長めだから早めに始めよう。挿絵は一足先にFBに上げた。

22:28 from web (Re: @lunartemiselene
@lunartemiselene ほかえりで~す(^^)/

22:52 RT from web  [ 111 RT ]
B型「幸せを手に入れるよりも、幸せだと思える心を手に入れような」
血液型botさんのツイート

by NonChromatic on Twitter

心の顔・心の声

2012-05-21 00:01:00 | 日記
新しいチャンネル


人に見せる表情、人に聞かせる言葉。
心の顔、心の声。
それらが一致しないとしたら、どっちが本当の自分の気持ち?


 人ごみは嫌いだ。煩くて疲れる。都会の喧騒を避けて、列車はさらに北へ。車窓には鄙びた田舎町や田園風景が広がる。凍りつく空気の中を牡丹雪が後から後から舞い降りる。
 辺り一面の銀世界。白一色に塗り潰されている。列車は本来止まる予定のない小さな駅に停車した。車掌がこの先には進めなくなったので、今夜はこの駅で朝を待つことになった、と説明した。乗客も少なく、敢えて先を急ぐ必要もないということなのか。

 「仕方ないわよねぇ。自然には勝てないわよ。」
と中年の女性が言った。
(もう、何なのよ。こんな何もない所で足止めなんて。)
と頭の中で声が聞こえた。穏やかな表情は一瞬、明らかに不安と不満の入り混じった顔に変わり、次の瞬間元に戻った。
「そうだねぇ。まあ、先を急ぐ訳ではないし、いいじゃないか。なぁ。」
と連れの男性が言った。
(何だよ。本当に大丈夫なのか?明日の朝には動くんだろうな。)
頭の中で声がして、一瞬眉をひそめ眉間に深い皺を刻んだ顔になったと思ったら、すぐに元の無表情に戻った。
 そう、俺には人の心が読めてしまう。
生まれながらにして備わった特殊能力とかいうヤツだ。
頭の中で聞こえた心の声が実際に話した言葉と違っている時に、その人の顔を見ると一瞬表情も違って見える。
 この特殊能力は自分ではコントロールできないので、都会では人が多すぎて疲れてしまう。だから出来るだけ誰も居ない所へ行きたいと俺は彷徨っている。
幼い頃は自分が他人と違うことがわからなくて、気味悪がられたりいじめられたりした。成長するに従って俺はどんどん無口で無表情になっていった。本当は人の心の声なんて聞きたくないし、心の顔なんて見たくない。でも、どうして自分にそんなことが出来るようになったのかわからないのに、この力をなくならせる方法なんてわかる訳がない。

 「ねぇ、お兄さんは一人旅?」
目の前に少女が立っていた。先程の男女の娘なのだろうか。いつの間にか俺の座席の横の通路まで来て、じっと俺を見つめている。心の声が聞こえなかったから、他意はないのだろう。
『ま、そんなとこかな。』
微笑もうとしたが、長いこと笑ったことが無いから、結局いつもの無表情のままだった。
「だめよ。お兄さんのお邪魔をしちゃ。…どうもすみませんね。」
と母が手招きしている。
(もう、知らない人に話し掛けちゃだめっていつも言ってるのにわからない子ね!)
愛想笑いは眉と目尻のつり上がった怒りの顔に変わり、すぐ戻った。
『いえ、別に。』
俺は母親に答えた。少女は舌を出し、首をすくめて、くるりと背を向けて母の方へ走り去った。
〈子供は無邪気だから心の声なんてないのか…〉
そんな風に俺が思った瞬間だった。
(この人、私と同じ感じがする…何だか懐かしい感じがして、つい話し掛けちゃった…)
少女の心の声に顔を上げると、一瞬彼女が寂しそうな顔で振り返ったように見えたが、次の瞬間には後姿になっていた。
〈子供でも、子供らしく振舞おうと気を遣っているということか…〉
俺は少女が少し気になった。しかしすぐに他の乗客の思考が飛び込んできて邪魔されてしまった。

 夜が更けて車掌が、列車の座席でそのまま休まれる方には毛布をお持ちしますが、降りて待合室を利用されても結構です、と説明しに来た。
俺は静かでさえあれば座席でも何でも構わない。数人の乗客が少しでも身体を伸ばして休みたいと待合室に移動した。

 「さあ、私達も待合室に行きますか?」
「そうだな。子供もいることだし、その方がいいだろう。」
と先程の夫婦が話している。
「ねぇ、お兄さんとここに居ちゃダメ?」
少女は上目使いで両親を見上げてねだるように言っている。
「だめよ。お兄さんもお疲れだろうから、ゆっくりお休みさせてあげましょうね?」
(何を言ってるの、この子は?知らない男の人と一緒に居るなんてとんでもないわ!)
心の声は叫び、心の顔は凄まじい形相をしていたが、母は努めて冷静を装いつつ、諭すように言っていた。
「え~っ!ダメなの~?大丈夫。お兄さん、優しそうだから怒ったりしないよ?」
(だって、お父さんやお母さんと居るよりお兄さんと居た方が気が休まるんだもん。)
無邪気そうに装う彼女の心は深い悲しみに包まれているのがわかった。

 『あの…少しの間だったら、話相手とか、なりますよ?…お子さんも退屈してるようだし…その、俺でも差し支えなければ、ですが…』
自分でもそんな言葉を吐くとは意外だった。他人とは出来るだけ係わるまいと決めて生きて来たのに。他人と係われば必ず傷つけるか傷つけられる。それが嫌だから、俺は一人で生きて来くんだと、ずっとそう思ってきたのに。
 少女の表情がぱっと明るくなり、こちらを見て本当に嬉しそうに笑った。
母は困惑して夫の方を見た。父は平然とした顔で妻に言った。
「まぁ、いいじゃないか。子供のことだ。直に飽きて眠くなるさ。珍しいことがあると興奮して眠れないんだろう。あ、あの、すみませんね。御迷惑でなければ少しだけ。私らもここに居ますので、お邪魔だったら声を掛けて頂ければ。」
(ふん、胡散臭い青年だ。しかし、子供の相手も正直疲れたし、子守をしてくれるって言うんなら、しばらくさせたらいいさ。どうせあんな陰気臭い奴だし、娘もすぐ飽きて眠くなって戻ってくるさ。)
物わかりの良さ気な笑顔は、いぶかしげな顔になり、すぐ元の笑顔に戻った。

 『おいで?』
俺は少女に声を掛けた。両親は俺に軽く会釈して、娘に頷いてみせた。彼女も大きく頷いて飛び跳ねるようにして隣の席にやってきた。
「ありがと。お兄さん。やっぱり優しい人だった。」
少女は眩しいくらい満面の笑みでそう言った。

 「私、のえる。」
それが彼女の名前だった。
「お兄さん、人の心が見えるんだね?」
のえるは目を伏せて小さな声で言った。うっかり独り言と思って聞き逃しそうなほど自然に。
「さっき、私の心も覗いたでしょ?」
今度はまっすぐにじっと俺の目を見て、はっきりと言った。
「…なあんてね。そんなはずないよね。でも、そんな気がしたんだ。」
のえるはまた視線を外し、何処か前方を見ているような、どこも見ていないような表情になった。

 「ね、お兄さんはずっと独りぼっちなの?」
のえるは俺に言った。
『…そうだな。もう長いこと一人であちこち旅をしてるかな…』
あまりにも素直な俺がそこに居た。子供相手に何故こんなにも正直に自分のことを話しているのだろう。
「そっかー。独りぼっちで寂しくないの?皆と一緒でも寂しいのに…」
のえるは何処か遠い目をして言った。のえるは誰にも心を許していない。周囲の人間との間に心の壁を作って、表面上うまくやっているように見えても、実はとても寂しいのだった。

 のえるは何処か俺と似ていた。特殊能力はなくても、感じ取ってしまうんだ。相手の本音を。そしてそれを気付いてないふりをしているんだ。

 『寂しくない…って言ったら、嘘になるかな…』
俺は本心からそう答えていた。俺なら嘘や適当な言葉に逃げずに答えてくれると、のえるが信じているのがわかったから、俺は思いついた通りの言葉を口にした。
「だよね。やっぱり寂しいよね。それでもお兄さんは一人がいいの?誰かと一緒に居たいと思わないの?」
のえるは子供とは思えない質問をした。
 それはきっとのえる自身が一番知りたい答えだったに違いない。きっとその答えが訊きたくて、のえるは俺に話し掛けて来たのだろう。
 (この人ならきっと答えてくれるはず。)のえるは俺に期待していたのだと思った。

 『誰かと居たい…と思ったことはあったよ。でもいつもうまくいかなくて、結局一人になるんだ。だから、ずっと一人で居る。俺は臆病者…怖がりなんだろうな。勇気が持てればきっと誰かと居ても平気になれる。でもまだ勇気が無いんだ。子どもの頃は大人になったら自然と強くなって、勇気を持てるようになるって思ってたけど、今でもまだ、だめなんだ。だから一人で居るんだと思う。』
 今日の俺は珍しく饒舌だ。しかもこんな子供相手に。のえるは俺の話が理解できるのか?

 「ふーん。でもお兄さん、修行しないで逃げてちゃいつまでも出来ないよ?今のお兄さんてただ逃げてるだけじゃないかなぁ?修行する気が無いなら、ずっとこのままだよ?」
のえるは子供とは思えない表情で淡々と俺に語った。
 俺ははっとした。のえるは答えを訊きたかったんじゃない。俺に答えを伝えたかったんだ。のえるはまだこんなに幼いが、もうちゃんと答えを見つけていた。俺が今まで見つけられなかった答えを既に知っていた。そして今日何処か自分と似ている俺を見つけて、それを伝えようと思ったから、俺に声を掛けて来たんだ。

 「お兄さん。あんまり長くなるとお父さんとお母さんが心配するから、私もう戻るね。お話できて良かった。嬉しかったよ。じゃあね。」
のえるは慈愛に満ちた笑顔で俺にそう言うと、普段通りの子供の顔で両親の元へ戻って行った。二人は束の間子守から解放されて寛げたのか、俺に会釈するとのえるを笑顔で迎えた。のえるはちらりと俺を見て、にっこり笑った。

 いつの間にか雪は止んでいた。明日には列車も動き、再び北を目指す旅が続く。

 夜が明けて、列車は終着駅に到着し、俺はホームに降り立った。少し離れた場所でのえるが立ち止まって、こちらを見て手を振っている。両親から呼ばれて、すぐにのえるは去った。俺はのえるの小さな背中に向かって〈ありがとう〉と心の中で呟いた。

 その後、人の心を読む青年がどうなったか誰も知らない。彼が自分の能力を受け入れて、自らを認め、人と円満な関係を結べるように成長してくれていることを心から祈りたい…