じゃあどれくらいの数字をあげれば、銀行は、経営者保証を見直してくれるのか。
これは難しい問題です。なぜなら、業績や資産内容といった数字は銀行が中小企業を評価する主要なものではありますが、それだけで中小企業を評価している訳ではないからです。
そんな回答では役に立たないでしょうから、一応、簡単な基準となる数値を示しましょう。
まずは、業績、つまり、経営成績です。
「儲かってますか?」ってことです。
当期純利益に減価償却費を加えた償却前利益を使います。
銀行からの借入金を償却前利益で除した数値で判断します。
これは、中小企業が借入金を利益で返済するのに何年が必要かを計算するものです。簡単ですが、よく使います。
この数値が、5以内なら超優良、10以内なら優良、20以内ならまずまず、30以内ならう~ん、30を超えれば早急に対策が必要、といった感じです。
次に、資産内容、つまり、債務超過でないかということです。
「財産ありますか?」ってことです。
これは現在の貸借対照表を、回収見込みのない資産を控除したり、将来発生の可能性の高い負債を計上したりして、修正して債務超過でないかを確かめます。
表面上の貸借対照表でなく、実質的な貸借対照表で判断します。
債務超過(資産<負債)であれば悪い、債務超過でなければ良いと判断します。
しかし、ぎりぎりのラインよりも、純資産が多い方が優良と判断されますので、注意してください。
税金を支払っても内部留保を積み重ねる企業を優良と判断するのです。
以上のようなことを参考にして、現在の自社の状況を分析してみてください。
52歳のオッサン公認会計士でした。
では、また。