継続の法則 自助努力のススメ 公認会計士 内藤勝浩のブログ

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進捗管理ができる体制が整っていますか(その3)

2013-12-07 10:32:44 | 中小企業

 「進捗管理ができる体制が整っていますか。」の3番目は、製品別の原価計算ができる体制です。
 製品別の原価計算、簡単にいうと、製品一単位作るのに、どれだけの原価が必要か、ということです。
 この製品一単位作るのに必要な原価を製品原価といいます。この製品原価の活用法は様々です。
 まずは値決め、売値交渉等に役立ちます。製品原価が分かっていないと適正な利益を確保した販売価格が決められません。
 次は、予算、事業計画策定に役立ちます。製品原価、販売単価、製造数量、販売数量等を繁栄させた計画は、進捗管理においての原因分析、対応立案に活用できるのです。
 さらに、製品原価を出すことで、コスト削減、製造量・販売量の決定、製品の改廃等の経営改善に役立たせることができます。
 また、原価計算をすることで、経営者、管理者、従業員の管理能力の向上が期待できます。
 このように原価計算の使い道は多く有用なものですが、事業計画の進捗管理では、先に述べたように、原因分析と対応立案といえるでしょう。
 事業計画を月次で進捗管理している場合、実績が計画と比べて思わしくない場合、製品毎の製造量、販売量、製造原価、販売価格の比較検討ができるので、原因の分析や今後の対応の立案がしやすいのです。
 私の経験からは、原価計算をしている中小製造業は多くありません。でも、非常に大切なものなのです。
 原価計算の方法は様々です。中小製造業の場合は、あまりコストのかからない簡便な方法でいいと私は思います。
 まずは、信頼できる専門家に相談してみることです。専門家といえば、税理士、社会保険労務士、弁護士が中小企業には身近な存在ですが、税理士は税務会計の専門家でありますが、原価計算(管理会計)の専門の資格ではありません。社会保険労務士や弁護士は会計の専門家ではありません。専門家として相談するなら、公認会計士、中小企業診断士で原価計算を専門にしている方、ほとんどお会いしたことがありませんが、税理士で原価計算を専門にしている方等がいいでしょう。 
 是非、チャレンジしてみてください。

 こんなかんやが書かれた拙著「本音を言わない銀行、言っても解らない中小企業の社長」は左のおススメの本から購入できます。
 整理整頓ができず書き直しの余地が多々ありますが、中小企業に対する指摘は、ある意味、的を捉えたものだと考えています。是非、ご一読ください。
 52歳のオッサン公認会計士でした。
 では、また。