こんにちは、りす組(0,1歳)担任の倉田 富貴です
今回の子育てinformationでは、大人では思いもよらない子どもの事故や身近な危険についてお話させていただきます
おすわりまでの時期
はじめに、この時期の子どもの場合に多いのが窒息です。
生後4カ月くらいでは、自分の意志で物を動かせないため、顔にかかったタオルを取り払えずに、窒息してしまうケースがあります。
寝返りをして、うつ伏せ寝になったまま元に戻れず呼吸が出来なくなるという場合もあります。ふかふかの布団や毛布は顔にかかりやすい傾向があり、また、柔らかいマット素材は体が沈みやすくなってしまうので、寝具選びには注意しましょう。
又、SIDS(乳幼児突然死症候群)で睡眠中に呼吸が停止してそのまま亡くなるというケースもあり、月齢の低い子ども程、発症率が高いと言われています。予防としては、睡眠時の呼吸の状態を細かく観察をすること。また、保護者の喫煙も原因の1つとされている為、子どもが小さい時は喫煙を控えるようにしましょう。また、タバコの誤飲事故にも繋がる可能性がある為、子どもの近くには置かないようにしましょう。
生後6か月くらいになると、手を伸ばして、体の側にある物を掴むことが出来るようになり、側に小さな玩具があると誤って飲み込んでしまうという事故が多くなります。直径が3cm以下のサイズの玩具は子どもの口に簡単に入って誤飲の原因となります。よだれかけをかけたまま寝かせたり、おしゃぶりやビニール袋も誤飲、窒息事故の原因となってしまいます。
ご家庭でも、子どもが寝ている様子をこまめに見たり、寝ている子どもの周りに事故に繋がるような物は置かないようにする、ベットの柵の閉め忘れがないか、など大人が気を付けて、事故を未然に防いでいきましょう。
ハイハイから掴まり立ちまでの時期
この時期の子どもは指で小さいものを掴むことが出来るようになります。タバコやボタン電池などを誤って飲み込んだり、ビニール袋をかぶって窒息する事故が多くなります。
また、ハイハイや掴まり立ちで移動できるようになります。親が後追いをしてきた子どもに気付かずに、ドアにはさんでしまったり、掴まり立ちをしようとして、テーブルクロスを引っ張り、お茶をこぼして火傷するという大きな事故になってしまうこともあります。
子どもが見える範囲や手の届く範囲は、成長と共に広がっていきます。子どもの身体の大きさや目線を意識して、危険なものを子どもの手の届くところに置かないようにする等、安全な部屋づくりが大切です。
伝い歩きからひとり歩きまでの時期
ひとりで歩き始めた頃の子どもは不安定でバランスを崩して転びやすいです。カーペットにつまずいて転んだり、水の貯まっている浴槽を覗きこみ、浴槽内に落ちて溺れる溺死の事故が想定されます。
また、好奇心が旺盛になり、大人の真似をして行動しようとします。大人の真似をしてハサミを使おうとしたり、戸棚や引き出しを開け閉めして遊んで指をはさんでしまうこともあります。
子どもが歩けるようになるこの時期は、居間や浴槽、台所、階段などあらゆる場所で事故の危険があります。子どもが遊んでいる時に、どのような行動をとるか理解し危険なところには子どもが一人で行けないような工夫や手の届くところに事故の原因になる物を置かないようにすることが大事です。
走ったり、とび跳ねたりする時期
3~4歳頃の子どもの死亡原因の1つとして、交通事故が挙げられます。この時期の子どもは外遊びが増え、遊びの幅がひろがります。また夢中になると他に注意が向きにくいという特徴があります。運動能力は高くなりますが、危険から身を守る能力はまだ不十分です。遊びに夢中で、近づいてきた車に気付かず、接触し、交通事故に繋がることもあります。
行動範囲が広がる為、道路だけでなく、庭や公園での安全にも気をつける必要があります。交通ルールや、不審者対応について家庭でよく話し合っておくことも大切です。
また、幼児になると、怪我をしないように自分で考えて気を付けていけるようになっていきます。出来ることや出来ないことを自分で把握し考えて行動する必要があることを繰り返し伝えていくようにして下さい。
以上のことから、ご家庭でも、危険なところはないか、確認してみて下さい。そして、より子どもが安全に安心して過ごせる環境を作ってあげてくださいね
参考文献:在宅保育論 巷野悟郎 監修
サイト名:「見つけて防ごう!子どもにとっての身近な危険」http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kodomo/shussan/nyuyoji/jikoboushi/jikoboushi_soft/