ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

4. 見る、観る、診る、看る、みる

2005-02-10 | 高シナジー経営
ものごとを正しく見ることは、難しい。小さい子どもに笑いかけるとその何倍もの純粋な気持ちで笑い返してくれる。心の中まで見られた気がして恥ずかしくなった経験があるだろう。真っ直ぐにものごとを見るというのはあんなことを言う。
大人になると、目が曇って来る。自分の思い込みや経験で見るから本当のものが見えないことが多い。そのため、見方に工夫がいる。インドでは、第三の目でみるという見方がある。仏教には「五眼」という見方があるそうだ。完全に理解してないうちに説明するのはおこがましいが、つぎの「五眼」である。「:」から先の解説は私がつけたので、間違いがあれば訂正していただきたい。さて
 肉 眼 : 肉体の目で「見る」こと
 天 眼 : 科学的に観察し「観る」こと
 慧 眼 : 善悪にこだわらずものごとの真の関係を「診る」こと
 法 眼 : 澄んだ心で全体を「看る」こと
 仏 眼 : 全てを兼ねそなえた慈悲をもって「みる」こと
これが、「みる」ということのようだ。
また、ものごとの真相を理解するときの心得に「十如是」というのがある。
  如是相   相:姿、形
  如是性   性:性質
  如是体   体:大きさ、寸法
  如是力   力:重力、重さ
  如是作   作:作用
  如是因   因:直接的な原因
  如是録   録:間接的な原因
  如是果   果:直接的な結果
  如是報   報:間接的な結果
  本未究竟等  :全てがつきつめれば同じこと
この「五眼」と「十如是」を組み合わせると次のようになる。
① 相、性:現象の中から解決すべき問題を発見する。・・・課題、テーマの選定
② 肉眼:現象から問題の事実を捉えながら「見る」。・・・問題解決の計画作成
③ 体、力、作:問題とデータと事実で見る。・・・現状把握と目標の設定
④ 天眼:因果関係を把握しながら「観る」・・・要因の解析
⑤ 因、果:解析結果から因果関係を整理する。・・・解析のまとめと対策の検討
⑥ 慧眼:解析結果を診断する。・・・対策の実施と効果の確認
⑦ 録、報:問題が解決されたか、他に影響がないかみる。・・・歯止めと標準化
⑧ 法眼:標準にそって実施し、問題がないか「看る」。・・・維持管理
⑨ 仏眼、本未究竟等:全体をトータルに「みる」・・・今後の展開
以上のプロセスは品質管理の問題解決、QCストーリーといわれるものと同じである。問題解決の極意は昔からあったのが理解できる。
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