ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

44. 是正処置

2006-11-12 | 継続的改善52
8.5.2:不適合の再発防止のために是正処置をとること。
是正処置の手順は、現状の問題点の把握による不適合の内容確認、多くの原因の中から原因を特定すること、原因に対する処置の必要性の評価、処置の実施、成果の把握と処置の結果の記録、標準化と成果の展開のための教育、これらの活動のレビューである。

是正処置の手順はQCストーリーというQC的問題解決をそのままISOに使っている。
品質管理の進んだ現場では、事実に基づく問題解決の手法、考え方を活用し成果をあげた。
三現主義というが、これは考え方だけではない。現場は改善のための「宝の山」である。
優れたトップは現場に出向いて自分の解決すべき問題を探す。現場の現状からトップとして自分の指導の問題など反省する機会が得られる。
最近、その器量のないトップが増えている。統計的手法の能力と自分が謙虚になり反省する能力である。
事実の見方、考え方がQC的問題解決と結びついているから成果に結びつくのである。
この問題解決の手順が「QCストーリー」であり、そこで活用される手法が「QC7つ道具」である。

この誰でも活用できる統計的手法の普及が日本の現場を強くした。
これらの手法は現場第一線のみでなく全ての階層が理解しているから成果につながる。
例えばある大企業では、トップに対する報告もQCストーリーでA3一枚以内にまとめられたため、報告と意思決定の時間が短縮された。

このQC的問題解決は組織のなかでの共通語である。
最近製造現場では海外の労働者が増えている。
それらの人々を単に機械の一部として使うのでなく、質の良い仕事を要求するなら、共通語としてのQC的問題解決を教育すべきである。

現場第一線で解決できる問題は経営全体の問題のごくわずかであるが、大部分の問題の前兆は現場でおきている。現場とのコミュニケーションが取れてないということは、目隠しの状態で経営していることに等しい。いまの日本の現場で起きていることはそのようなことである。

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