ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

51. 高シナジー経営

2009-04-28 | 継続的改善52
良い部品を集めてもよい製品ができるとは限らない。
これと同様に、優れた人がいるだけでは、よい会社になるとはいえない。
優れたシステムや組織には多少問題がある部品や人を集めても当り前のものを作る能力がある。
これがマネジメント力である。

普通、良い悪い、優れているか否かを考えるとき、一定の水準・目標で考える。
部品を購入するときの方針、人に関しては採用方針で大まかな目標が決まる。
当然、方針のあるところには予算がある。予算内で最大の成果をあげるためどう実践するかが、出来栄えと言う品質に関係する。

このように、方針、目標から一歩前に進んで品質について、きめ細かに考えることが品質管理である。

別の視点から考えたい。
自動車会社のような組立て会社はなぜ利益をあげているのか。
組立て製品の価値は部品の価値に影響される。
製品の価値を上げるためには、良い部品を少しでも安く買うことが大切である。しかし、力任せの部品購入は部品メーカーの利益を圧迫するので、長続きする方法ではない。

長続きするためには、部品メーカ-と組立てメーカーの共存共栄を図れる方法が検討されなければならない。
まず重視すべきは、技術力である。

以前ある部品メーカーで自動車メーカー各社の図面を見せてもらったことがある。
ほとんど同じ部品を注文するのに、図面に要求される内容がことなる。もし図面の要求に従って製作したら、2から3倍のコストの差が出てくるという。
さすがと言えるメーカーの図面はシンプルでおさえどころが明確に指示されている。
品質管理しやすい図面はコストも検討された図面である。

次ぎにシステム力である。
付加価値を考えると同じように、人や技術、情報を組織化して付加価値をあげるため、システムはどのように計画され管理されなければならないか、考えたことはあるだろうか。
1+1を2にするためには、システムはいらない。
システムの目的は相乗効果(シナジー効果)を高めることにある。
いまはシステムと言うとISOである。ISOがはじまって以来、メーカーからの監査がふえている。バカの一つ覚えのように監査を繰り返すが得られる効果は少ない。
売り手と買い手が腹を割ってお互いに何をしたいのかをまず決めるべきである。その後ISOを利用するなら良い。「始めにISOありき」はそろそろ卒業すべきである。

最後に改善力である。技術もシステムも継続的改善という実践がないと陳腐化する。
そして、継続的改善という活動がシナジー効果の源泉であることを理解すべきであろう。

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