仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

鮑熨斗 / 鈴々舎馬るこ

2018年05月26日 | エンタメ
落語『鮑熨斗(あわびのし)』 鈴々舎馬るこ
噺は、「腹をすかして家に帰り、"何か食わしてくれ"と言う甚兵衛だが、米がない。女房のおみつに言われたとおり、隣の山田さんに借りた五十銭で魚屋に尾頭付きを買いに行った甚兵衛だったが、鯛の尾頭付きは五円もするので買えない。それじゃと勧められた鮑を買い、それを鮑好きの大家の所へ若旦那の婚礼祝いとして持って行くのだが・・・」という内容。
信用がなくてお金を貸してもらえない甚兵衛だが、女房の名前を出すと「一円かい?五円かい?」と聞かれる。
これには甚兵衛さんも憤慨したものの、本人に信用がないんだから仕方がないことだ。
(^_^;)
おみつが考えた作戦は、この日に嫁を迎えるという若旦那のお祝いに尾頭付きを持って行き、お返しにくれるだろう一円をあてにするというものだったが、甚兵衛が尾頭付きを手に入れられなかったことで、はじめから作戦が狂ってしまった。
しかし、ここで作戦の変更をせずに突っ走るのが面白いところで、口上さえしっかり言うことができれば何とかなるだろうと踏んだのだろう。
まぁ甚兵衛にしてみれば、何から何まで女房の言う通りにしてるだけなので、何も分っていなかったのだろうが。
(^。^)
さて、演者の鈴々舎馬るこ師匠は、同じ日に(十一代目金原亭馬生師匠に)入門した桂三木助(五代目)師匠より香盤が一つ上だったことから、真打昇進が半年早かったのだという。
落語協会の事務局が履歴書を受け取った順で香盤が決まるとも話されていたが、この辺りの真偽のほどが定かでないエピソードも面白い。
(^_^)