仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

仁左衛門賞 / 2018年

2018年12月30日 | 映画サークル
ましけ映画サークル例会で取り上げた作品の中から、一番面白かった作品に対して贈っている【仁左衛門賞】は今年で14回目になる。
まぁ自己満足的なものなのだけれど。
(^_^;)
さて今年、2018(平成30)年の例会で取り上げられた映画作品は、
【1月/中止】
【2月/中止】
【3月/中止】
【4月/小〇企画】『スタローン in ハリウッド・トラブル(原題KAMBAKKHT ISHQ』(2009年/サビール・カーン監督/インド)
【5月/小〇企画】『チョコレート・ファイター(原題 ช็อคโกแลต/Chocolate)』(2008年/プラッチャヤー・ピンゲーオ監督/タイ)
【6月/中止】
【7月/中止】
【8月/忠○企画】『フランケンシュタインの花嫁(原題Bride of Frankenstein)』(1935年/ジェイムズ・ホエール監督/アメリカ)
【9月/中止】
【10月/小○企画】『イレブン・ミニッツ(原題11 Minut)』(2015年/イエジー・スコリモフス監督/ポーランド・アイルランド)
【11月/忠○企画】『国際諜報局(原題The Ipcress File)』(1965年/シドニー・J・フューリー監督/イギリス)
【12月/小○企画】『ゲット・アウト(原題Get Out)』(2017年/ジョーダン・ピール監督/アメリカ)
といった6作品。
今年の例会も随分と中止になってしまったのだが、去年の4回よりはマシか。
そして、以上6作品の中から【ましけ映画サークル・仁左衛門賞/2018年】に選ばれたのは、
プラッチャヤー・ピンゲーオ監督の『チョコレート・ファイター(原題 ช็อคโกแลต/Chocolate)』(5月/小○企画)だ。
おめでとう!! プラッチャヤー・ピンゲーオ監督!!
ノーCG、ノースタントにこだわった究極の企画やブルース・リーへのオマージュは素晴らしいし、それを演技の域を超えたようなアクションで具現化した主演女優ジージャー・ヤーニン(ゼン役)氏も最高に素晴らしい。
ピンゲーオ監督には、これからも世界の映画ファンが驚愕するようなスピード感のあるアクション映画を期待したい。
2018年の映画サークル例会において仁左衛門企画を提供することが出来なかったのはとても残念だったのだが(誰の企画であれ)、来たる2019年も世界の素晴らしい映画作品を楽しみたいと思っている。

チョコレート・ファイター

2018年06月04日 | 映画サークル
ましけ映画サークル5月例会は、小○企画『チョコレート・ファイター(原題 ช็อคโกแลต/Chocolate)』(2008年/プラッチャヤー・ピンゲーオ監督/タイ)だった。
物語は、「日本ヤクザの幹部・マサシ(阿部寛)は、敵対しているタイのマフィアのボス、ナンバー8(ポンパット・ワチラバンジョン)の女であるジン(アマラー・シリポン)と惹かれ合い、恋に落ちた。密会を重ねる二人に激怒したナンバー8は、マサシの命をつけ狙うようになり、彼の身を案じたジンは、マサシを一人で日本に帰国させたのだった。マサシの子を身籠っていたジンはマフィアの世界から足を洗い、女の子を産んだ。しかし、その子には生まれながらに脳の発達障害があり・・・」という内容。
ゼン(禅/ジージャー・ヤーニン)と名付けられたその子は、他人とのコミュニケーションをほとんど取ることができなかったのだが、一つ特別な能力を持っていた。
彼女には優れた動体視力があり、窓から見えるムエタイジムの練習生の動きを見よう見まねで会得していったのだ。
それに加えて、テレビのカンフー映画も随分と役に立ったようだ。
(^_^)
「あれっ!?これは!!」とワクワクしたのは、ゼンが初めて単身乗り込んだ製氷工場の場面。
製氷工場!!
これはまさしく『ドラゴン危機一発(原題:唐山大兄/The Big Boss)』(1971年/ロー・ウェイ監督/香港)の、ブルース・リー(チェン・チャオアン役)を彷彿とさせるエピソードだ。
これは最高!!
(^。^)
全編を通し、カンフーの突きや蹴りを駆使して戦う場面が多いのだが、撮影中に出演者が怪我を負うリスクは相当に高かったはずだ。
最後の最後にメイキング映像が流れたけれど、無傷で撮影を終えられた現場というのはあまりなかったのではないだろうかと思えた。
身体を張った演技は何とも素晴らしく、スピード感もあり、とても面白い作品だと思った。

イン・ザ・ヒーロー

2017年05月02日 | ムービー
『イン・ザ・ヒーロー』(2014年/武正晴監督)を見た。
物語は、「皆からリーダーと呼ばれている本城渉(唐沢寿明)はスーツアクター歴25年のベテランで、"HAC"(下落合ヒーローアクションクラブ)の代表者である。ドラゴンレッドのスーツを着ているテレビ番組"神龍戦士ドラゴンフォー"の新作映画で、数年ぶりとなる顔出し出演のオファーが届いて喜んだのもつかの間、その役は、大手芸能事務所の若手人気俳優・一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)に変更となってしまう。ハリウッド映画のオーディションを受け、最終選考に残ろうかという一ノ瀬は、"ドラゴンフォー"を所詮子供向けだと軽視したうえ、撮影現場で裏方を見下す態度を繰り返し、共演のHACメンバー達とたびたび対立するのだが・・・」という内容。
薬局を開業している妻・元村凛子(和久井映見)と別れ、一人暮らしをしている渉の部屋には、たくさんの"金言格言"が貼られている。
「只今が其の時、其の時が只今なり」
「我、事において後悔せず」
などといったものだが、それと一緒にブルース・リーのポスターも何枚も貼られている。
娘の歩(杉咲花)との外食中、クレーマーに怒鳴られまくる従業員をかわいそうに思い、映画の中のブルース・リーを気取って助け舟を出そうとするのだが、「警察を呼びますよ!!」と自分の思いとは反対に迷惑がられてしまう。
周囲の子供や学生は面白そうに見ていたが、娘の様子ではいつもそういう感じらしく、何だか憎めないキャラクターでもあった。
(^。^)
また、モーションキャプチャーで撮影した渉の姿は、ゲームのキャラクターとなり、全世界で活躍しているのだそうで、「表現というのは必ず伝わるものだ。大人も子供も関係ない」と、演技に臨む心を一ノ瀬に伝えるのだが、彼がそれを理解するにはまだ時間がかかるようだった。
日本人俳優のオーディションを行ったハリウッド映画『ラスト・ブレイド』の監督スタンリー・チャン(イ・ジュニク)は、「硬度1000以上の硬水しか飲まない。水の価値が分からない人間に映画の価値は分からない」とのたまうのだが、「アホかこいつ」という感じのキャラクターだ。
(^_^;)
CGもワイヤーアクションも使わないと言いだしたことから、主演俳優が帰国してしまい、渉が同作の日本側プロデューサー・石橋隆生(加藤雅也)からスタントを依頼されることになる。
とても危険な撮影なのだが、契約内容の説明をよく聞かないままにサインをしてしまうのは駄目だろう。
人一倍プロ意識が強いという設定なのだろうが、この場面はどうにもいただけないと思ったのだった。

燃えよドラゴン

2010年10月11日 | ムービー
『燃えよドラゴン(原題Enter The Dragon)』(1973年/ロバート・クローズ監督/香港・アメリカ)を見た。
物語は、「香港の沖合に治外法権ともいえる小島を所有するMr.ハン(シー・キエン)。その島で彼が主催する武道大会が開かれることになり、世界中から武術の達人が集められた。少林寺で修行中のリー(ブルース・リー)は香密情報局からの依頼で大会に出場し、島の秘密を探ろうとするのだが・・・」という内容。
この映画が日本の映画館で初上映されたのは昭和48(1973)年12月のことだったが、ブルース・リー本人は同年7月20日にすでに死亡していたので、この映画上映後にやってきた空前のカンフー・ブームを当の本人は知らないわけだ。
劇中、武道大会前夜の晩餐会の場面で、土俵を模した真っ赤なステージで相撲レスラー達が相撲ともいえないダンスともいえないショーをしているのだが、それが会場の中心になっているのが面白い。
その後の武道大会には一人として関取が登場しなかったので、相撲はただの見世物になっていたのだ。
あれでは相撲レスラーというより相撲ダンサーだ。
(^_^;)
そして、もちろんこれは脚本が存在する架空の物語ではあるのだが、『ドラゴンへの道』(1972年/ブルース・リー監督/香港)同様、この映画にもブルース・リーの技の凄さが判る場面がある。
それは終盤、賭け事が大好きなローパー(ジョン・サクソン)がボロ(ヤン・スエ)を倒した後、リーと共にハンの手下と戦う時だ。
リーが片足で立ちながらも、マッタク上体がぶれること無く相手に3連続の強烈なけりを入れるのだ。
このあまりの凄さに、後ろに映っているエキストラが思わず笑ってしまっているほどだ。
これは本当に凄い。
また、「考えるな。感じるんだ」という台詞は、『スターウォーズ』(1977年/ジョージ・ルーカス監督)に影響を与えたのではないかとも思える。
まるでフォースだ。
(^_^)

ドラゴンへの道

2005年05月21日 | ムービー
ブルース・リー主演の映画『ドラゴンへの道(原題:猛龍過江、英題:The Way of the Dragon)』(1972年/ブルース・リー監督/香港)を見た。
幾度となく戦うシーンを見ているので全編見たつもりになっていたのだが、実はいまいちストーリーが分かっていなかったことに気がついて驚いた。
ブルース・リーの映画が日本で上映されて一大ブームになったのは今から30年も前のことで、仁左衛門はその頃ドラゴン映画の主題曲集を持っていた。
しかし、ブルース・リー関連は少ないので、ほかに♪カンフー・ダンシング♪とか、よく解らない曲も収録されていた。
B面は『荒野の1ドル銀貨』など、マカロニウエスタンの曲だったことが時代を感じさせるが、"B面"というのも今は昔だな。
確か日本でのブームの時にはブルース・リーはもう死んでいたはずで、仕方なく脇役で出演していたテレビドラマの『グリーンホーネット』だとかが掘り起こされたと記憶している。
『グリーンホーネット』では、"カトー"という日本人の役ではなっかたか。
『ドラゴン危機一髪』もそうだったと思うのが、ブルース・リーのパンチが出される場面が相手側の視線で見られるのが面白い。
ただ、ブルース・リーの凄さが分かるのは対戦シーンではなくて、その前のウォーミングアップなどのシーン。
あの動きの速さとは本当に凄い!!
(^_^)