仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

生きる

2009年03月05日 | ムービー
『生きる』(1952年/黒澤明監督)を見た。
物語は、「市民課長渡邊勘治(志村喬)は、自分の身体が胃癌に侵され、余命幾ばくもない無いことを悟る。ほぼ同時に、息子夫婦が自分の退職金等を当てに家を建て、別居しようと考えていることを知り、30年間無欠勤を続けたものの、形ある物を何も残してこなかった仕事ぶりや、一人で必死に育てた息子からの仕打ちに絶望した。貯金を下ろし夜の街へ繰り出した勘治だったが、これまでの数十年間、真面目一方だったため、遊び方すら分からないのだった・・・」という内容。
1952年を元号に当てはめると昭和27年のことで、30年間となると、大正11年から無欠勤ということか。
これはもう充分に時代劇だな。
(^o^)
冒頭では陳情書を持って市役所の窓口にやって来た市民達が、担当をたらい回しにされた揚句、最初の市民課に戻されてくるという笑えないようなエピソードが描かれていたが、これはもしかしたら平成の世の中になっても有り得る話なんじゃないかと勝手に想像して、笑ってしまった。
そうなると、時代劇というのは当てはまらないか。
(^_^;)
モノクロ作品なので少し見ずらいのだが、残り少ない時間の中で必死に仕事をやり遂げようと心機一転した渡邊課長の妙にギラギラした目つきがとても印象に残った。
やはり、ギラギラして生きなきゃ駄目だな。