仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ドク・ハリウッド

2008年12月30日 | ムービー
『ドク・ハリウッド(原題Doc Hollywood)』(1991年/マイケル・ケイトン・ジョーンズ監督/アメリカ)を見た。
物語は、「ワシントンD.C.でERに勤務していた外科医のベン・ストーン(マイケル・J・フォックス)は美容整形外科医として高給を得るためLAに向かっていたが、運転中道に迷い、挙句の果てに交通事故を起こしてしまう。グレイディという小さな田舎町で48時間の無給診療をすることになったベンは、ルー(ジュリー・ワーナー)という女性と出会い・・・」という内容。
若い医者を確保したい田舎町の町長が、あの手この手を繰り出してベンを引き留めようとする様子が何とも面白い。
彼にとってそれは切実な問題であるのだが、その辺りは笑えるやり取りで上手に描いているため、見ていて嫌な気持ちにはならない。
マイケル・J・フォックスの主演映画は基本的にコメディーだし、登場人物の設定も根っからの悪人がいないことが多いが、この映画の登場人物で一番の性悪役はマイケル・J・フォックスなのだ。
(^o^)
しかし、"ルーを1週間で落とせるか10ドル賭けた"ことも本人にバレバレだったし、それは田舎町の純朴な住人と比較すればという程度のことであり、周囲から浮いていることも本人はあまり気づいていないという、結局は憎み切れない役柄。
学費ローンを抱えている医者が今より良い収入を得られるチャンスをつかんだ時に、突然クレジットカードも使えない田舎町に足止めされ、なかなか面接を受けられないのだから、ある意味可哀想な話ではあるのだが、まぁ、人生の曲がり角というのはある日突然にやってくるものなのだ。
運転中、曲がるべき道を見逃したベン・ストーン。
それは一瞬だったが、象徴的なシーンだった。