仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

お神酒徳利 / 柳亭市馬(四代目)

2018年02月04日 | エンタメ
落語『お神酒徳利』柳亭市馬
噺は、「日本橋馬喰町にある旅籠・刈豆屋吉左エ門。暮れの十二月十三日は、例年昼間にすす取りをして、夜は店の者の宴会をするのが恒例だった。その際、夕方には家宝である三つ葉葵の紋がついたお神酒徳利を蔵から出し、主が神棚に手を合わせる。昼間、二番番頭の善六は、台所に無造作に置いてあるお神酒徳利を見つけ、"不用心だな。ここに入れておけば盗まれることも落とすことも無いだろう"と、お神酒徳利を水がめの中に沈めた。ところが、そそっかしくて物忘れが激しい善六は、そのことをすっかり忘れてしまい、家宝の紛失騒ぎに発展してしまうのだった。主が気分を悪くして寝込んでしまい、宴会も中止となって、仕方がなく家に帰った善六は、鉄瓶に水を足そうと水がめの蓋を開けた瞬間に、"あっ"と思い出した。そのことを嫁に相談する善六だったが・・・」という内容。
善六の嫁は主にことのほか気に入られているのだそうで、父親が占い師をしているのも知っている主は、「生涯に三つどんなことでも分かる益の書という巻物が家にあって・・・」と言う善六を疑うこともない。
にわか易者となった善六は、そろばんをパチパチとはじいて、お神酒徳利の在処を言い当てるのだが、自分が置いた所を言うだけなのだから、これは出てきて当たり前。
(^_^;)
おかしな騒ぎにもならず一件落着となるはずだったのだが、そこは落語のお話。
善六には数奇な運命が待ち構えているというわけだ。
これはなかなかに面白い噺で、しかも、演者の柳亭市馬師匠がはじくそろばんの音が、素晴らしく良い音なのだった。
(^。^)