落語『抜け雀』桂宗助。
噺は、「東海道小田原宿の宿屋、小松屋清兵衛の前に立った一人の男。いつ櫛を通したかわからない絡みまくった長髪の汚ない身なりで、しばらく滞在したいと言う。主人は勘定はご出立の時にまとめてで結構でございますと、快く引き受けたのだが・・・」という内容。
毎晩酒を一升、昼も五合の酒を飲んではぶらぶらし、出立する気配もない様子を見た宿の女房が、あの客は危ないと、四~五日経って騒ぎ出したものの、主人は勘定はまとめて結構と言ってしまった手前、催促しずらい。
しかし、女房のほうはしっかりしているので「酒代は現金取引だからと言いなさい」と素晴らしい助言を与えるのだった。
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まぁ大体だらしない旦那にはできた女房がつくようだ。
さて、演者の桂宗助師匠は、三代目桂米朝(1925年~2015年)師匠の弟子。
特技は料理とのことだが、それもそのはずで、落語家になる前は料理人だったのだという。
東海道が舞台の物語を関西弁で演じるという、滅多に無い噺だった。