にし やんの今

にしやんの近況を月1回程度書いています。

金星の日面通過

2012-06-06 15:00:00 | 観察
 6月6日の朝、テレビを点けると、太陽に金星が重なり始めたと言っている。
早速、自宅の上空を眺めるが、大きな雲が横たわり太陽は見えない。手元の資料では、重なる時間が6時間あると書いてあるから、ゆっくりと撮影の準備を始めた。

 先月(5月21日)の金環日食では、ビデオカメラのフィルタが無かったので満足いく撮影が出来なかった。だが今回は違う。手作りフィルタが、手元にあるのだ。

 それは、金環日食のあとのテレビ番組でだった。ネガフィルムの黒い切れ端を、日食フィルタに使うと撮れたのだと言う。写真のネガフィルムなら私も残してある。50年ほど前からあるので探してみたら、良い黒さの切れ端が見つかった。


 ↑ これが真っ黒に感光したネガフィルムの切れ端だ。(○の箇所)
  日付を見ると東京オリンピック終了直後の昭和39年11月と書いてある。48年も経過したフィルムだが、今頃、こんなことに役立つとは。でも、遅かった。日食前に気づいていれば、金環日食がうまく撮れたかも知れない。そう思うととても残念だ。でも、次にまた金星の日面通過があるという。それならと手作りしてみた。


 ↑ ネガフィルムの黒い部分をレンズ大に切り離し(左下)、
 別カメラから拝借の同径レンズ・プロテクタ(左上)に重ねる(右)。これを、そっとビデオカメラにねじ込むと装着が完了する。


 ↑ レンズの前に黒いフィルム(フィルタ)を着けたビデオカメラ。
 黒さの濃淡が違うフィルムが数枚採れたので、2枚重ねてみたり、1枚にしたりして液晶モニタの映りが良いものを選んだ。
 ビデオカメラを太陽に向けてもそのフィルムの減光のおかげで、オート機能が使えるようになった。ズームも46倍までズームが利用できる。手ぶれ補正も利いている。先月の金環日食のときとは大違いだ。

 金環日食のときは、肉眼用の日食グラスをレンズ前にセロテープで貼り付けて試したが、うまく撮れなかった。やむを得ずカメラ故障を覚悟して、フィルタ無しで撮影に及んだ。マニュアルモードで絞りを絞れるだけ絞る。感度を目一杯落として強引に撮ってみた。マニュアルモードでは、光学は26倍のズームなので太陽はやや小さい。三脚で固定しても、手ぶれ補正が利かないのか、輪郭がボケていた。

 今日はそのリベンジだ。8時半ごろになって、やっと雲間から太陽が現われた。でもすぐに隠れてしまう。隠れている時間が長く続いたので、始まりと終わりの数分しか撮れなかった。でも、まずまずの写りなので一応満足だ。もし、長時間撮り続けていたら光線でカメラが焼きついていたかも知れない。雲のお陰で、そうならずに済んで良かった。


 ↑ 金星の日面通過(6月6日 08:51~12:13)
  撮れてるビデオシーンから3ヵ所をキャプチャして1枚に貼り合わせてみた。
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