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この歌を聴くと、むかしテレビで涙しながら歌っていた森君を思い出す。昭和46年12月31日のこと。わたしが帰省中に、フェリーボートで観た紅白歌合戦だ。
私にとってこの日の帰省は思い出深い。車は買ったばかり。1か月前に先輩に世話してもらって、タクシー上がりの中古車を安く買った。乗ったフェリーボートは、その年就航した新造船で、塗料の匂いがぷんぷんしていた。
そのフェリーで観た森君の「おふくろさん」は、それまでの曲風とガラッと違っていた。歌詞の内容がうちのおふくろに当てはまらないから、聴いているとくすぐったい。でも、森君は違っていた。泣きじゃくるように絶唱する。どんな因縁でそんなに泣けるのか。それが分からない私には、演技がうまい(?)のうとしか映らなかった。
その後、何度か聴いていくうちに歌詞の素晴らしさに気づく。おふくろの顔を思い出す曲にもなっていた。ところが、いつの間にかイントロ前にセリフが付く。そのセリフに、なぜか嫌気を感じていた。それが(月光仮面のおじさんが現われて)今回とれたので、すっきりした。おふくろは今は居ないが、晴れた気分で聴ける。私にとっても本来の「おふくろさん」に戻った。その度びにおふくろの顔がよみがえる。