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二銭銅貨

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フィガロの結婚/東京文化会館(日本オペラ振興会)2012

2012-03-20 | オペラ
フィガロの結婚/東京文化会館(日本オペラ振興会)2012

作曲:モーツァルト、演出:マルコ・ガンディーニ
指揮:アルベルト・ゼッダ、演奏:東フィル
出演:伯爵:谷友博、伯爵夫人:清水知子、フィガロ:上田誠司
スザンナ:納富景子、ケルビーノ:松浦麗

薄茶系の壁が舞台の奥行き方向に2枚、舞台前面横方向に1枚、上から降りて来る簡単な構造のセットで、舞台前面の壁はカーテンの役割をしている。この壁で舞台上を区切ることで、各場面の様々な空間を作り出している。とても落ち着いた色合いだった。衣裳も淡い色合いのオーソドックスなもので、このオペラの伝統を感じさせる。ただ、ケルビーノだけは赤や緑の原色が使われてアクセントになっていた。出だしは何もない舞台から始まり、そこへ壁が降りて来て部屋が作られ、さらに歌手たちが家具や荷物を運び込んで舞台セットが出来上がるという演出だった。

序曲はそうでもなかったけれども、中の演奏は元気が良くメリハリがあり、特に弦の音が良く揃って強く美しい演奏だった。歌手もそれに負けずに強い歌を歌っていた。

谷友博の伯爵は迫力ある怒りのこもった歌、清水の伯爵夫人はビブラートの多い装飾的な歌唱、納富は芝居も歌も安定している強いソプラノ、上田はまじめな感じのフィガロで、松浦は高音が美しいメゾだった。

12.03.04 東京文化会館