二銭銅貨

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銀心中

2006-02-10 | 邦画
銀心中(しろがね心中、と読むらしい) ☆☆☆☆
1956.02.05 日活、白黒、普通サイズ
監督・脚本:新藤兼人、原作:田宮虎彦
出演:乙羽信子、長門裕之、宇野重吉、殿山泰司

雪とカミソリと乙羽信子。

最初が雪。夜の吹雪、
冬の山奥、叩きつけるような雪。
闇の雪明り。吹雪に叩かれながら、
フラフラと歩く、乙羽信子の後ろ姿。
狂気と恋の狭間。苦しみ、あがき。

雪に始まって雪に終わります。
殿山泰司が雪の崖を下り降りて来て、
川を渡る場面からの最後のシーケンスは、
晴れた朝、昨夜の吹雪が降り積もった雪のシーン。
湿った重い雪は、その朝が暖かだったわけではありません。
その朝は雪も悲しすぎて、自らを涙で湿らせてしまったのでしょうか。

乙羽信子が2役で出ているらしく、あの人がそうかなと思ったけど、
良く分からなかった。もう一度見る機会があったら良く見てみよう。

もう一度見ました。温泉に居る芸者くずれがそうなんですが、
それでも良く分かりません。うまく化けすぎです。

原作者が執筆する時に宿泊した部屋というのが、
当時の趣そのままに現存するらしい(鉛温泉 藤三(ふじさん)旅館)。
映画のそれが、そうなのだろうか?でもないか。
06.05.09 NFC、06.02.10 ラピュタ阿佐ヶ谷
コメント
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