かいつぶりの日々

山林関係に強い不動産鑑定士「合同会社鳰不動産鑑定」のブログです
お問い合わせ 077-516-8907

【報道】京都市の人口問題

2022年11月30日 | 実務
京都新聞で見つけた「京人口クライシス」という記事の引用になりますが…

現在、京都市では若年層の流出が著しくかなりの人口減になっているとか。

このような人口減について、記事では京都市の住宅事情がその原因の一つとなっているということです。

記事を要約すると

・京都在住の若年層が京都市内にマンションないし一戸建てを購入しようと考えるが、価格が高く予算が合わない。

・そもそも市内の住宅地の供給自体が少ない、マンションについても同様の傾向にある。

・京都市の条例により高層マンションの建築には相当な期間を要しており稀少性が高いため、既存のマンションでも相当な高値で取引されている。

・他方、周辺市(木津川市など)をみれば手ごろな価格で住宅が供給されており、交通条件(京都市内、大阪へのアクセス)は鉄道網の整備により良好である。
・画地面積(専有面積)も京都市の物件と比較して大きいものが多く、居住の快適性の面で遜色はない。

そのため、特に木津川市については人口増が止まらず、小学校等のインフラの整備に追われている状況である。

というような状況ですね。

京都市の土地価格の上昇は何度かブログでもご紹介しましたが、
主な原因は
・インバウンド需要を見込んだ事業用地取得がコロナ禍で一旦縮小したものの近年はアフターコロナを見据えた需要が旺盛。
・地域ブランドや稀少性からくる高値の取引とための価格上昇
・特にマンションについては地域外の富裕層による投資のための購入が多くみられる。

というように、法人や富裕層といったユーザーが価格を
牽引しているという形となっています。

つまり個人ユーザーが予算の見合う住宅を探すには京都市だけでなく、隣接する宇治市や木津川市、滋賀県も視野に入れての家探しということになりますね。

このことから、子育て世代をはじめとする若年層の流出が問題となっております。

記事では若い夫婦が「慣れ親しんだ京都市に定住したい」とのコメントしていました、

現在のところ地価や不動産の価格が下がることはあまり想定できないことから、
今後もこの状況が続くものと思われますね。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿