「のっぽのアリス」 吉田秋生
漫画家さんや作家さんに中には、もう書くもの描くもの大ヒットで、もう雑誌の看板作家。長編は、どれも代表作、なんて人達がいる。そういう人達の作品で、初期に書いたものや、短編が妙に気にって、自分にとって、その作家の1番好きな作品になっているものがある。この「のっぽのアリス」の、私のとって、そんな作品である。作品を所持していないので、うろ覚え。
ストーリーは単純明快。少年は、3人の姉達におもちゃ扱いされ、毎日面白くない。学校へ行っても、男勝りで背の高いアリスが、小柄な少年をからかい、それも面白くない。
ある日、アリスの父親が急死(入院?)し、少年の母の善意により、アリスはしばらくの間、少年の家に引き取られる事になった。姉達にも負けないアリスに、少年はお手上げ状態。しかし、ある日、アリスが内緒で姉の一人のワンピースを着込み、ポーズをとっているのを、少年は見てしまった。似合わないぞ!的にからかう少年。いつも通りアリスの反撃を期待(?)していたのだが、アリスはパッと外へ走り出してしまう。追いかけてアリスに追いつくと、アリスは独り言の様に話す。『母さんが死んで、私は父さんと2人暮らし。可愛い洋服や髪形、女の子らしい話し方や振る舞いを、私は知らない。母さんが居てくれたら・・・』
その後アリスは親戚に引き取られる事になる。アリスを以前ほど嫌いじゃなくなった少年は、しかし満足に別れも出来ない。その夜、少年はベットに便箋とペンを持ち込み、アリスへの手紙を、書き始める。
『なんて書こう。最初は、友達になって下さい、だな』
考えているうちに、眠くなってウトウト。その頭には、アリスより背が高くなり、アリスと立つ自分の姿がある。
『その後は、どう書こう?大丈夫。まだ時間はたっぷりあるから・・・』
こう言う、まぁ平凡(ごめんネ)ストーリーだが、やはり、私は好きだな。これを吉田作品で、1番好き、と言う事に、我ながら躊躇するが・・・。初期の吉田氏は、短編でコメディや、おとぎ話風は作風もあった。長編では、ハード作品がメインになっているが。そう言うハードで、面白いが時には悲しい話を、素晴らしい筆致で描く反面、初期ではあるが、この作品ようなものも描いてくれる。それが、吉田氏の魅力だと思う。何を描いても上手い!本当に上手い!!デビューから読んでいるが、その姿勢が一貫しており、読んでいて満足度が、非常に高い人だと思う。
何かのインタビューで読んだのだが、締め切りを破った事は1回も無いとか。理由は、締め切りに間に合わないと言う事は、編集さんや会社、印刷屋さん等に迷惑をかける事。自分にもマイナスになる事。どうせ仕上げなければならないのなら、守るのが当然では?と言う内容だった。その言葉に、プロとして、と言う以上に、人間として「当然」と言う意味合いが浮かんで来た(私が、勝手にですがね)これを読んで、益々吉田氏が、そして作品が好きになってしまった。
漫画家さんや作家さんに中には、もう書くもの描くもの大ヒットで、もう雑誌の看板作家。長編は、どれも代表作、なんて人達がいる。そういう人達の作品で、初期に書いたものや、短編が妙に気にって、自分にとって、その作家の1番好きな作品になっているものがある。この「のっぽのアリス」の、私のとって、そんな作品である。作品を所持していないので、うろ覚え。
ストーリーは単純明快。少年は、3人の姉達におもちゃ扱いされ、毎日面白くない。学校へ行っても、男勝りで背の高いアリスが、小柄な少年をからかい、それも面白くない。
ある日、アリスの父親が急死(入院?)し、少年の母の善意により、アリスはしばらくの間、少年の家に引き取られる事になった。姉達にも負けないアリスに、少年はお手上げ状態。しかし、ある日、アリスが内緒で姉の一人のワンピースを着込み、ポーズをとっているのを、少年は見てしまった。似合わないぞ!的にからかう少年。いつも通りアリスの反撃を期待(?)していたのだが、アリスはパッと外へ走り出してしまう。追いかけてアリスに追いつくと、アリスは独り言の様に話す。『母さんが死んで、私は父さんと2人暮らし。可愛い洋服や髪形、女の子らしい話し方や振る舞いを、私は知らない。母さんが居てくれたら・・・』
その後アリスは親戚に引き取られる事になる。アリスを以前ほど嫌いじゃなくなった少年は、しかし満足に別れも出来ない。その夜、少年はベットに便箋とペンを持ち込み、アリスへの手紙を、書き始める。
『なんて書こう。最初は、友達になって下さい、だな』
考えているうちに、眠くなってウトウト。その頭には、アリスより背が高くなり、アリスと立つ自分の姿がある。
『その後は、どう書こう?大丈夫。まだ時間はたっぷりあるから・・・』
こう言う、まぁ平凡(ごめんネ)ストーリーだが、やはり、私は好きだな。これを吉田作品で、1番好き、と言う事に、我ながら躊躇するが・・・。初期の吉田氏は、短編でコメディや、おとぎ話風は作風もあった。長編では、ハード作品がメインになっているが。そう言うハードで、面白いが時には悲しい話を、素晴らしい筆致で描く反面、初期ではあるが、この作品ようなものも描いてくれる。それが、吉田氏の魅力だと思う。何を描いても上手い!本当に上手い!!デビューから読んでいるが、その姿勢が一貫しており、読んでいて満足度が、非常に高い人だと思う。
何かのインタビューで読んだのだが、締め切りを破った事は1回も無いとか。理由は、締め切りに間に合わないと言う事は、編集さんや会社、印刷屋さん等に迷惑をかける事。自分にもマイナスになる事。どうせ仕上げなければならないのなら、守るのが当然では?と言う内容だった。その言葉に、プロとして、と言う以上に、人間として「当然」と言う意味合いが浮かんで来た(私が、勝手にですがね)これを読んで、益々吉田氏が、そして作品が好きになってしまった。