太刀 備前國吉井吉則
太刀 備前國吉井吉則應永五年六月日
室町初期応永頃まで時代の上がる吉則。茎が、磨り上げられているとは言え古調で味わい深い。二尺一寸強、反り六分六厘。この頃から盛んに用いられるようになった、扱い易い片手打ちのスタイルだ。小杢、小板目を交えた地鉄は総体に良く詰んで地沸が付き細かな地景も交じり、映りも顕著。互の目の刃文は、時代の下がった吉則のような小模様の互の目ではないが、それでも高さと幅の揃った互の目を並べたように端正なところが窺える。誰が見ても間違えない、特質が良く現れた作で、しかも優れている。
太刀 備前國吉井吉則應永五年六月日
室町初期応永頃まで時代の上がる吉則。茎が、磨り上げられているとは言え古調で味わい深い。二尺一寸強、反り六分六厘。この頃から盛んに用いられるようになった、扱い易い片手打ちのスタイルだ。小杢、小板目を交えた地鉄は総体に良く詰んで地沸が付き細かな地景も交じり、映りも顕著。互の目の刃文は、時代の下がった吉則のような小模様の互の目ではないが、それでも高さと幅の揃った互の目を並べたように端正なところが窺える。誰が見ても間違えない、特質が良く現れた作で、しかも優れている。