トマトの美味しい季節はやっぱり夏ですが、其のトマトの種播きは3月の初旬から始めます。今や海外から入って来たエアルームトマトの様々な品種の種子が簡単に入手できる様になり、家庭菜園等でもエアルームトマトを育てる方が多くなっているようです。
しかし、海外のネット情報等で較べると、まだまだ日本ではその栽培品種数は少なくて、エアルームトマトの多彩な魅力に取り付かれて居るような情報は殆ど見当たりません。
―エアルームトマトーWeb Images photesより
其れと言うのも、日本と欧米とのトマト食文化の違いがあり、又日本の夏のトマト栽培には高温多湿な気候風土が不向きな事が原因であるかも知れません。
それに趣味の園芸野菜でも、種子からのトマト栽培となると、一寸難度が高くなり、見よう見真似での自己流では地域の気候条件にも寄りますが、一般に夏期のトマト露地栽培は病害虫も多く、土作りから施肥量管理迄、結果を出すにはそれ相当の栽培技量が必要であり、栽培人口が増えないの理由もそこにあるようです。
増してや、菜園スペースの確保が難しい都市部にお住まいで、ベランダ―等で始めるプランターやポット等でのトマト作りとなると、期待できるような収穫量は先ず無理であり、立派なトマトを作るとなると費用も根気も多く必要で、一般に買った方が増しなトマトとなって仕舞います。
―育苗中のトマト苗―Web Images photesより
特に、近年の真夏の気温は昔に比べるとかなり高くなり、東京での7月、8月の最高気温が連日35℃以上の猛暑となりますと、ベランダ―等のトマトの容器栽培は先ず困難であり、夏越しが殆ど出来ません。
其の所為もあってか、営利栽培でも夏トマトの露地栽培は、一般に採算性が悪く、季節をずらした抑制栽培や促成栽培等の施設栽培品トマトが主流となって居て、夏の露地トマトと言えば、一部の冷涼な高地の栽培品や北海道産品等に限られているようです。
―アルームトマトの魅力ある姿ーWeb Images photesより
其れにまた、市販のトマトと言えば、消費者の完熟トマト志向もあって、樹上で程よく色付いても肉質が硬くて、荷傷みしない棚持ちの良い桃太郎など、甘味系の限られたトマト品種が市場では主流であり、其の味も大きさも、略同じような水分の少ないトマトはかりであり、本来のトマトの味を知らない人が多くなっているようです。
今では、夏の旬の露地ものトマトと言った、大きくて窪みのある昔風の酸味も効いた果汁の流れ出るような多汁質のトマトは姿を消し、殆ど味わえなくなっています。
―トマト種子を絞り出す!-Web Images photesより
アメリカでは、ビーフステーキトマトと呼ばれている果肉の詰まった大型トマトの人気が高く、太陽の光をタップリ浴びて真っ赤に熟れた旬の取立てトマトの味は酸味と甘味が程良くあって格別の旨みですが、今では、そうした品種を自分で探して作らないと中々手に入らない希少な存在です。
今それが、楽しめるのが輸入種子で育てるエアールームトマトと言う事に成りますが、其の品種の特色や日本の気候風土で育てた栽培情報等、国内ネット上では先ず見当たりません。それだけ日本の趣味のトマト園芸栽培は、海外に較べれば、未だ遅れていると言う事です。
扨て、前置きが無くなりましたが、今年も早くも新プランター栽培用トマトの種子を蒔く時期になり、今年は昨年自家採取したトマト品種、合計7種類を全て育てる事にして居ます。
―今年のトップ10エアルームトマト種子ーtomatoFestより
専用培地を電子レンジで約80℃に加熱殺菌し、20穴プラトレーに充填して播種するのですが、それをプラ盆にスポンジシートを敷いた上に乗せ、屋内の窓際に置いて本葉5-6枚になるまで液肥で育てます。問題は置き場所であり、トマトの育苗で大切なのは、温度はもとより充分な光量が特に重要であって、苗を徒長させない発芽からの1週間がその後に大きく影響します。
-2012年の新プランター栽培のポンデローサー
其の育苗期間は日照量と積算温度量で決まりますが、目標は東京の梅雨入り宣言前までに4―5段花房迄、開花結実させて置く事であり、それには5月中旬迄に第一花房の開花が始まる様に育苗しなくてはなりません。
トマトは本葉7-8枚で第一花房の発蕾を見るのですが、それまでに既に2段、3段の花芽が作られていると言われ、育苗期の本葉展開中の温度、光量、養水分量のバランスが大切であり、其の生育状態を見て、これぞと思う苗を選別し、新プランター栽培ではその年の外気温を考慮して、出来れば早めにプランターに移植します。その場合は花房の出る方向が分かりませんが、トマトの花房は必ず本葉3枚展開毎に発蕾して子葉の対角方向に出ますので、子葉の方向を見て、線状に標準プランター13Lに3本植え付けていきます。
―完熟ブランデーワインピンクーWeb Images photesより
今年の大玉トマトには、ブランデーワインピンク、イエローに、ブラッククリムの3色のトマト、それに日本の固定種のポンデローサ、そのポンデローサそっくりのドワーフトマト 「ニュービックドワーフ」の5品種を育てる事にして居ます。
その「ニュービックドワーフ」ですが、昨年やっと種を見つけて5月20日に播種したのですが、木ボケと極暑で殆ど実を付けず、やっと採種分の果実を確保したのであり、この品種、樹高1メートル程でポンデローサそっくりの大玉トマトが数段実を付ける、アメリカで1915年に発表された往年の人気品種のドワーフトマトです。
―新プランター栽培ので収穫したポンデローサー
しかもこのトマト、ポンデローサが片親であり、その生みの親のピーターヘンダーソン商会からは、「ドワーフポンデローサ」の名で既に、1905年に売り出されたあり、又時同じくして他種苗会社からも、別名の「ドワーフジャイアント」で世に出たと言います。
トマト好きのアメリカ人のポンデローサを片親とする大玉のドワーフトマト作出への期待が、当時如何に大きかったかが覗えます。
―新プランター栽培ならこんなトマト収穫できる!-
今年こそ、その「ニュービックドワーフ」、自家採取種子から育てて、大玉ドワーフトマトの本領を発揮させ、念願の1メートル余の低い支柱でのプランター大玉トマトの栽培を成功させたいと頑張る積りです。
その結果は又、ブログで発表致しますが、自家採取種子、相当量余ると思いますので、トマト栽培に自信のお有りのベテランの方で、是非「ニュービックドワーフ」に挑戦したいと言うのでしたら、お申し出ください。少量なら種子をお分け致します。
―ニュービックドワーフの実物写真です!-Webphotoesより
こうした大玉トマトを標準サイズのプラプランター3本植えで4―5段花房まで収穫できるのは、新プランター栽培方式の偉力ですが、未だに多くの皆さんのご理解が得られて居ないのは、ブログで発表して4年に成りますが残念な事です。
―ブランデーワインピンク415gの大果―
尚、其の他のポット栽培用のミニトマト、「スプライト」に「ちびっこトマト」も播種する予定ですが、実はその他に、パテイオトマトで 「ティニー・ティム*TG(20)R」の種子を探しています。何方か種子をお譲りくださる方が居りましたら、ご連絡の程お願い致します。
NHK野菜の時間のテキストや放送にて,とても興味をもちましたので,ご連絡させていただきました。
私は,特別支援学校で,園芸作業を担当して,週2回中学部の生徒たちと,野菜や花卉栽培をしています。
今年の夏野菜(トマトなど)から,プランター4個程度を利用し,試験栽培をしてみたいと考えています。
別のWEBページで,新プランター栽培の方法にて特許を取られていることを知り,試験栽培させていただくことが可能かご連絡しました。
また,通常は,園芸作業で生産した野菜等は,職員や近くの方に購入してもらい,次の種や肥料代にしています。
お手数ですが,ご連絡いただくと幸いです。
ご連絡の有難うございます。お申し出の件、全く支障御座いませんのでご自由にお試しください。
倍土、専用肥料等の入手については、イソライト社の販売代理店、セイコー産業(株)Tel.03-3851-0451の開発部 神山様とご相談ください。
従来の養液栽培とは異なる?点にご興味を持って頂いたことに改めて御礼申し上げます。
栽培のポイントは、養液の給液管理であり、教材としてのプランター栽培には最適かと存じます。
尚、ソフト面のお問い合わせには、
メール:newvegeculture@mail.goo.ne.jpまで直接ご連絡ください。
どうぞよろしく。
松田勝郎
培土や肥料などの購入先や,お問い合わせ先まで教えていただき,とても感謝いたします。
本日,ビニールハウス内にて,生徒たちとトマトの苗を9cmポットに移植しました。
今後,植え付け栽培に向けて,不明なことがありましたらメールにてご連絡させていだきます。
今後ともよろしくお願いします。