16日金曜日、石巻市北上町十三浜に行ってみました。 ここにある石巻市北上総合支所が、去年の巨大津波により壊滅的な打撃を受け、先週から解体工事が始まると聞いたからです。
当該総合支所は北上川沿いにあり、すぐ目の前は海、追波湾となっています。 こんなに海に近いところとなれば津波の被害をまともに受けてしまいます。
この庁舎は、2006年に新築され、鉄骨木造つくり2階建てで、延べ床面積は2400平方メートルです。 近い将来起きると言われていた(いる)宮城県沖地震で想定されている津波の高さが5.5メートルだったため、建物は1メートル高い海抜6.5メートルの場所に建設されました。
1階と2階それぞれに支所の事務室と公民館部分があり、津波の際は公民館部分の2階多目的研修室に住民を避難させる計画になっていたといいます。 それが、・・・
上の写真の奥が北上川となります。
写真の左側が北上川となります。 川沿いの左側の建物は鉄筋コンクリートの柱だけとなっています。
上の写真の右側には下のように解体のためのシートが張られています。 工事関係者がいたので、中には入っていけませんでした。
以上のように、本当に無残にも建物は壊滅しました。 大震災時には、総合支所には57人がいたといいます。 少なくとも高さ12メートルの津波に襲われ、助かったのはたったの3人で、54人が亡くなったといいます。 実に生存率は、たったの5%です。 石巻の指定避難所での出来事です。
57人の内訳は、職員19人、警察・消防・警備関係者7人、住民31人といいます。 住民31人のうち、1歳から12歳のこどもが11人いて、そのうち隣接する小学校の児童が7人いたそうです。
でも、助かったのは職員2人と児童の1人のたったの3人。 指定避難所での大惨事です。 この近く北上川の上流には、あの大川小学校があります。 でも、大川小学校の下流には、北上総合支所とすぐ隣りに吉浜小学校があったのです。 知りませんでした。
大川小学校だけでなく、北上総合支所の悲劇についても記憶しておくべきと改めて思った次第です。
3月4日に北上総合支所の慰霊祭が行われました。
あしたは、吉浜小学校の様子をご紹介します。
下の写真は、総合支所の道路を挟んだ山側にあった建物です。 何の建物だったのか、コンビニだったのか、全く分かりません。