京都八幡高校レスリング部・京都八幡ジュニアレスリングクラブを指導する監督・浅井 努の日記

剛毅果敢(ごうきかかん)をキャッチフレーズに全国優勝を目指す。

祝・卒業(池田 智)

2011-03-03 | 高校生レスリング
マサルは東京・品川出身。中学時代、幸太郎や豊史と縁があったこともあり、八幡を志してくれてホント嬉しかったです。他校と違って、京都八幡は合宿所、寮なんて存在しません。従って、選手は八幡市、枚方・寝屋川など八幡市近隣の自宅から通学しています。監督の自宅で下宿させるところもありますが、私の住まいから高校まで片道約22キロ…玉露の産地で山の中の田舎、車で約45分程度、バスと京阪電車を利用したら1時間半以上と通学不便であったり、小学生の週3回の練習日に待たせないといけなかったり、まだ下の娘が幼稚園児だったり、妻の仕事・勤務上の問題等々から、津田さん夫妻に受け入れをお願いしたところ、快く引き受けて頂き感謝の気持ちでいっぱいです。こういった経緯を経て、マサルは津田家に入り、3年間頑張りました。
とても個性のある選手で、レスリングは細身で手足が長く、ローシングル、ハイクラッチを得意とし、攻撃型の選手です。1年次はインターハイ団体優勝に向け、50㎏級正選手として活躍。過酷な減量に耐え抜き、勝負どころではしっかり勝利しチームに貢献してくれました。その後、階級を60㎏級に上げ、1年の選抜では3位入賞。しかし、2年次のインターハイ予選、国体予選と不運も重なり僅差で敗れ、出場できないという悔しさを味わいました。この悔しさを経験してからのマサルの練習の取り組みは素晴らしいの一言です。これは、私だけでなく、あの場にいた全ての選手達は感じたことでしょう。ホントによく練習し、やらされる練習ではなく、自分から意識を持って・考えて・追い込む練習…。後輩達には見本にして欲しい選手です。3年次には選抜、インターハイ、国体と入賞できず、またまた悔しい思いをさせてしまいました。結果は出なかったものの、返し技・カウンター技を受けただけで、内容は開始から最後まで攻め抜いて、常に攻撃を仕掛けるのはマサルでした。勝負では負けましたが、内容では勝っていた試合だったと思います。国体後、試合がなくても後輩達と一緒に走り、筋トレをし、スパーリングをして、試合前と変わらず追い込む姿が見られました。高校3年間、大きな挫折を何度も味わいましたが、いつまでも腐らず、すぐに気持ちを立て直し、練習に邁進しました。大学へ行っても、この気持ちがあれば大丈夫でしょう。
最後に、マサルには八幡に来てくれて「ありがとう」と言いたいです。勝たせてあげられなかったことがホント心残りです。日大では、高校時代のリベンジをして優勝して欲しいです。本当の勝負はこれからですよ…。