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世界報道写真展

2007-06-25 | 写真

恵比寿の東京都写真美術館で開催中。

毎年開催されているこの写真展は今年で50回目を迎えた。
世界各地124カ国、4400名以上のフォト・ジャーナリストたちによる
約7万8千点の応募作品の中から、事件・紛争・スポーツなどのジャンルごとに
選ばれた入賞作品を含む数百点が展示される。

チラシの表紙を飾るのは大賞を受賞したアメリカのスペンサー・プラット氏の写真。
イスラエルのレバノン爆破で破壊されたベイルートの町を通り抜ける若者
をとらえたもので、イスラエルの爆撃で壊滅的被害を受けた瓦礫の町を
赤いオープンカーに乗り、鼻をハンカチで覆ったり、
携帯に写真をとろうとしたりして通り過ぎる。

一見なんてことはない写真のように見えるが、
爆破された町、赤いオープンカー、逃避するこぎれいな若者、
などの対比が妙に現実的で生々しい。

戦場の報道写真というと廃墟そのものや、重傷を負った兵士などが
クローズアップされて報道されがちだが、
ニュースでは映らないこうした風景を切り取るのが
報道写真のおもしろいところだ。

写真展のサブテーマは、
 ―地球上でおきている、この瞬間を忘れないように―

アフリカ難民、中東紛争、独裁政権、貧困、飢餓などの報道写真は
やはりショッキングな場面の数々なのですが、
目をそらしてはいけない気持ちにさせられます。

たとえば南米のグアテマラ。コーヒーの産地くらいの知識しかなかった。
毎日2名の割合で女性が残忍な方法で強姦・殺害されている。
信じられないことに政府や自警団が絡んでいる説もあり、
犯人の検挙に警察は消極的でほとんど放置されているという。

最近日本もたいがい物騒ですが、1年間に殺人事件で亡くなる
人の数は1500名もいるそうです。かなり怖い。
しかしグアテマラでは人口は日本の10分の1以下なのに、
殺人の発生率は日本の4倍。40倍以上の発生率。

同写真展では東京の風景もあった。
テーマは、通勤や深夜残業で疲れ果てて飲み過ぎ、
路上の電柱に寄りかかって立ち寝する「孤独な男たち」。

暗い写真ばかりではない。
ネイチャーフォト部門は生命力を感じるし、
ワールドカップでのジダンの頭突きショットも。

8月5日まで開催中。

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