ネットラーニング カスタマーセンター

eラーニングに関する情報、つれづれなる日々の写真日記

オノ・ヨーコ

2007-10-06 | 

世界で一番有名な未亡人っていったらジャクリーン・ケネディかオノ・ヨーコ?
ヨーコといえば、ジョン・レノンの奥さんという顔と、ジョンと一緒にLOVE&PEACE、
「WAR IS OVER IF YOU WANT IT」というメッセージを世界中に
発していたというくらいしか知らなかった。

ヨーコさんの「ただの私(あたし) 」を読み、ジョンの奥さんとしてではなく、
一人のアーティストとしての彼女の半生を知るのはなかなか興味深かった。
しかし当時(60年代NYやロンドン)の時代背景もあるとはいえ、
彼女の唱えるフェミニズムは多分に男性上位の社会に女性は虐げられてきた、
愚かな男どもは力で存在意義を誇示するしかなく、女性上位になってこそ
真に女性開放であり平等な社会が成り立つうんぬん・・という連呼は
途中逃げ出したくなる思いもあった。カルトっぽい雰囲気が充満してる。

当時はウーマン・リブ真っ盛りであるし、そのような発言は「姉妹」たち
には扇情的にうつり、男性中心の社会では激しく攻撃されたのだろうなと思う。

でも読んでると多少偏執的な感じはしても、どんなに周囲にアタックされても
屈することなく、むしろそれをバネにするかのように自分のやりたいことを
貫いてきた生き方は、やはりある意味すごいと思う。
夫が世界中に知られた有名人で凶弾に倒れたというだけでもかなりの
圧迫感だと思うけれど、体中からあふれるエネルギーが強力な磁石みたいに
周囲を引き寄せたり反発させたりしていたような感じがする。

ジョンとは彼女にとって36歳のときに3度目の結婚だったらしいが、
彼らの出会いのエピソードや、ジョンがヨーコの才能を認めて自らの創作にも
影響を及ぼされたようなくだりを読むのは面白かった。

この本の冒頭はヨーコさんのメッセージではじまる。
「私は美人で、頭も悪くないし、身体もいいし、幼いときから、廻りの人に気をつかって、
随分尽す性だし、今はその延長で世界のために、と自分の出来るだけはしている
のだから、自分では何もコンプレックスを感じていない。」

言い切ってるなあ。。あっぱれです。
頑なな信念を持ち続け、それに従って生きてきた彼女が闘ってきたもの、
創り出してきたもの、守ってきたもの、世界に発してきたものなどが
綴られており、その考え方には多分に偏りがあるので個人的な印象は
さておき、一人の女性の生き様を垣間見るのは興味深かった。

およそ男というのは、女というのは、などどいう議論は太古の昔から繰り返し
なされてきて、数千年を経ようが結局なんら変わっていないように思える。
男は外で戦いながら狩り(仕事)をし、女は家で夫の帰りを待ち、子どもの世話をする。
ジェンダーの違いから社会構造が出来上がり、力あるものが崇められる風潮なので
権力武装した男たちが結局政治経済を牛耳り、男女平等!と鼻息荒く主張する
女をだまくらかすためにちょこっと女も登用してみるが、実情はといえば
男の権力の係累か、容姿端麗な美女か、結局は男社会を土台にしたものが多い。
ほんとに優秀な女性も多く活躍しているものの、男性上位社会に泣かされてきた
人も多いと思う。だいたい「優秀な女性に活躍の場を」なんて叫ぶ輩こそが
男尊女卑の仮面フェミニストだったりする。反論するなら胸に手を置いて問うてほしい。

しかしそれはどっちもどっちで、男女平等な社会を、と叫びつつ、女はレディースプラン
を満喫し、「女は所詮・・」などと言われ、セクハラを受けながら男と肩を並べて
働くことに疲れ果て、あわよくばダンナに稼いでもらって自分はお料理や育児、
趣味のビーズアクセサリー作りでもしながら毎日暮らしたい、駐在員妻なんてのも
悪くないなあ~みたいな人がマジョリティだったりするきらいもある。

既婚女性の6割は有職主婦だそうですが、政府はこれを8割に上げるため
女性を取り巻く雇用環境を整備しようとしている。
そんな環境整備もいいけど、ものぐさな男性の腰をあげて協力してもらえる環境
がなきゃ女ばっかり苦労する。「男はだらしないもんよ・・」なんて堂々と言われちゃ
割りに合わないでしょうよ。昔から髪結いの亭主はなんちゃら、なんて
女が稼ぐと男は自己顕示の場を失ってさらにだらしなくなるに違いない。

男性上位とか女性上位とかどっちが上でも下でもなく、ジェンダーの違いを認めて
良い部分は尊重し、足りない部分は補完しあう関係が理想だと思うんですが。
不平等な要素を無視した建て前の平等は無用なんざんす。

CCつれづれ日記

髪結いの亭主」というフランス映画があった。パトリス・ルコントの。
ストーカー的深層心理をポエティックに描いたら右に出る人はいないんじゃ
ないかと思う。せつなくて気持ちの揺れる映画。

最新の画像もっと見る