MBAで教える「交渉術」

MBA留学先での「交渉」の授業内容を配信。といっても最近はもっぱら刺激を受けた本やMBAについて。

織田信長の経営塾

2008-06-12 | 雑記
掲題の本を読みました。
(北見昌朗、幻冬舎文庫)
歴史上有名な織田信長の行動から、ビジネス・経営における成功の秘訣について示唆を得るという本です。

全く個人的な意見ですが、結構知っている逸話も多く、「ビジネス・経営」にはあまりピンと来た部分が無かった一方、企画としての非常なうまさを感じました。
ポイントは、

-分かりやすい
-誰もが知っていてキャッチー
-戦国武将と経営という異分野をつなぐ話なので、(ある意味)何とでも書ける
-余りぴんと来なくても、「歴史」としてはその通りなので文句が出にくい
-歴史に興味があるとつい読んでしまう
-シリーズ化が容易
-しかも眠れるネタ(他の歴史上の人物)が無数にある

といったあたりでしょうか。
特にシリーズ化は既に着々とされているようですね。

企画だけ考えたら、ビジネス経験があるヒトならある程度「誰でも書けるのでは?」とも思ってしまいます。
しかし現実化するためには、頭で分かっている思いつきを具体形に落とし込む力、それを商品として仕上げていく力、というのが重要なのでしょうし、結果で差が出るのは案外そういうところなのかもしれません。
(そういう意味で「ビジネスの教科書」なんだと言われれば、結構ぴんと来ますね)