ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

アフリカごはん論(3)~発展を阻むもの

2013-05-16 07:30:30 | アフリカごはんとビール
「あふりかごはん論」第二話は、あえなく凶暴な食材にもっていかれた。第一話に話を戻そう。

アフリカではどの家庭、どのレストラン、どの料理でも多用される、アフリカ調味料の鉄板、お母さんの味、そして「アフロ味の素」?!が存在する。

それはMAGGI、Jumboの二銘柄の調味料だ。町のメシ屋でも路上のぶっかけご飯の屋台でもサンドイッチ屋でも、ご家庭でも。MAGGIの味。

(写真:Maggiを売っているブティック。身も心も染まっている笑。ブティックについてはこちらもご参照を!)


そしてもう一つ忘れてはならないのが「激辛調味料」。地域によって呼び方や名前は違うが、コンゴの「ピリピリ」が典型だ。パーム油に唐辛子とニンニクを漬けて作る。その辛さにはまた繊細さがなく、暴力的なまでだ。

これに第一話で述べたガツンとくるパーム油、または落花生油。わたしは「重油」と呼ぶ。これが不可欠だ。

この3つが揃わなくてはアフリカっぽくない。逆にこの三つがあるだけで、ぐっとアフリカ食っぽくなる。

一方で、アフリカ食の洗練が進まず、料理としての発展を阻んでいるのは、この3つのせいではないか、との指摘を耳にしたことがある。

いわく。なんでもMAGGIとピリピリに頼りすぎているのではないか、食材と加工で食事をうまくするという技術面での努力が阻害されてきたのではないか、という指摘。

確かにアフリカ食に繊細さを感じる部分は少ない。大胆にして大雑把。

ではアフリカ食が繊細さを求めるべきかなのか?洗練の道を歩むべきなのか?また、それが本当にうまいのか?私は疑問だ。

たとえば、屋台で通常500Fcfa(約100円)で食べられるチュブジェン(→第一話写真参照)。わたしがアフリカに滞在していた時、日本から要人が来訪した。何かあってはいけないとの上の配慮から、ホテルで7,000Fcfa(約1,400円)のチュブジェンをアレンジしろといわれたことがある。そして、フォークとナイフで食べるチュブジェン。それはそれは別モノ。うまくなかった。

いずれにせよ、食文化は大衆が作るもの。これからどんな食文化が発展していくのかは、アフリカ人次第。多いに期待したい

ただわたしは、量とインパクトで攻めてくる、今のアフリカ料理のままでいて欲しい。個人的にはそんな風にも思っている。


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2 コメント

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唐辛子、遠からず (oomino)
2013-06-16 16:48:51
スンマセン、やっぱり食べ物の話にはモノ申してしまいます!唐辛子には、昆布のようにうまみ成分があるので、この旨みにやられれば、やみつきになってしまうと聞いたことがありますよ。それに、失敗した料理には、唐辛子系の調味料でごまかしを加えれば、自分で食す分には、どうにかなりました!エッヘン!
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Re:唐辛子、遠からず (nbote)
2013-06-16 17:08:53
そうなんです。●の素とか、失敗料理の補正、味が決まらない時にバッチリです。しかも、それ前提でジャンキーにたべたくなる時も笑。
でもアフリカの場合、下手すると料理全体がピリピリとマジーにcontaminateされてるんじゃないかって思うこともあるくらいです。本来のアフリカらしく、自然素材でおいしい食文化を維持して欲しいものです。
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