ベルのきもち

日常のささやかな幸福感を書いていきたいと思います。

危険なプロット

2013-10-27 13:40:18 | シネマ
・・・の前に。
このブログを読んでいただいているかたへ。
長らく自己都合で休んでしまいました。
休んでいる間もここにアクセスしていただいてありがとうございます。
今後、毎日は更新できませんが、週に1度くらいの頻度で少々のバージョンアップ?で細々と続けていこうと考えています。これからもどうぞよろしくおねがいします。




フランス映画。キノフィルムズ。フランソワ・オゾン監督。

高校教師ジェルマンは過去に一冊、恋愛小説を上梓したことがあるが、自分の才能に限界を感じて、書くことをやめた。生徒のひとり、クロードに才能を見出し、毎週課題として彼が書くものに魅せられる。
母子家庭で育ったクロードは級友の裕福で理想的な家庭に憧れ、彼に数学を教えるとして家庭に入りこむ。稼ぎのいい父、知的でセクシーな母、洗練されたインテリア、温かで美味しい食事。バカで能天気な級友にとってかわりたいという思いが、クロードに物語を紡がせる。
はたしてそれは妄想なのか、現実なのか。クロードが紡ぐ物語の世界にどっぷりと浸ってしまうジェルマン。やがて彼は続きが読みたいがために、してはいけないことをしてしまう。
先生と生徒。信頼で結ばれているはずの関係。自身を過信していると足もとをすくわれてしまう。バックに流れるメロディーがもの悲しく、郷愁をかきたてる。