摂氏911

自然な生き方をめざす女性が、日々のできごと、感じたことなどをつづります。

自暴自棄のわけ

2009-02-24 23:02:02 | 気づき
私のある知り合いについて、
心理分析的にどうしても引っかかることがあって、
泰三さんに聞いてみようと思い、
カウンセリングをしてもらいました。
自分以外の人のことでカウンセリングを利用するなんて
考えたこともなかったのですが。

その友人は太めで、1,2年前に糖尿病と診断されました。
それで食事療法を勧められているのですが、
普通にダイエット中の人でもやらないだろうということを
いつもするのです。
たとえば、夜の10時過ぎにカップのアイスを1つ食べるとか、
油と砂糖たっぷりの菓子パンを食べるとか。
でも、その彼女は栄養士の資格を持ち、
調理場で働いたこともあるほど料理の腕もあるのです。
能力的には自分で食事療法を実践するのに
十分過ぎるほどなのです。
なのになぜ??ってずっと思っていました。

泰三さんによれば、それは一言で言えば、
自暴自棄、自己破壊行為なのだそうです。
何らかの理由で深い絶望があり、
自己嫌悪があるから、
自分を傷つけるようなことをするんだそうです。

たとえばもし、進行したガンと診断されても
何かまだやりたいことがあれば、
必死で治療法を探し、それを実践しますよね?
でも、生きがいもなく、生きる目的を見つけられなければ
「もうどうにでもなれ!」と思って、
やけ酒をあおってみたり、自暴自棄になっていくことが
予想されます。
私の知り合いの場合は、その後者の状態に陥ってる、
ようするに生きる目的を見出せてないようなのです。

でも、彼女はいろんなボランティア活動や
委員会などに参加し、毎日飛びまわっていて、
周りの人もみんな彼女を頼りにしています。
それでも、生きがいを見出せないのはどうしてなんだろう?

泰三さんはそれについて、
「たくさんの居場所があるというのは、何かおかしい。
本当はどこにも居場所がないんじゃない?」と言いました。
「もしかしたら、補償行為(何かが欲しいから、
その代償として何かをやる)でそういう活動を
してるんじゃない?
確かに昔は好きでやっていたかもしれないけど、
年をとって体調が悪くなってきてるのに
ペースダウンできないとしたら、それは犠牲だよ」

そうなのかなぁ。
「『私はこんなにやってるのに』という
恩着せがましい言葉が出てきたら、末期症状だよ」と
泰三さんは続けました。
でも、彼女からそういう言葉は聞いたことがありません。

だけど、以前ちょっとカチンとすることがありました。
私がある手伝いをちょっとお願いしたら、
「ちょっとその日は映画に行く予定だし、
他のイベントを見に行きたいの」と言われました。
「いつでもお手伝いするからね」と前から言ってたのに。
「私が期待するのがいけないんでしょうかね?」と泰三さんに言ったら、
「それは、『普段がんばっているんだから、
イベントや映画を見に行ったっていいでしょ?』って言ってるのと同じ。
つまり『私はこんなにやってる』というのと同じ」と言われました。
そうなんだ。
心の底の感情が同じでも、
言葉での表現の仕方が違うと、違うように思えてしまうもんだなぁ。

それで、私に何かできることがあるか聞いてみました。
「適確なタイミング、言動で、相手にプラスのインパクトを与える」
ことができたらいいとのこと。
よくやってしまいがちだけど、やってはいけないのは、
「やらなくちゃ」という強迫観念を与えることだそうです。
「やらされている」という強制感を与えるのもダメ。
絶望感、つまり「何をやっても、よくならない」というイメージを
少しでも変えるような言葉かけをするといいそうです。
「よくがんばってるじゃない」
「なんだか顔色がよくなってきたみたいだよ」など。
タイミングが悪かったり、わざとらしかったりすると、
かえって不信感を植え付けるから、注意が必要でしょうけどね。

というわけで、周りにいる人間として私が気をつけるべきことは、
「ちょうどいいタイミングを待つ=手放す」ことなのだそうです。
「ちょうどいいタイミングで適確な言動」が
私にとれることを信じて、待つ必要があるようです。


そんな電話カウンセリングを受けている最中に、
受話器の向こうでFAXの音が鳴りました。
泰三さんが確認したら、それは金沢での
初級心理分析士養成講座への申込書でした
すでに開講するかどうかのラインは超えているそうです。
よかった~

これまでに申し込んできた人たちは、
ずっと以前に泰三さんが関ったとかで、
あまり想定していなかったメンバーのようです。
逆に、「この人は申し込むだろう」と思っていた人が
「やっぱり受けられない」と言ったり。
やはり、次の講座でも最初からメンバーは
決まっていたのかもしれません。

「プロセス(自然な成り行き)を信じる」ことの大切さは、
特にパンフレット制作の最中に学びましたが、
その結果が今出てきています。
絶望している私の知り合いにも
きっとプロセスが働くと信じて、待ちたいと思います。

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2 コメント

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う~ん (セーチン)
2009-02-25 15:01:22
ビネス界の利害の絡む人間関係は論外として、非営利世界の人間関係もこのようなデリケートな部分が確かにありますね。

「適確なタイミング、言動で、相手にプラスのインパクトを与える」

私も活動の中で思い当たることが読んでいて多々ありました。
(失敗も多く経験してます。)

「ステークホルダー」という言葉がありますが、営利・非営利に関わらず、やはり人は利害関係で動く動物ですね。

同じ言葉を発するのでも、そのタイミングで相手の取りようが変ってくることは日常生活でもしょっちゅう経験することです。

テレビのコメンテーターや漫才師など・・天才は「間の取り方」が非常にうまく、人の心を惹きつける!

また、メールやブログなど、書いてもすぐに発信せず、間をおいて、何度も読み返し、それを読むいろんな人の立場を想定して文章を練り直すように心がけたいです。(←自戒)
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真心は伝わるから (かおる)
2009-02-26 16:03:36
セーチンさん

セーチンさんのように、
社会のいろいろな面を見てきた方であれば、
言葉を発することの難しさは実感されているでしょうね。

私が会社員だった頃、メールを書くのに
何時間もかけていたことがあります。
「こんな風にとられたらどうしよう?」と
あれこれ悩んで、なかなか書けなかったのです。
それに、その頃上司にいつも怒られていて、
精神的に萎縮してしまっていたんですね。
うつ状態でクレーム対応している時もそうでした。

でも、誠意、真心は必ず伝わるという確信を得てから、
とにかく自分のその時点のベストを尽くし、
あとはもう天に任せようと思うようになりました。
その後も、やっぱりびくびくする時は多々ありますが、
今も人の奥底の輝く部分を信じて
懐に飛びこむ訓練をしているところです
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