11月1発目は11/3文化の日にACIDMANのライブでDRUM LOGOSへ。
ACIDMANは「赤燈」だけはリアルタイムで聴いて当時MDに録音していたし、何度も何度も聞いて歌詞もメロディも唯一彼らの中で覚えているほど印象に強く残っている楽曲でした。それが収録された1st ALBUM『創』が発表された事も知っていました。ただ当時はビジュアル系にどっぷりハマっていてきちんと聞く機会が無いまま今に至っていました。
あれからビジュアル系ブームが過ぎて...というより当時ほど強烈なバンドがなくて、どんどん衰退している印象しかないあのシーンに辟易して、ONTAQがきっかけでいろんなバンドを聞くようになり、まあ、年も重ねて、免疫ができたのか、心に余力が出来たのかは分かりませんが、あの頃より受け入れのキャパシティーが広がりました。
そんな中で今回『創』のアナログ盤が発売され、それを記念して、「創、再現」としてツアーが行われる事を知りました。僕はACIDMANをリアルタイムで追っていないし、以降彼らがどのような作品を発表しているのかも、きちんと知りません。だから、あの当時中途半端に終わらせてしまったへのしこりが残っていたし、きちんとアルバムを聞いて、あの世界観をもう一度、そして恐らく最後になるであろう、このライブツアーの中で体感し完結したいという想いで、行くことにしました。このツアーに併せてか分かりませんが、サブスクリプションで『創』のリマスター音源も発表されていたので改めてアルバムを聞き込みました。「ああ、こんな世界だったんだ」と改めて感じました。インタビューも読んだのですが、「刺々しくて、若々しい」みたいな事を大木さんが言ってたんですけど、伝えたいことが今と変わっていないとも言ってました。今よりも未熟な部分はあるけれども、今に通じているモノもある。そんな感覚。
当日のロゴスはSOLD OUTで、僕は300番台で入場しました。超満員のフロア。そしてほぼ定刻に開演。
SE:8 to 1 completed
1.造花が笑う
2.FREE WHITE
3.シンプルストーリー
4.Silence
5.バックグラウンド
6.to live
7.At
8.Spaced Out
9.酸化空
10.香路
11.今、透明か
12.アレグロ
13.赤燈
14.揺れる球体
15.飛光
16.培養スマッシュパーティー
17.Your Song
ENCOLE
18.灰色の街(新曲)
ステージには『創』のシンボルでもあった六角形型の照明が配置。
心地良いリズムに大木さんのカウントがこだまする「8 to 1 completed」をバックにメンバーが入場。
SEが終わるや六角形の照明がステージを照らし、「造花が笑う」で開演。この時点で最前ブロックの客が民族大移動を起こし前方になだれ込み、早くもダイバーが登場するという盛り上がり、そして続けざまに披露されたのは何とインディーズ時代に発表されたEPに収録された「Free White」。大半の客が存在を知らなかったのか、反応が「造花が笑う」より鈍くて、最初聞き込んでいる人が多かったけど、段々とリズムに合わせて拳が上がりだし、違和感なく序盤を駆け抜ける。
「こんばんは、ACIDMANです。今日はありがとう。」
大木さんのMCを挟んでの「シンプルストーリー」「Silence」「バックグラウンド」とノリの良い曲が立て続けに。まるで序盤で勢いのあるものを出し切るかのような構成の中、個人的に前半のハイライトと思ったのが、『創』には収録されていなかった「to live」。ベースソロ→ギターソロとインストを設けてとにかく会場を盛り上げる。ヘッドバンキングするような楽曲ではないけれども、勢いや攻撃性、そして激情的でありながらもシャウトではなく歌い上げる大木さん。これまで見てきたバンドとはまた違った独特なノリで押しまくり、「儚い夢と共に死ね」というフレーズが紡がれると、共鳴するかのように歓声が飛び出していました。
「17年前に発表された曲ばかりで行うツアーですが、17年前の楽曲に思えない。それにそんな楽曲達でのライブにこれだけ多くの人が集まってくれて、ソールドアウトって凄くないですか?」
とブレイクを挟みながらここまでの盛り上がりを振り返ったMCの後、「僕らはおっさんなので、ここらでゆっくりしたいんで(笑)ここからちょっとディープな世界に入って行くので、、僕ら、音だけのインスゥルメンタルっていうのも大事にしていて、『創』からお届けします。At」とインスゥルメンタルの「At」で第二幕の始まりのような空気感に変わり、アルバム同様「Spaced Out」へ。この曲は音源だと特に印象に残らない感じでしたが、その静かだけれど深みのある世界観が、ライブでは迫力や説得力を持って、ガラッとさらに空気を変え、広がりを与えていました。「to live」までの世界観を良い意味で変えて、また新たな境地へ導かれた、と言っても良いかな。そこからインディーズ時代の「酸化空」、そして「香路」とノスタルジックな楽曲へ。序盤の激しさとは打って変わったディープだけれども、どこか哀愁じみて、温もりを感じる、人間味のようなものが出ていました。
ここで再度ブレイクを挟んで今度は仙人のような様相でしたけど42才だったのにもびっくらこいたドラムの浦山さんがMCを。この方は激しいドラミングをしながらコーラスが必要な楽曲の殆ど全てを担当されていたので驚きました。MCが全く上手くならないと言ってましたが大木さんとは違ってテンションが高かったので聞いてる分には面白かったですね。
当時はインディーズの頃に福岡に来て、車一台に3人で1100kmの道のりを来たけれど、ベースの佐藤さんが免許取り立てで車線変更する時に上手くできなくて3人一緒に確認したとか、今は全員免許持っているけど浦山さんは今でもハンドルが震えてるとか、当時と今を振り返りながらステージ上で3人で仲睦まじく話しつつ、再度「今、透明か」でライブ再開。
この「今、透明か」から「アレグロ」そして「赤燈」さらに「揺れる球体」までの流れは、この『創』の世界観を締めくくるような壮大なスケールさを感じました。そして、
「知っている人もいると思うけど、今回のセットリストは、当時『創』のリリースツアーでやった時のセットリストと同じです。新しい曲もいれようとか色々考えたんだけど、やっぱり当時のセットリストが一番すんなり来て、そのまま持ってきました。ちなみに当時だとこの「揺れる球体」が本編ラストで、ここからアンコールでした。そしてここからはそのアンコールをやります。その一発目は当時新曲として披露したこの曲です。「飛光」!」
「ラストスパートいけますかー!」からの「飛光」で言葉通りアッパーな盛り上がりへ。この曲のメロディーが滅茶苦茶好きでした。次から次に紡がれる刹那の歌声。冒頭と同じようにダイブをかます人が現れ、さらに「培養スマッシュパーティー」と途切れることなく続き、ラストは「Your Song」の大合唱と一体感。
そして一呼吸置いたアンコールでは新曲の「灰色の街」で全てを締め括る様な美しき終焉を迎えました。
バンドが言っていた通り、20年近く前の楽曲なのに、色褪せさを感じさせない不変性と永遠性。そして単なる再現に非ず、その先の未来を描いた所がこのライブの魅力だったと思います。最後の最期まで暖かみを感じさせる心地良さがありました。次は行くのか分かりませんが、またいつか会えたら良いなと思います。ありがとう。
完全に順番は前後になりますが、10/13,14にBiSHのライブツアーで熊本と福岡に行ってきました。
BiSHは去年クリスマスに行われた福岡国際センターのCROSS FMのイベントで初めて見たのですが、その時になんか感じるものがあったのでそれ以来リアルタイムで追いかけていました。アイドルではなく「楽器を持たないパンクバンド」としての活動している彼女達。という事はガールズバンドって事ですよね。
今年に入ってメンバー全員のキャラというか、個性のような爆発して、凄く注目されているのも分かっていたし、結構個性バリバリが大好きな僕としては、まあ興味をそそられたわけです。
今回「CARROT and STICKS」というアルバムが夏に発売され、その発売と前後してこのホールツアーも発表されました。実際ライブハウスツアーの時点でアルバムが発売されたので、どういう内容になるのか全く分からなかったのですが、行ってみようかと思っていたタイミングでもあったので、この機会に行くことにしました。
九州は序盤戦でした。そして熊本は行きたかった熊本市民会館でのライブだったので、行くことにしました。
熊本は今年2回目にして今回が最後になりました。その熊本から話すと、実は1月に空想委員会のワンマンライブでDRUM Be-9 V2に行ったのですが、それまでの間に熊本城付近に超お洒落なテナントビルが出来ていて、さらにその下では出店&イベントが行われており、地元のバンドが演奏して賑わっていました。そんな通りを抜けて熊本城に行く手前にあるのが熊本市民会館。6角形の形をした会場が個性的で、観光で熊本に来るたびにライブで行けたら良いなと思っていたので、まあそこで見る事ができて感激でした。しかもその通りを挟んだ向かい側のスペースでもイベントがあり、さらに熊本城を囲む川には灯篭流しが行われていて、この日は今まで一番熊本の中心街が賑わっていました。
しかも熊本城の目下に熊本城ホールというのも出来るらしく、どんだけホール作るんだよと思いましたが、なんか熊本って全体が盛り上がっている感じがあって好きなんですよね。街おこしというか、震災で倒壊した熊本城もかなり復元されていたし、道路を封鎖してまでイベントが開催されたりと、凄くエネルギーのようなものを感じます。福岡は正直田舎だけど九州では都会みたいな感じがあってインテリな所があるように感じるので、こういう賑わい方ってないよな、と。
実は福岡よりも熊本の方が印象に残っているんですよ。というのもこの2公演はアンコールも含めてセットリストも演出も完全に同じだったんですよね。だから福岡の時にはもう聞き飽きていた部分もありました。客席で言えば熊本は1Fの最後尾でしたが、会場自体がサンパレスに比べてコンパクトだったので、その遠さというものを余り意識せずにみる事が出来たし、逆にサンパレスは1Fの真ん中付近だったので気持ちよく全体を見ることが出来ました。
なので熊本メインで記載します。その熊本はこの時台風が関東付近を直撃したこともあり、当日に飛行機が飛べない..ダイヤがかなり乱れてしまって開演の18時の時点でまだ開場さえしていませんでした。そして彼女達が入場したのがおそらく開演予定時刻。そしてリハや準備を行って開場したのが19時過ぎ、開演が19時25分ごろというスケジュール。
BiSHの清掃員の方々はこんな中でも荒れる事なく会場前で賑わっていたし、携帯式ライトを見知らぬ人に配布したりと、とにかく全員で楽しもうという優しい方々も沢山いて、好きな雰囲気でした。
1.Am I FRENZY??
2.SMACK baby SMACK
3.デパーチャーズ
4.MORE THAN LIKE
5.I am me
6.オーケストラ
7.DISTANCE
8.GiANT KiLLERS
9.MONSTERS
10.CHOP
11.DEADMAN
12.遂に死
13.stereo future
14.本当本気
15.HiDE THE BLUE
16.PAiNT iT BLACK
17.スパーク
18.My landscape
19.NON TiE-UP
20.プロミスザスター
ENCOLE
21.BiSH-星が瞬く夜に-
22.beautifulさ
今回は固定バンドを従えての構成でした。
生演奏をバックにしたおかげでそのボーカリストとして彼女達をみる事が出来ました。
セットリストは「CARROT and STiCKS」を軸にしながら展開されたのは予想通りでしたが、そこに良い意味で拘っていないというんですかね、過去の人気曲なども織り交ぜた今現在の彼女のオールタイムベストのような構成になっていました。ツアータイトルを直訳すると「新たな憎たらしい奴ら」とかそんな意味ですが、これって彼女達のキャッチコピーの一つでも「新生クソアイドル」を英語に置き換えたんじゃないかとも勝手に思ってます。
実際どうか分かりませんが。
ライブはノリノリでアグレッシブかつパンキッシュな楽曲を主軸に「I am me」等のポカリ系の曲や「オーケストラ」「My landscape」「プロミスザスター」といったドラマチックな楽曲も披露されていて、ブレイクも水分を摂ることもなく、約2時間本編を駆け抜けたことが衝撃でした。汗だくになりながらも息を切らさずに踊り、歌い、叫び、煽る彼女達。どれほどまでに過酷な鍛錬を積んでいるのかが伝わるパフォーマンスでした。とにかく彼女達は常に全力で走り続けなければならない、立ち止まってはならないという宿命のようなものを共有しているようでした。
それは己との闘いであり、彼女達は常に目の前のBiSH そしてそれを取り巻く全てに対して向き合い、乗り越えていかなければBiSHではいられないのだと訴えているようでした。そんなギリギリな状況だからこそ生まれるパフォーマンスが、多くの人を惹きつけてやまないのかなと感じました。清掃員の皆さんも熱狂的というんですかね、アイドルグループにありがちなメンズならではの歓声というより砲声がこだましてましたが、女性の清掃員も嬌声を上げて盛り上がっていて、一体感が凄まじかった。それに、単純にメンバーみんな美人ですね。
アイナジエンドさんとセントチヒロチッチがメインボーカルでしたが、チッチさんの髪色が金髪からオレンジに変化していたのに目を奪われました。正統派な歌声の印象がるチッチさんと、独特のしゃがれた...というのか一発で彼女だと分かる声を持ったアイナさん。ファッションモデルみたいなスラリとしたスタイルなのに歌声が超cuteなリンリンさん、PEDROでも見た個性的な歌声のアユニさん、中盤でコントをかましていたOLみたいな姿とのギャップが魅力なハシヤスメさん、一番余裕を感じさせたモモコさんと個性も爆発していました。リンリンさんは熊本は高い声が外れていてきつそうでしたが、福岡では難なく歌い上げていました。
合間のMCではご当地ごとの思い出を語るMCをしていました。熊本ではアユニさんが加入した月日だったとかでMC、福岡ではハシヤスメさんの地元という事で「3Fの奥まで見えてるよ~!」とMCをしていました。最後「beautifulさ」が演奏した後は、全員で並んで頭を下げて、汗だくになりながらも笑顔でステージを去って行く姿が印象的でした。
この時点では解禁になった「リズム/KiND PEOPLE」は演奏されませんでしたが、僕はもうこのツアーは福岡で終了なので、またいつか機会があった時に聞けたらいいなと思います。それに今頃はもうセットリストもどんどん変わっていると思うんで。。そうやって常に変化・進化し続けていくからこそ、どんどん大きくなっていくんだと思います。
今のところ次に行く予定は決まっていませんが、またいつか会えた時に、もっと大きな衝撃をもたらしてくれることを期待しています。ありがとう。
今のところBiSHで一番好きな曲です。
indigo la Endの翌日にDA PUMPのライブに行ってきました。
色々書いたんですが、間違って消えてしまいました。
楽しかったです、ありがとう。またいつか行けたら良いなと思います。
10/20のDIRの沖縄ライブから一週間後の10/27にindigoのライブで福岡国際会議場へ。
この会場は今年は2月の山崎育三郎、4月の新妻聖子に続いて今回で3回目。そして今年は最後。
indigoは今年6月もBEAT STATIONでライブしているので珍しく福岡で2回ライブがあった年。
今回は最新アルバム『濡れゆく私小説』に伴うもの。
そしてindigo自身初となる地方でのホールツアー。
川谷絵音自身が滅茶苦茶好きとかではないのですが、「瞳に映らない」以降彼らの音楽は
ずっと聞き続けています。彼ら自身の事はよく知らないけど、紡ぎ出される音楽は好き。
ゲスの極み乙女やジェニーハイも過去に見たり聞いたことがあるのですが、
川谷絵音のバンドで一番好きなバンドだと思うのはindigoですね。
メロディアスでポップなのに、陰鬱さが色濃く表現された世界観が好きなんですよね。
逆に人間臭いというか、生々しいというか、そんな気がして。
それに今一番精力的にバンドをしているのがこのindigoなんじゃないかとも思うし。
まあ、そんなこんなでソールドアウトの中見事に先行予約で勝ち取った今回の福岡国際会議場。
珍しく通路を挟んで中ブロック一番前という、これまでの中で一番席順がよかった事もあり、視界良好。
年齢層は10~20代が中心でしたが、40代以上の方もちらほらいたりとまばらな印象。
私のようなおっさんだと浮きますね(笑)
国際会議場はサンパレスと直結しているんですが、2000人規模のサンパレスに比べるとその半分程のキャパシティー。ただ木目を使った豪華な造りでアメニティもしっかりしているので、そのラグジュアリーな感覚が堪らない好きな会場の一つです。サンパレスや市民会館でなく、福岡国際会議場を選択するというのも、彼ららしくて好きだなあと。
定刻から数分すぎて暗転。
SE
1.心の実
2.想いきり
3.小粋なバイバイ
4.はにかんでしまった夏
5.名もなきハッピーエンド
6.砂に紛れて
7.秋雨の降り方がいじらしい
8.蒼糸
9.ほころびごっこ
10.ラッパーの涙
11.見せかけのラブソング
12.煙恋
13.瞳に映らない
14.雫に恋して
15.花傘
16.通り恋
17.夏夜のマジック
18.結び様
ENCOLE
19.Midnight indigo Love Story
20.心雨
自分達の音楽をしっかり届けようという姿勢を強く感じたコンサートだったし、
6月の「街路樹にて」の頃と同じバンドとは思えないほどスケールアップした姿がそこに在りました。
何より、『濡れゆく私小説』というアルバム自体が素晴らしい。
一番彼らの作品の中で、深い。深く暗く、澄み渡る程の暗転。
バンド自体が自信をもって傑作だと言えるというその言葉に裏打ちされるように、この『濡れゆく私小説』を軸としながら、過去の楽曲を組み込みつつ披露された今回のツアー。
ホールという広い会場だからこそ味わえる臨場感やスケール感。
これまでのバンド感よりも、彼ら自身の一歩先のミュージシャンとしての姿を歩み始めたようでした。
冒頭の「心の実」から披露されて行く楽曲群は、インターバルに独自の間奏を加えながら、まるで一つの組曲のように展開していきました。
バンド4人+コーラス+コーラス&キーボードを交えた6人体制で絶妙なグルーブ。
過去に演奏した曲でもまた違った命を与えたかのように、表情を変えていました。
彼らの音楽は、彼ら自身が明言しているように決してフェス寄りではないし、頭ごなしに盛り上がれー!という楽曲はほぼ皆無です。ただ、川谷絵音氏の中から「取り零された」様々な感情の断片が、生々しく、瑞々しく表現される事で、彼の芯のようなものに触れる事ができる。
其処で初めてその中の愛おしさ、脆さ、弱さ、儚さ、そして生きようと足掻く姿を感じて共感を求める
そんな風に感じました。
アルバムの曲ではありませんが、「想いきり」という曲。
「切ない感情がほら 増えれば増えるほど 愛しくなっていく しょうがいないんだ 好きな部分は少し 他は嫌いな方がさ 君の事想い切れる気がした」
あと、「見せかけのラブソング」という曲
「見せかけのi love you 明日には許すから 今日だけの言葉で 傷つくつもりはないの」
彼の楽曲は大半が2人称というか、恋愛模様になぞらえているのが多いのですが、丁度ベッキーで過度なバッシングを世間から受けた後に発売された『Crying End Roll』に収録されていた曲。
そのまま恋愛の曲としてとらえる事も出来るし、僕は勝手に世間というか、対ファンに対しての葛藤を歌った曲なんじゃないかと感じていて。切ない気持ちが溢れるほどに自分達を愛してくれる人だけを想い切って大切にしたい みたいな。後はその時々で見えないところで知らない人間からかけてくる誹謗中傷に、僕は振り回されない(本当は揺さぶられているけどそれに呑み込まれないようにしている)とか。
MCでも言っていましたが、音楽を作り続ける事が心の拠り所となったという、その言葉にもシンクロしています。むしろメジャーに行ってからの方が余計暗くなったんじゃないかとか思いましたが。
セットリスト自体も、流れよりは、いかにして、今の自分達の音楽を一番浸透させられることができるか、という点に重きを置いていたように思います。中盤「蒼糸」以降はミディアムテンポ~バラードの曲が大半で、正直だれた気持ちになったこともあったのは事実ですが、ミュージシャンとして、流れよりも如何にして「響かせる」事を重視していたように感じました。
川谷絵音氏の地元が長崎という事もあり親近感があるという地元の話から、家族や兄弟にも音楽をやっている事をデビュー直前まで話していなかったという赤裸々な話もありつつ、4人の個性が出たMCも登場して、和むような空気の中、バンド自体が充実している事が伝わってきました。
アンコールの最後は、これまで余り歌ってこなかったけれど、大切な曲だと気付いたという言葉の後に披露された「心雨」。まさに雨から零れだされた感情の雨霰が会場全体を包み込み、終演へ。
過剰な演出はありませんでしたが、照明演出を楽曲を組み合わせ観客に染み渡る音楽を響かせる。
「本当にバンドが今凄く良い状態で」という言葉の通り、間違いなくこれまでと違うベクトルへ
導いてくれた約2時間でした。
ここから先、また大きな転換点を迎えるのではないかという予感と
心地良い余韻の中で終着地を迎えました。来年また会いましょう。ありがとう。
順番は前後しますが10/16のライブの翌日は「SPARK!! SOUND!! SHOW!!(スサシ)」のライブでキューブリックに行ってきました。元々スサシ自体は去年知りました。きっかけは今回も対バンしているthe twentiesだったんですけど、その時は確か音楽聞いたけどピンと来なくて行かなかったんですよね。で、前回のthe twentiesのワンマンの時に、また近い内に福岡来ますと言っていたのを思い出して、それで告知されたのがこのツアー。だから元々はthe twentiesがきっかけで、彼らを今年もう一度だけ見に行きたかった、というのが本当の所です。ただ、スサシもアルバムを聞いたのですが、the twentiesとはまた似てる部分もありつつ違う激しさがあって、楽曲自体が結構ぶっ飛んでるなと思っていたので、そのぶっ飛び具合を堪能しに初陣しようと思ったというのが顛末です。
入場すると、明らかに激しいのが大好きそうな若い方々が腹を空かせて待っていました。
予定から10分ほど遅れて暗転。
【the twenties】
SE
1.Will be Legend
2.Come!!
3.ロマンチスト
4.keiki hAppy
5.+PUS?!
6.Spit
7.fire
8.LET IT DIE
トップバッターは予想通りのthe tweties
3マンで演奏時間も限られるので、初っ端「Will be Legend」から始まるという、クライマックスをいきなり持っていたような形で攻撃開始。今回の福岡は前回のように自分達のお客さんばかりではなく、スサシの対バンという扱いなので、アットホームな感覚よりも、アウェイに飛び込んでいく猛者といった様相でした。「+PUS?!」の前で着込んでいたパーカーを脱ぎ捨てて上半身裸になったタカイさんは、リミッターが外れたように何度も客席にダイブをかましては、他のメンバーを体全体で激しく楽器を演奏するという、 終始、これまでの彼らの持ち味であるアグレッシブでハードコアなナンバーでぶち上げまくるという短いからこそのパフォーマンスを見せてくれました。僅か40分ほどのステージでしたが、会場熱を上昇させ、鮮烈なインパクトを与えた、あっという間の時間でした。
【Alaska Jam】
初見でした。ボーカルの人が福岡の人みたいで、ライブ自体も四次元で数年前にやって以来っていうので、コアなファンの盛り上がりも凄くて、バンド自体も福岡でのステージを凄く楽しんでいるのが伝わってきました。前と後のバンドがアグレッシブなライブではあったので、その間に合って良い意味で違うジャンルの音楽でもあったので、それはそれで面白かったのですが。
ただ、、まあ、、正直あんまり感じる事はなかったな、、ごめんよ。
【SPARK!!SOUND!!SHOW!!】
1.GODSPEED
2.感電!
3.かいじゅうのうた
4.黒天使
5.BRUSH UP
6.OEO
7.無愛愛
8.SCAR
9.ミッドナイトサイダー
10.still dreamin'
11.蜜
12.MARS
13.スサシのマーチ
14.南無
ENCOLE
15.アワーミュージック
セトリは所々間違ってるかもしれません。すまそ。
とにかくこの夜は凄かった。。Alaska jamが終わってからというものの入れ替わり前に集まってきたスサシのコアなファンの方々の熱気。今か今かと餌を待つを野獣のような空気を出しながら、序盤のGODSPEEDが始まるや、もうその繰り出される変幻自在の攻撃性剥き出しの音楽に会場が揺れ、波が発生し、頭を振り回し、ステージ中央で腕を振り回しながら周囲の事も気にせず好き勝手に暴れまわるバカ共、繰り返されるダイブの嵐とで、いつぞやのCrossfaithの頃の狂気と混乱の渦に飛び込んだようなえげつない光景がそこにありました。
観客も血の気が多い人がいて、メンバーに色々言い返したりしてる人もいて半ば喧嘩でもしてんのかと(笑)スサシの音楽をきちんと聴いたのも今回が初めてだったけど、音のセレクトがえげつないというか、無機質な機械音にパンクス、ロック、オルタナ、ニューウェーブといった様々な要素を凝縮させた唯一無二の攻撃的音楽。それでいて「ミッドナイトアワー」「still dreamin'」といった相反する清純さにも満ちた楽曲等振り幅も広く、そんなバンドの多彩さも魅せながらも、キューブリックを支配していたのは、ギリギリルールが守られた檻の中で暴れまわる本能と歓声がこだまする煌めきの瞬間でした。
とにかく圧倒されましたね。
とにかくこの日は色んな意味で刺激をもらいました。
暴動に巻き込まれるんじゃないかと思ったので、次行こうと思うか分かりません(笑)
ただ、見に行ったことは間違いじゃなかった。そんなライブでした。ありがとう。
DIR EN GRET TOUR19 This Way to Self-Destruction 3本目にして個人的に最終参加公演は沖縄。
沖縄自体も2年前のマロボンツアー以来となりました。実は当時申し込んでいたのですが、諸処の事情で断念してしまって、結局大分公演しか参加できませんでした。まあ、九州公演は全部制覇したいという勝手な目標があるので、断念した事がずっと何処かで引っかかっていたので...今回ツアー日程に沖縄があって、正直、予算面から悩んだんですけど、最初で最後のつもりで行くことにしました。神戸公演同様2daysでしたが、僕が2日目の20日のみ参加としました。理由は色々あるんですが、一番は飛行機代が高すぎたという経済的な理由です。
前回の神戸もそうでしたが、今回の沖縄も台風20号が接近している関係で、沖縄の天候は雨。
何故遠征する時大部分で雨に見舞われるのか、、DSSで2011年に行った鹿児島も雨、2015年にlynchを観に初めて行った熊本も雨、moe of DSSで訪れた2016年の京都も雨(何なら帰り大雨でダイヤが乱れて車中泊して始発で帰ったという余談付き)、真世界で初めて新木場訪れた時も小雨、WEARING HUMAN SKINで訪れた名古屋もずっと雨、春のインサレTOURで広島に来た時も雨、、雨、、雨、、、雨、、、、もう勘弁してくれ。
このツアーで沖縄に始めて来たんですけど、前述の台風の関係で出発が遅くなるわ、飛行機が着陸態勢に入る時に強風で揺れて内蔵が浮くわで散々な目に遭いました。窓越しに辺野古の埋め立てと思しき所も見たり、飛行機のすぐ下の眼下に広がるサンゴ礁が広がる青い海を見下ろしながら海は綺麗だなとしみじみ思いながら着陸。那覇空港に着いた時はかりゆしウェアやオリオンビールが置いてあって沖縄という事を痛感したのですが、チェックインとかもあって、すぐさま会場のある沖縄市のミュージックタウン音市場までは高速バスを使って約1時間の旅へ。雨も強くなったりで全く観光気分を味わえないまま街並みを抜けて沖縄市へ。
バスを降りて会場近くのホテルまで徒歩で向かったのですが、失礼な言い方になるんですが、全く観光街って感じの風景ではなくて、築年の古い建物が多く、その中に散々に荒れた物件や、改築工事が入っているビル等もまぎれていて、観光振興している印象は皆無でしたね。というか、田舎やな...と。
チェックインしたホテルもかなり築年が古い造りで、自営業でされている印象のホテルでした。
部屋は綺麗にされていたんですけどドライヤーも無ければ髭剃りも無かったりでアメニティも微妙。。
会場に向かう大通りも殺風景な印象で、その印象が拭えないまま会場のミュージックタウンへ。
この建物は3F建ての吹き抜けになっていて、1Fにフード、2Fに音楽関係、そして3Fに今回の会場である「ミュージックタウン音市場」があるという構造でした。HPで見た時よりもずっと地味な感じだったかな。
今回はこのツアーで一番良い整番の50番。
入場して入ってみるとZepp Fukuokaと同じ位の広さのスタンディング会場でした。2F席はありませんが、天井が高く、左右は赤レンガで固められていて、オールディーズさも感じられる所もありました。
僕は前から2列目位で、丁度Toshiyaと京の間付近で待機していたのですが、暗転と同時に背の高いおばさんが横から滑り込んできてとにかく窮屈だったので、途中で下がって4列目位で見てました。油断した事を後悔しましたが、最終的にはメンバー全員の顔がよく見えたので、まあこれはこれで良いかと思いました。
SE
1.Downfall
2.Devote My Life
3.Merciless Cult
4.人間を被る
5.軽蔑と始まり
6.Celebrate Empty Owls
7.赫
8.絶縁体
9.Rubbish Heap
10.Values of Madness
11.谿壑の欲
12.Ranunculus
13.The World of Mercy
ENCOLE
14.HYDRA-666-
15.鬼眼
16.Followers
17.NEW AGE CULTURE
18.詩踏み
薫、Die、Shinyaは福岡と同じ衣装。Toshiyaは黒ノースリシャツに黒のジレに黒パンツと動きやすさを重視した衣装、京は黒タイ、黒シャツに黒Gで髪はオールバックで口紅を塗りたぐりに両手には白い手袋が嵌められていました。
前日が「絶縁体」始まりだったらしく、今回は神戸2日目と同様「Downfall」で開演。
乗っけから神戸同様京はヘドバンしまくって暴れまわり「Devote My Life」「Merciless Cult」と畳みかけ。
福岡のように「絶縁体」から重厚に始まる方が彼ららしいとは思うのですが、アルバムの激しさを表現するという点で行くと、この「Downfall」から始まる流れの方が、しっくりは来ますね。
まあ前述したようにおばさんのせいでステージが見え辛いわ、場所は狭いわでポジショニングが中々安定しなかったり、映像も白いスクリーンに投射されたいたんですが、色移りが悪くZepp Fukuokaを遥かに下回るクオリティーだったので、見え辛かった事もあり、しばらくライブにのめり込む事が出来なかったんですよ。
このセットリストじゃなければ相当退屈だっただろうなと。
そんな中でも色々感じる事はありました。
例えば「人間を被る」や「赫」がサビでオーディエンスが歌ったり、「Downfall」「Devote My Life」「軽蔑と始まり」「Values of Madness」等が、ただ暴れまわるだけではなく、これまたサビで合唱する等、ライブの中で、激しくも、一方でお互いに一体感を生むような場面が沢山ある楽曲がこれまでと比較して多いという発見もありました。逆に「Celebrate Empty Owls」のノリがしっくり来れなかったり...というのもありましたが。。
このライブのハイライトは終盤。「谿壑の欲」~「Ranunculus」~「The World of Mercy」というミディアムテンポの世界観重視な楽曲でがっちりと固める流れを持ってきた事でした。静と動のコントラストがスリリングに迫りくる「谿壑の欲」。正直ここまでライブで化ける曲になるとは思っていなかった。そして「死ね..死ね...」とひたすら絶望を歌いながら、このアルバムで光を感じさせる「Ranunculus」絶望から希望を表現するようなものなので、昔の京なら世界観にのめり込めないとステージ上でキレたパフォーマンスをしていたんじゃんないかと思います。それ位「この流れ大丈夫か?」と気になりましたが、今の京はより痛々しく叫びながら「Ranunculus」を表現する事で絶妙に繋ぎ切っていました。闇と光の相反を経て、その全てを包括するように「The World of Mercy」が演奏され、福岡と同様物々しくも重厚で、美しく本編は終了。
アンコール前に移動してやっと窮屈さから解放。
この時は全員ノースリーブだったから見る画的にはなんか面白かった。
そして神戸公演と同じくアー写の仮面をかぶって登場した京。「HYDRA-666-」「鬼眼」と畳みかける様に激しい曲から「Followers」でお互いの絆を確かめ合うように左手を前にし、再度「NEW AGE CULTURE」で会場に熱気を灯す怒涛の展開。今回のツアーでの過去曲は、「Merciless Cult」は別にして、それ以外は、インサレの楽曲と同じように、メタルというより、ハードコアの要素が強い楽曲が多くチョイスされている印象でした。そして最後は「お~き~な~わ~!!行けるかー!!一つになれるかー!!ラスト―!!!!」での「詩踏み」で終幕。
福岡だろうと沖縄だろうとDIR EN GREYの表現する事は変わらない。
けれど、確実にそこでしか味わえない感覚というのがある、それをいろんな場所で堪能出来て良かった。
そして、今年春のツアーで3本行き、このツアーでも3本目という事で、慣れというものも多少ありました。
「真世界」や「WEARING HUMAN SKIN」から聞いている曲もあるので、丸2年かけて、僕自身もこのアルバムの楽曲達を昇華していました。そういった流れの中で、自分に取ってここが一つの到達地点かなと感じました。
それに、またツアーがあるとしても、これまでのように一つのライブでインサレを全曲披露する、という事はないだろうから、ケジメにもなったなと。
この日は遠征に来ていた高校時代からの友人と合流して近くのそば屋で夕食。
ライブの感想を語り合いながら別れるという、想い出に残る夜になりました。
帰りは朝7時に起床してパンと卵とコーヒーを頂き、そしてなんと同じホテルで虜ちゃんと遭遇するというハプニングもありながら、1時間以上かけて那覇空港に到着。21日は悔しい位の快晴で、空港でオリオンビールを買って帰ろうと思ったのですが、出発口界隈の出店にはなんとオリオンビールが無い!!到着した時に買えば良かったと一抹の反省を残しつつ(終演後にコンビニで缶で呑んだのでそこまで思い詰めていない)も、無事に福岡へフライト。しかしながら空調が効きすぎてお腹が痛くなり、さらに気圧の関係か右耳の鼓膜が痛くなって着陸まで我慢し、空港に到着してからトイレに駆け込むというすったもんだな中、帰り着きました。
何故か、博多駅で食べた牧のうどんが異常に美味しく感じた。。
そんなハプニングだらけでしたが、今年1年のDIR EN GREYにしっかりケジメを付けれて良かったです。この先海外を経て、またどういう展開をするのか分かりませんが、遠くない将来行われるであろう「ツアー・ファイナル」にも参加できるように、日々頑張って生きていきたいと思います。ありがとう。
DIR EN GREYの「TOUR19 This Way to Self-Destruction」
2本目は地元のZepp Fukuokaへ。
何気に福岡は今年2回も来てくれています。しかも同じアルバムのツアーで1年に2回というのも久しぶりです。
個人的には映像が入ってくることは間違いなかったので、神戸の照明演出のみの最低限の演出でバンド自体の力で押し切るようなライブとの違いを楽しみにしていました。もっと言うなればこのツアーの本領発揮というのがこの10月からのツアーなので、真髄をやっと堪能できる訳です。
この日は300番台と遅い番号。
普通に仕事が遅くなって、到着した時点で開場が始まっていました。
が、入場するとAブロックにごった返しててBとかスカスカ。
最近は上手で見る機会が多かったので、久々に下手でBブロックで余裕をもって観戦する事に。
後方には余裕があったように見えたけど、8割がた埋まっていたんじゃないかと思います。
福岡公演は基本ソールドアウトしないので。ほぼ定刻で暗転しました。
SE
1.絶縁体
2.人間を被る
3.Downfall
4.Devote My life
5.Celebrate Empty Owls
6.Merciless Cult
7.谿壑の欲
8.赫
9.Rubbish Heap
10.軽蔑と始まり
11.Values of Madness
12.Ranunculus
13.The World of Mercy
ENCOLE
14.理由
15.Followers
16.凱歌、沈黙が眠る頃
17.NEW AGE CULTURE
18.詩踏み
SEは神戸と同じだけど胎児と水に突っ伏している誰かの映像が交互にシンクロするという内容。
Shinyaと薫は神戸と同じ衣装、Dieは春の白赤の衣装の白の部分を赤くしたような感じ。Toshiyaはアー写のまま(滅茶苦茶綺麗)、京は真世界新木場みたいな衣装に変わった形のハーネスを付けてました。髪も黒のまま。
SNSや会場で観たり聞いたりする限りでは、Toshiyaと京のこの福岡での衣装がファン界隈でかなり話題になっていたらしいです。
初っ端から7分を超える大作「絶縁体」で重々しく開幕。
そのまま「人間を被る」と、近年の彼らによくある重厚な幕開けで始まりました。
京はのっけから「福岡ー!!」と煽りまくり。
ブレイクを挟んで「Downfall」「Devote My Life」等と激しめの曲が続きます。「Merciless Cult」がまだセトリに入っている事に驚きだったんですが、「Mercy」繋がりで敢えて入れているのかもしれません。
ブレイクを挟んでの「谿壑の欲」。この曲がこのツアーで一番印象が変わった気がします。曲調はゆっくりなんだけど、リフの響きが相当やばければ展開もピリピリしたもので、ゆっくりとした部分と、ガーっと激しくなる部分のコントラストというか、対比のようなものが堪らない。その独特な構成が妙にハマってしまって、ライブで聞くのが大好きですね。テンションが上がっているのか歌詩が殆ど変わっていました。
続けての「赫」はもうしっかりと合唱曲になっていました。「鼓動」や「THE FINIL」のようなね。
これまでの公演で「赫」の後は沈黙が多いのですが、福岡ではここからさらに歓声が響きました。
これが嬉しかったな。
京も、徐に煙草をくわえては「かかってこい!」と煽っての「Rubbish Heap」「軽蔑と始まり」「Values of Madness」と激しい曲を再度畳みかけていきました。この日のセトリは、雰囲気作りの曲調から激しい曲→ミドルテンポの曲→再度激しい曲という従来の彼らの構成に沿ったような流れになっていました。黒い紐で結んでいたシャツのボタンを上3つ位外しながら体をぶるぶる震わせながら、込み上げてくる衝動を抑えきれないように、マイクを胸に叩き付けたり、何度も客席に向かって歌わせている場面が多々あって、完全に曲世界にのめり込んでいましたね。「Values of Madness」に関してはラストのサビから大サビの部分まで丸々歌わせるというとんでもない振りも(笑)
さらにブレイクを挟んでの「Ranunculus」では始まるから悲痛な表情を浮かべては、シャウト混じりの声で歌うというよりもは叫びになっていました。「私は1人...私は1人...私は1人...」とボイスディレイが続く中、それまでの全てを包括するようにラストに「The World of Mercy」。PVを初めて見たのですが、まあイカレまくってるなと思いつつも、ああ、小さい頃こういう風に感じた事があったなと思わせる内容。
京の中ではどれだけ月日を重ね、信頼できる人達が増え、表現の形を増やしても、その中に抱える「痛み」や「孤独」はずっと消えることがない。。叫び続けなければ、生きていけない、、そんな風に見えました。
『The Insulated World』の何処か神聖な雰囲気の世界観を、そのまま現実世界に落とし込んだような印象。
この曲はもう単なる音楽tいうより、ある意味芸術品に匹敵するものでした。何か神々しささえ感じます。
その壮大な芸術作品を表現しきった後、バックに浮かぶバンドとツアータイトルのロゴ。
ステージの照明が暗転し、無言でステージを去って行くメンバー、そして惜しみない拍手。
それが、この夜の象徴でした。
アンコールは、まさかこのツアーでも聞けると思っていなかった「理由」から。歌詞が所々変わってましたね。最後の「君を抱いて~」のところは「君を抱いて、君をなぞり、君を想う、愛の調べ」に変わってました。さらに感極まったのが続いた「Followers」も冒頭の歌入れが始まらず、しばらく葛藤しているように首を左右に振りながら振り絞るように歌っていました。神戸公演もそうでしたが、この曲で彼が言っているのは「俺らとお前らで一つになれるのか」という事だと思っています。音楽だけじゃなくて、生き様としてね。「曝け出した答えと一つ」という言葉の意味は分からないけど、偽らない本当の自分をぶつけるから、本当のお前たちを見せてくれ、生きてくれ、そしたら俺たちはもう飾るものなんてない、一心同体じゃないか、という意味なんじゃないかと勝手に解釈してます。この曲も最後のサビは歌わせてました。僕にはキーが高すぎて音程通りに歌えなかったけど、ずっと左手を前に出して「SAVE」という刺青を見せていたのも象徴的でしたね。
その後は超久しぶりな「凱歌、沈黙が眠る頃」何とまたしても聞けた「NEW AGE CULTURE」ラストは「ふ~く~お~か~ああああああ!!」と煽りながら「詩踏み」と畳みかけて終了しました。
終演の時は両手を叩き、笑顔で京は去っていきました。Toshiyaもピックをしっかり投げてくれたし、ShinyaもDieも薫も、最後の最後まで穏やかな、あるいは笑顔でステージを去っていきました。
こうして福岡公演は終了しました。
振り返ってみると、神戸公演の時よりも凄く京が曲の世界にのめり込んでいた気がするし、機嫌も神戸の時よりずっと良かった気がする。
あと、神戸は生々しいライブ感が最高だったんだけど、今回は雰囲気づくりというか、よりアルバムの世界観を表現していく事に徹底していた気がします。それこそ春のツアーを経てやっと今この段階で『The Insulated World』の世界をモノにできたというか。
なので、盛り上がりに欠けたセットリストだったのは否めないんだけど、逆にここ近年のDIR EN GREYぽさが出ていました。あの激しいという印象しかなかった『The Insulated World』が、曲順や構成やその他演出が加わる事で、全く違う一面を、本質を見せてくれたように思ったし、それでいてやっぱりDIR EN GREYだなっていう、『人間を被る』のインタビューの時に薫が語っていた言葉の意味が腑に落ちた感覚もありました。映像や照明演出が相まって、ああ、彼らが表現したかったのはこれだったんだなとも納得できたし。ちなみに映像は過去のツアーから使用されているものばかりですが、マイナーチェンジというか、ブラッシュアップされてたのでその違いも楽しめました。
長々書きましたが福岡のライブは1日しかない事もあり、そんなに激しいライブをする機会が無いので(笑)こじんまりとした感じにはなるんですけど、それでも、一定の盛り上がりを見せていたように感じました。
そんな福岡らしさがあった福岡公演でした。今年も無事に行けて良かったです。これからも平日にお願いします。
ありがとうございました。
余談ですが、春も今回も公演日が水曜日だったのは偶然よね。。
「今まで福岡で観てきた中で間違いなく最高の景色だった!ありがとう!」
興奮冷めやらぬまま客席に語り掛けた葉月の表情は、目の前の景色に感動して満面の笑顔でした。
10/6に開催されたlynch.のZepp Tour福岡編。僕が今年唯一彼らのライブに参加した公演にもなりました。
今回はバンドの結成15周年記念に向けた「序曲」であり、「act:0」だから、本当の意味で始まりでしかなく、
その始まりを華々しくZepp Tourというライブハウスツアーで最大キャパシティで臨む所に、並々ならぬ
彼らの気合と覚悟を感じました。
ちなみに僕はこの日整理番号20番という奇跡的な数字でとてつもない緊張も感じていました。
D.A.R.Kの#2ツアーで整理番号4番でBe-1の最前に入場したんですが、その次に良い数字だった。
まあ、そんなんで会場のZeppに向かったんですが、スタッフが整理番号を確認せずに次々に並んでいる順に中に入れていくのはどうかと思いました。しかも、ドリンクを入場前に必ず買うようにするあたりも理解できなかった。終演後にチケットで呑んだらいけないのか?あと、増税したから仕方ないのは分かるけど、600円払うなら、もうちょっとドリンクを充実させてくれよ、とか。いろはすやアクエリアスなら正直払い損だわ。。
そのあたりの怒りがあったので、フロアに入るやダッシュして玲央の最前をゲットして待機。
結構人も次々に入っていたけど、さすがに2階席はお客さんがいなくて、1Fのスタンディングフロアのみだった。
ステージは大きなバックドロップがあって、左右に円柱の形をした照明セットが設置してありました。
基本的に演出が仰々しくなく最低限のシンプルなセットなのが彼ららしいと思います。
ほぼ定刻で暗転。
SE:AVANT GARDE
1.D.A.R.K
2.OBVIOUS
3.GREED
4.CREATURE
5.I BELIEVE IN ME
6.THE FATAL HOUR HAS COME
7.MIRRORS
8.EVILLY
9.an illusion
10.THIS COMA
11.MELANCHOLIC
12.PLEDGE
13.GALLOWS
14.INVINCIBLE
15.FAITH
16.INVADER
17.pulse_
18.ADORE
ENCOLE
19.DAMNED
20.ALIEN TUNE
21.unknown lost a beauty
22.BLOOD
ライブ本編はこのサイズならではといった壮大さを感じさせる「D.A.R.K」で開演。
メンバーの衣装はアーティスト写真と同じで、悠介に至ってはジョーカーのようなメイクをしていました。
のっけから久々となる「D.A.R.K」の重く激しい重厚さでZepp Fukuokaを幕明け、「OBVIOUS」「GREED」「CREATURE」と立て続けに連発。照明やステージの映像演出がこれまでになかった奥行きと景色を生み出し、Zepp Fukuokaはこれまでの福岡公演を変わらない灼熱で持ってライブが展開されていきました。「GREED」のラストで「永久にー!永久にー!あきの~り~!!」とコールするのもお約束。
葉月から、「最高の景色です!ようやくここまで来れました!今日が福岡最高動員です!!」とここまで到達した事に対する感嘆のMCが飛び出し、「lynchのスタッフには福岡出身の人も多くて、彼らもやっと東名阪でしか見せれなかったようなライブを福岡で魅せる事が出来て嬉しがっています」とも。この日はブレイク後も「I BELIEVE IN ME」「THE FATAL HOUR COME」「MIRRORS」といった往年のライブ定番曲から、インディーズ時代の名曲「EVILLY」「an illusion」といった曲まで幅広く演奏され、恐らく誰もがライブで聞いたことはあるだろう楽曲群ばかりで構成。
特にアルバムツアーでもないだけに、新旧幅広く選曲されたセットリスト。
かといってシングル曲だけではなく、アルバムにしか収録されていない楽曲で構成されているのも面白い。
そんな中でもミディアムバラードセクションだった「THIS COMA」「MELANCHOLIC」「PLEDGE」は、彼らが持つもう一つの魅力である幻想さを伴った楽曲で別の世界に飛び込んでいるような錯覚を与えてくれました。個人的には「MELANCHOLIC」「PLEDGE」が大好きだったので、この2つが聞けたという事自体で感動でしたね。
ライブは終盤戦に入りこのツアーのために新調したという「lynch」のロゴが入った黒のバックドロップを背に「GALLOWS」から攻撃を再開。「INVINCIBLE」「FAITH」とヘビーでパンキッシュなナンバーが立て続けに披露され、ステージ上のメンバーもそうですが、観客も暴れまくり。個人的には殆ど頭を振りっぱなしでした。もはや楽しむというより一種の戦いの領域。「INVADER」の前ではメンバーコールを葉月がするものの明徳が忘れられるというハプニングを挟みつつ(笑)「pulse_」そして「ADORE」まで瞬く間に駆け巡るように本編が終了。
アンコールではツアーTシャツを着こみつつ、葉月のみURGEの新作黒Tシャツを着て登場。
実はこの日の集客はドラムロゴスのキャパシティにも届かなくて、2F席も埋まっていなければ、1Fフロアも中央寄りにして左右の端っこのスペースに人がいないようにするなど、葉月本人も言ってましたがソールドアウトとは程遠い集客でした。ただ、それがこれから先の福岡へのモチベーションに繋がるからと話していました。葉月はこういう動員がどうとかっていう生々しい話をステージ上でさらっとしてしまうんですが、バンドを続けていくためには極めて現実的な考えでもあります。本人もいやらしい話だけどと言いつつ、ここを埋めるために、いい迷惑かけれるように頑張りますとも。
今日どこから来てくれたのか?という流れで、大半が九州という事で感嘆しつつ、何故かその後九州が何か所あるのかという話になり、メンバー1人1人各県を言っていくのですが、最後明徳になって、「山口?広島?,,,あ、佐賀だ!!」といったやり取りもありました。明徳さん、良いキャラしてますよ...
この日のアンコールの煽りは玲央だったのですが、「僕の両親が九州(佐賀)出身で、第二の故郷です。それに何度も九州に来ているので友達もいるんですが、彼女in the displayというのがいて。彼らは解散してしまいました。最後の音源には葉月も参加しています。バンドを続けるって簡単じゃない。志半ばで終わってしまったバンドもいる。別に解散した事に対して僕がどうこういう訳じゃないけど、悔しいという想いもあったはずで。そんな想いを僕達が背負ってこれから先も続けていきたいと思います。。この会場を揺らしませんか?いけるのかー!!!」という熱いMCでした。玲央さん...マジで男として尊敬するわ。
そんな熱いMCからはもう盛り上がり再燃で、バンドもオーディエンスも、その残された力全てを出し切るように暴れまわり、最後は「BLOOD」という意外なサプライズを残しつつ、すべてが終了しました。
残念ながらダブルアンコールはなし。。。
振り返ると、お祭り騒ぎというのもあったんでしょうが、これまでの集大成という印象を持ちました。
おそらく同じコンセプトは二度とない。そういう意味じゃ、この流れで堪能できたのもまた奇跡だと思う。
lynchはこれまで行きすぎていたから、敢えて距離を置いて春のツアーもホールツアーも行かなかったんだけど
ああ、やっぱり好きなんだなって思ったな。
それに色んな年代の曲を聞くことで、またアルバムを聞き直すきっかけにもなって。
個人的には「D.A.R.K」や「AVANTGARDE」といったアルバムが、当時とはまた違った感触で聴けています。
15周年といっても、今回は序曲。
ここからファンクラブ限定、カウントダウンを経て、本当の意味で始まるお祭りを楽しみにしています。
個人的には小さなハコを細かく47都道府県廻ったり、ホールツアーを増やしたり、Zepp規模のスタンディング会場でのライブを行ったり...とか、色々あるんじゃないかなと思っています。まだ始まったばかり。楽しもう。ありがとう。
そして、最後に玲央からピックを頂きました。投げるんじゃなくて、しっかりと両手で掌に握ってくれて。
その時に感じた彼の情感みたいなものがすごく伝わってきた。物凄い想いがこもっていた。だから忘れない。あの日あの時に確実に感じた、バンドに賭ける想いを。きっと他のメンバーと同じものが共有されていると、肌に感じながら。
「ミオヤマザキがこれから先も続いていくために、これからももっと近くでいれるように、私達はもう一つ大きな成長をしようと決めました。横浜アリーナ、12000人、今の自分達じゃ満員にするのは難しいかもしれない。でもやるからには後悔したくない。そんな想いをただ発信するだけじゃなくて、何かできないか、そう考えて、皆に直接気持ちを伝えたくて、47都道府県に会いに行くことにしました。そして、1人1人とじっくり話したかった。」
これはライブ中にmio嬢が話したMCの一端。
10月初っ端は10/2にミオヤマザキのワンマンスレでブードゥーラウンジへ。
ミオヤマザキ自体は去年6月のミオフェスで初めて見て今回が2回目。ワンマンとしては今回が初めて。
元々そこまで追いかけている訳でもなかったけど、今の時代の少年少女のリアルな精神模様を切り取って赤裸々に音というキャンパスにぶちまけたような聞いてて痛絶になる感覚が好きでまた行きたいと思っていました。
今回はツアータイトルにもあるように来年開催される横浜アリーナに向けて、全国各地から来てほしいという想いも込めて自分達が会いに行くことを決めたという47都道府県スレツアーの42公演目。
完全無料という事もあってツアーの応募には35,000人にも上っていたという。
福岡もソールドアウトとなった、そんなプレミアムライブは、10~20代の少年少女を中心とした客層で、普通に仕事帰りのスーツで来ていた自分は明らかに浮いていました。まあ、特に気にしてなかったんですけど。
影アナでドラムのはんちゃんが喋るというサプライズで会場を沸かせ、デジタル色の強いSEで定刻で開演。
1.女子高生
2.斎藤さん
3.鋲心全壊ガール
4.ふたりぼっち
5.ノイズ
6.メンヘラ
7.CinDie
8.un-speakable
9.正義の歌
本数が本数なだけにフルセットではやらないだろうとは思っていたのですが、実際の演奏曲は9曲と、演奏時間としても約45分ほどのミニライブというサイズのスレでした。先日のFutchan~といい、ブードゥーラウンジで鑑賞するワンマンライブの演奏時間が短くなっていってるのは偶然よね...
この日彼らが言いたかった事は、冒頭記載したMCに集約されていたような気がします。
突き詰めると横浜アリーナに向けたショーケース的な意味合いが強かったし、この機会に全国のミオラーに会いに行きたいという意味でも、アウトストアイベントとでも考えても可笑しくなかったと思います。あくまでワンマンツアーというより、横浜アリーナに向けた前哨戦でもありつつ、想いを伝えて、自分達を、ミオラー達の関係をもっと深めよう、そんな所に重きを置いていたように感じました。
彼女達が実感しているか不明だけど、横浜アリーナのライブは、もう始まっているんですよね。
メンヘラならではのピュアでガラスハートな壊れそうで繊細で狂気的な歌詞と破壊的なバックサウンドで攻めまくるバンドと、曲に併せてヘッドバンキングしたり、拳を振り回したりと呼応するミオラー達。
ギターの人は開始2曲目位で顔が汗だくになっていて、ベースの人もドラムの人も皆体を揺らしながらステージ上でアクティブに動き回っていました。mio嬢は結構笑顔で客席を見ながら歌をぶつけていました。照明の兼ね合いで至近距離にいるというのに殆ど顔が見えないんですけど、音を通して分かり合っている光景というのは凄い強固な関係性なんじゃないかと思いました。
演奏終了後はSNSにものっている写真を撮り、その後特典会という名の横浜アリーナチケット手売り会になったのですが、僕はもうこの特典会が始まる前に帰りました。何故かというと、横浜アリーナには行かないからだし、そこまで金と時間をかけたいと思う程、彼女達の音楽にハマっている訳でもないし、日常的に聞いてもいないからです。期待に応えられないと分かっていて時間を作ってもらうのは心苦しかったから。
振り返ると去年は奇抜で刺激的という印象しかなかったんですが、改めて今回向き合った事で、物凄くピュアな音楽をされてるんだなというのを実感しました。「un-speakable」や「CinDie」のような狂ったような楽曲から、「ふたりぼっち」や「ノイズ」のようなストレートな歌と併せて、誰もが持つ人の多面性を、様々な愛の形を表現していて、凄く人間臭い方々だなと思いました。むしろ後者の方に、mio嬢の本音というか、核みたいなものに近かったりするのかななんて思いつつ、、、
なので、これからもチェックはしていくと思います。
そんなわけで、横浜アリーナには行きませんが、12月に開催されるZepp Fukuokaのスレはしっかり参加するので、フルセットのスレを堪能したいと思います。ありがとう。
9月最後の26に行ってきたのはQueblickで行われた「Generations!」というイベント。
これは最後に何か9月中に行けるものがないかと探しまくっていたら見つけたイベントで、タイトル通り、4バンドそれぞれが世代がバラバラで、登場順に20代~30代~40代~50代~みたいな感じでどんどん年を重ねっていってるという(笑)
全てが初見のイベントでした。今でもなんで行ったのかよく分からないんだけど、若い世代から上の世代まで様々な世代の方が出る事に面白みを感じていたんだと思います。
【Banana Chips】
トップバッターは出演バンドの中で最若手になるBanana Chips。北九州小倉のバンドで、既にインディーズで作品も何枚か発売している方々です。衣装もスーツで統一しつつ、奏でた音楽はポップな要素に彩られた音楽でした。粗削りな部分もあったけれど...ライブを重ねていけばもっともっと化けるんじゃないか、と思いました。
【花魁マッスルズ】
30代の完全アマチュアバンドです。(自分達で言ってました)まあ、曲はYouTubeで聞いてて面白いなと思ったんですけど、いざ生で見ると思ったほど印象に残らなかったですね。。うーん。。。
【Knight's Tale】
40代の方々で構成されたヘヴィメタルバンド。この日一番目立っていたのはこの方々でした。迫力が半端なかったですね。演奏も上手いし楽曲もルーツを感じさせるし、とにかく長年やってきて今もなお現役ですってのが一発で分かりました。九州にこんなバンドがいたのかと衝撃でしたね。固定ファンもいて、最前列で頭を振りまくる姿は圧巻でした。
【RECKLESS】
この日のトリ、そして主催バンドでもRECKLESS。このイベントは元々以前バンドを組んでいた彼らが何十年ぶりに再結成する事になり、老いた体に鞭を打って音楽をやるというその無謀な姿勢=RECKLESSから来ているとの事。
50代~60代くらいの広島から来たというボーカルとギターの方々、そして企画した福岡在住の大学教授でもあるドラマー。そしてその教え子の女子大生ベーシストをサポートに加えて、海外のあるバンドのカバーを6曲演奏しました。
客層が変わって、おそらくゼミ生の女子大生が数名来ていたのが面白かった。
音楽ジャンル自体が好きなものではなかったけど、ボーカルもギターもドラムも、年齢からくる衰えを感じさせない演奏&パフォーマンスをされていました。引き際を考える年代だと思うんですけど、ずっと続けていれば、自分の信念を貫いていればこそ醸し出されるオーラ。何かを続けることの大切さ、その一つの答えを、図らずもこの日、教えてもらった気がします。
まあ、言ってしまえば内輪イベントに近い内容だったと思いますが、何かの縁で、その内輪の中に紛れ込めれた事、
そして、感じて教えてもらった事があった夜でした。もう無いと思うから、貴重でした。ありがとう。