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ソフィー柏崎店 醤油ラスクとシュトーレン

2013-02-11 19:04:23 | Weblog

醤油ラスクと越後みそ西謹製”千代紫”

香が命の醤油、パンには旨味を与え、ラスクには香を、少々黒めの焼き色が好まれます。あわゆきシュトーレンはこの千代紫の旨味を利用し、従来のシュトーレンよりシットリ感と深みのある風味を実現しています。元々シュトーレンは焼成後熟成して食感の改善、風味改善が進みますが、醤油を加えることで更に日持ちが良くなる可能性があります。現在日持ちテストを進めていて、4月下旬の状態が楽しみです。

柏崎店、最近食パンの売上が急激に伸びています。昨年私が来た頃は2~3本の食パンを持て余していました。それが今は10数本焼くようになり、

食パンはどう生地を作り、どう醗酵させるか。生地温、醗酵室温度、パンチ時期、パンチの強さ、ベンチタイムの長さ、その室温、ホイロの温度、全てが影響します。シットリ、しなやかな食感を出すには高温は禁物。生地温が高く、室温、醗酵室温が高ければ焼き上がりまで時間は短縮される。しかし、その中身はバサバサの食感になる。

今日本の米はコシヒカリが主流、シットリ、もっちり、粘りのある食感を持つコシヒカリ。この米の性格に慣れた人々はバサバサのパンをどう捉えるか。

特に美味しい米の産地、新潟では食感に注意します。湯種法の食パンが受けるのはそこに理由があるのでは。そう考えながら生地を仕込んでいます。

シュトーレン、1989年11月、雪の降り積もるドイツを走り回り、製法を尋ね本物を追い求め、ほんの数件のパン屋で製法を見て来ました。フランス語きり喋れない日本人を相手にしてくれるはずがありませんでした。ドイツ語喋れればもう少し相手にされたのでは。フランスのパリから車を走らせ、3千キロ以上走り、手に入れたシュトーレン配合と製法。これを基に改良を重ね、今年はいよいよ和風にアレンジしています。醤油”千代紫”と出合った事から。