Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

フィンランド空港

2011年03月24日 | ヨーロッパ

 今日から数日間、ヨーロッパ編です。2006年からヨーロッパに行っていないので、このブログを初めてから最初のヨーロッパの出張です。

 今回はオランダで仕事をするのですが、はじめて関西空港からフィンランド航空に乗りました。成田空港からの便は地震と津波の影響ですべて名古屋経由に変更だそうですが、関空からの便は直行でフィンランド。時間は10時間ちょっとです。さすがに北まわりで、しかもフィンランドだとなると早かったです。読書+映画2本で到着でした。
  私のフィンランドの印象は、ジャンプ競技、ムーミン。民族音楽学者なのにフィンランドの音楽を真っ先にイメージしないのはどんなものでしょう? 機内の窓から見えた白銀の中に森が点在する風景は、トーベヤンソンの挿絵そのものでした。
 ここでシェーンゲン条約に加盟している国に乗り換える乗客は、パスポートコントロールがあります。ここで入国することになるわけ。手荷物チェックが厳重に行われ、そのあとに入管。乗り換えに1時間ない方は、急ぐことをお勧めします。空港で、ラストコールのアナウンスがひっきりなしに流れていました。
 それにしても、フィンランドの国旗の青がとても素敵です。青といっても藍のような色です。フィンランド航空も青が基調だし、空港も青があちらこちらに使われています。青が好きな私にはとてもおちつける色彩です。空港に滞在したのでは、わずかな間でしたが、ちょっぴりフィンランドの空気を感じられた1時間でした。


ワヤン上演

2011年03月20日 | 那覇、沖縄

 今日は、OMAR BOOKS(オマ・ブックス)という本のセレクショップでワヤンの上演がありました。古書と新刊が両方あるとても素敵な本屋さんでの上演。お客さんは45人程度でもういっぱいなのですが、その人数のせいか、とてもアットホームな感じの上演でした。
 グンデルも二日前に調律したばかりで、もう別の楽器のように美しいうなりが、会場全体に響き渡ります。そのせいでしょうか、私のワヤンとグンデルがうまく調和できた気がします。
 それにしてもグンデル奏者の皆さん、そしてクテンコンの皆さん、ご苦労様。よく練習してくれたと思います。皆、ありがとう。そして、これからもよろしくね。


ガムランの調律

2011年03月19日 | 那覇、沖縄

 今、バリの芸術大学の先生で、ガムランの調律のできる方が沖縄に滞在している。昨日から、ほぼ20年間調律していないゴング・クビャルを調律してもらっているのだ。
 バリの楽器の調律は、ピアノの調律と違い、楽器の置いてあるスタジオを一見すると工事現場である。グラインダーで鍵盤を削る音、竹のひびに塗る木工用ボンドのにおいで充満する。調律師は、鍵盤と鍵盤を耳元でしずかに打ち合わせる。かすかなうなりに耳を傾ける。
 夜に、この楽器を使ってメンバー達が練習をした。なんだか別の楽器のようだ。購入してから20年、楽器は再び生まれ変わった。調律とは、そんな力をもっている行為だ。私たち演奏以上に、なによりも喜んでいるのは、楽器たちだろう。


大阪で発表準備

2011年03月13日 | 

 明日から大阪でゴングに関する国際シンポジウムがあり、発表原稿を大阪のホテルで書いています。この数日、東北の地震と津波で、ブログを書くことなど考えられなかったし、発表の準備にも集中できませんでした。こればかりは現実逃避なんかではありません。でも、ここにきてやはり準備をしなくては。
 大阪は思ったより暖かでした。花粉症対策で、関西空港に降り立ったときから外出時はずっとマスクです。これから三日間、こんな生活が続きます……。


アボガドジュース

2011年03月07日 | 那覇、沖縄

 先週末、那覇のベトナム料理店で食事をしたのだが、そのメニューの中にアボガドジュースを見つけた。 私は生のアボガドが苦手である。よくアボガドを寿司やサラダに入れたり、醤油をつけて食べたりする人がいるが、私には「アンビリーバブル」である。あのアボガド独特な食感と生臭さを受け付けないのである。
 しかし唯一、食べられる(飲める)ものが、インドネシアで飲むアボガドジュース。これはアボガド一つ分とコンデンスミルク、氷をミキサーにかけ(時にはチョコレートフレーバーも入れる)、ドロドロになった飲み物である。
 私が見つけたベトナム料理屋のアボガドジュースであるが、説明を見ると、ちゃんとコンデンスミルクと氷を入れると書いてある。まさに、インドネシアで飲む、「あのアボガドジュース」!しかもこの那覇で飲めるのだ。私は何のためらいもなくこのジュースを注文した。そして久しぶりに懐かしい味と対面できたのである。なんだかこのジュースに感動して、食べたものについてはあまり印象に残っていない……。那覇も捨てたもんじゃないね。
 


セブ島

2011年03月06日 | 那覇、沖縄

 久しぶりに牧志公設市場のそばに用があり、暗くなってから国際通りに出かけた。あいかわらず、派手な土産屋がずらっと並ぶ。だいたいどこも同じものを売る土産物屋の店先では、若い店員が、「どうぞ、いらっしゃいませ」と声をかけている。
 ふとそんな土産店の一つを眺めると、その店名に目がとまった。その名は「セブ島」。セブ島とはフィリッピンの代表的なリゾート観光地の一つであり、少なくとも沖縄との関係は「青い海」、「白い砂浜」、「輝く太陽」という南国リゾートのイメージにおける「三種の神器」の点で共通する。
 私がこの島にきてから早10年だが、その間、沖縄は南国リゾート的なイメージだけを払拭し、文化観光に力を注いできたように思える。それに成功したかはとにかく、がんばってはいるのである。しかし、この店の名に象徴されるように、まだまだ沖縄は「南国のリゾート地」なのだろう。