子どもが朝から鼻水をぐすぐすしているので、かみさんが「この薬を飲みなさい」と、食事を終えたばかりの息子のテーブルクロスの上に三錠の薬のカプセルを置いた。しばらくその薬を見つめていた息子が、表情一つかえずにボソっと「さんじょうにいかなくちゃ・・・」と呟いた。あれ、なんかそのせりふどっかで聞いたことがあるのだけど?と思いつつ、まだ起きて30分足らずの私はボーッとしていて思い出せない。息子は30分どころか、まだ起きて10分もたっていないのだ。
「それ、何言ってんの?」と私は息子に聞いた。すると息子は「三条に行かなくちゃ、三条堺町のイノダってコーヒー屋へね・・・」とあのわが家では神格化されている歌手、高田渡の《コーヒーブルース》を歌い始めたのだった。
不覚である。高田渡のあの有名な歌の歌詞を忘れてしまったなんて!それにしても起きて10分で、薬の三錠を京都の三条と読み替えるあたりはさすがわが息子である。どうせなら「三錠も飲まなくちゃ」と替え歌で歌ってほしかったのであるが、とにかく朝から笑って目が覚めた。息子に感謝。
「それ、何言ってんの?」と私は息子に聞いた。すると息子は「三条に行かなくちゃ、三条堺町のイノダってコーヒー屋へね・・・」とあのわが家では神格化されている歌手、高田渡の《コーヒーブルース》を歌い始めたのだった。
不覚である。高田渡のあの有名な歌の歌詞を忘れてしまったなんて!それにしても起きて10分で、薬の三錠を京都の三条と読み替えるあたりはさすがわが息子である。どうせなら「三錠も飲まなくちゃ」と替え歌で歌ってほしかったのであるが、とにかく朝から笑って目が覚めた。息子に感謝。