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もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

カリスマ・ミュージック

2008年02月22日 | バリ
 バリ芸能を学ぶ人々にとって、カリスマ・ミュージックといえば、伝統音楽取り扱いミュージックテープ屋のカリスマ的存在である。もともとカリスマとは「神の恵み」を意味する言葉であったらしいが、確かにそのような「恵み」を思わせる品ぞろいのミュージック・ショップといえる。
 といっても、クレナン市場の前に建つ年中無休の小さな店で、中国系のおやじさんと二、三人の若い女性従業員で切り盛りしている。また、このおやじさんも店員も妙にマニアックで、〇〇村のグンデルの演奏が欲しい、1987年のゴング・フェスティバルの録音が聞きたいといえばものの数十秒で、数百本あるテープの中から的確に必要なテープを指さす。「カリスマ美容師」なんていう言葉があったが、この店の店員は、「カリスマ販売員」なのだ。なんとも伝統音楽を学ぶ人々にはありがたい店である。
 ウブドでまったりしながら伝統音楽を学び、観光地のカセット屋でガムランのテープを買うのもいいが、「カリスマ・ミュージック」に来れば、ウブドの店にはいかに観光客に売れるようなテープしか置かれていないかということがわかるはずだ。さあ、バリで伝統音楽を学ぶ諸君!排気ガスが充満するデンパサールの街に旅立ち、カリスマ・ミュージックへ向かおう!そのとき、カリスマ・ガムラン奏者、カリスマ舞踊家への道が開けるのだ!


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