Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

自分に戻る、自分に帰る

2012年10月23日 | 家・わたくしごと

 昨日、浜松に来てくれたNさんと授業でグンデル・ワヤンを演奏しました。きっと学生たちにとっては、CDやビデオを見るだけの授業よりは面白かっただろうし、ボクも実際に演奏した音楽を通していろいろなことを授業で伝えられたと思うのです。
 しかし、それ以上に、ボクはこの大学に赴任してから重くのしかかっていた「何か」が、この授業を終えたあと、不思議なくらいにすっかり消え去って、ちょっと大げさかもしれませんが、まるで自分が別人になったようなそんな気分になれたのです。日曜日にワヤンの上演があって、ボク自身がその延長上にあって、ワヤン・ハイの状態が続いていたからかもしれません。でもボクは、大学という社会の中で、もう一人の「ボク」を誰にも気づかれないように机の奥にしまって、時々、その存在を確認する程度にちらりと覗き込む日々を送り、楽器だけ研究室に並べて眺めることで、満足しようとしていたのではないかと…。
 ぼくはガムラン奏者です。ダランです。いいじゃないですか。嘘じゃないんだから。「研究者なんですか?パフォーマーなんですか?」なんて質問は、きわめてナンセンスです。オルタナティブを好む日本人からみれば、「どっちつかずな奴」に見えるんでしょうね。どうぞご自由に。ぼくはこうして生きてきました。だからこれからもこのまま生き続けます。だから昨日、ボクは自分に戻れました。自分に帰れました。


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