Pの世界  沖縄・浜松・東京・バリ

もの書き、ガムランたたき、人形遣いPの日記

ボルコムのラグタイム

2008年04月14日 | CD・DVD・カセット・レコード
 1ヶ月ほど前に注文して、待ちに待っていたボルコムのラグタイム全集の2枚組CDが届いた。とにかく早く聞きたくて、今日の授業が終わるや否や、楽譜を見ながらボルコムの音楽世界に浸る。
 ボルコムは現代のラグタイム作曲家、ピアニストである。数年前にピアニスト池宮正治のCDで聞いてからすっかりはまってしまった。スコット・ジョップリンや、ジェームス・スコットの古典的なラグとは使われる和音やメロディー構造が違っていて、そのせいかとても新鮮に聞こえるラグタイムである。
 楽譜にはSLOW DRAGと注意書きされている曲がいくつもある。ラグはなんとなくリズミックで早めの曲をイメージさせるが、彼のラグの多くはアメリカ音楽というより、フランス音楽の香りが漂う。ラグタイムは、一度は音楽世界から忘れ去られた音楽である。それが現代によみがえり、今なお形を変えながらも新しい音楽として息づいているのは、ラグタイムファンには嬉しいことである。