朝、なんとなくバロックの名曲集が聞きたくなった。中学生だった頃、皆川達夫先生や服部幸三先生が解説をしていたバロック音楽の番組が、FM-NHKで朝6時くらいからオン・エアーされていたからだろうが、不思議とバロック音楽には「朝」が似合うのである。(ある時期、わが家でも朝はテレビではなく、この番組が流れていた時期があった。なんだか、洋館に住んでいそうな家みたいだな。)
そんなバロック音楽のCDの中で、パッヘルベルのカノンだけは「朝」ではなく、「名曲喫茶」がイメージできる。薄暗いクラシック喫茶ではよくこの曲がかかっていたからかもしれないし、最後に通った中野の名曲喫茶「クラシック」ではよくこの曲が流れていた。私も何度か、リクエストをするための薄汚れた小さな黒板にチョークでこの曲を書いた。
家では決してきかないのに、なぜか名曲喫茶で聞きたくなる曲だった。最初から最後まで繰り返されるレラシ#ファソレソラ の低音部の進行が心地よかった。これだけでグルグルまわったらガムランみたいだと思った。中野の「クラシック」がなくなってしまってから、ぼくはこの曲のことをすっかり忘れてしまっていた。久しぶりに、今日は朝から夜までレラシ#ファソレソラ が鳴り続けて、まだ終止線が訪れないのである。ただ、「クラシック」で聞いたカノンのレコードの方がゆっくり朗々と演奏していたせいか、ぼくには、ちょっぴり急ぎ足のCDの演奏には違和感があったけれど。
そんなバロック音楽のCDの中で、パッヘルベルのカノンだけは「朝」ではなく、「名曲喫茶」がイメージできる。薄暗いクラシック喫茶ではよくこの曲がかかっていたからかもしれないし、最後に通った中野の名曲喫茶「クラシック」ではよくこの曲が流れていた。私も何度か、リクエストをするための薄汚れた小さな黒板にチョークでこの曲を書いた。
家では決してきかないのに、なぜか名曲喫茶で聞きたくなる曲だった。最初から最後まで繰り返されるレラシ#ファソレソラ の低音部の進行が心地よかった。これだけでグルグルまわったらガムランみたいだと思った。中野の「クラシック」がなくなってしまってから、ぼくはこの曲のことをすっかり忘れてしまっていた。久しぶりに、今日は朝から夜までレラシ#ファソレソラ が鳴り続けて、まだ終止線が訪れないのである。ただ、「クラシック」で聞いたカノンのレコードの方がゆっくり朗々と演奏していたせいか、ぼくには、ちょっぴり急ぎ足のCDの演奏には違和感があったけれど。