院長のへんちき論(豊橋の心療内科より)

毎日、話題が跳びます。テーマは哲学から女性アイドルまで拡散します。たまにはキツいことを言うかもしれません。

バイオリンと鼓

2007-01-08 12:52:51 | Weblog
 私は中学のときから管楽器をやっていた。だから管楽器の音の良し悪しは今でも分かる。

 ただ、バイオリンの音の良し悪しが分からない。ノコギリを引くような子供の音が悪いのは分かるが、一定線以上の技量の人の音の良し悪しは分からない。みんな良いように聞こえる。

 バイオリンは古い楽器ほど良い音が出ると言われている。楽器が成熟するというのである。ふつう、何でも古くなると劣化する。バイオリンだけが例外なのだろうか?

 鼓も古いほど良いという。古い鼓は値段も古いバイオリンに劣らない。

 それに引き換え、管楽器は消耗品である。古くなるほど音も音程も悪くなる。10年ももたない。

 なぜ、バイオリンと鼓は良くなるのだろうか?私はバイオリンも鼓も悪くなると考えるものである。ただ、楽器の音色は「嗜好品」であるから、だれか権威者が良いと言えば良いことになるのではなかろうか?

 バイオリンと鼓が古いほど良いとすれば、それは骨董的価値であって、いわゆる「味」とか「風合い」という部類に属するものであり、音色そのものではないような気がする。