ミシン

　小学生の頃、スーパー脇の駐車場に『ミシンの実演販売をしているおじさん』がいました。
　今は当たり前に出来る機能だけど、ボタンを押せば、色んな絵柄が自動的に刺繍され、おじさんは可愛い小物を次から次へと完成させていきました。
　お使いで買った『マグロのお刺身』の色が変わるほど見ていて、魔法使いのようなおじさんに釘付け。
　仲良くなったおじさんを家に案内してしまいました。
　『凄い人を見つけて来たな』って褒められると思い、得意顔でおじさんを連れて帰ったのを覚えています。
　結局、買わない訳にいかなくなった両親が凄い高い値段で買いました（買わされました）。
　バカな子でした…すみません。


　大人になってそのミシンを譲り受け使っていましたが壊れました。
　特に使う用事もなく長いこと押入れの奥で眠っていました。
　でも、最近ミシンで何か作りたくなりました。
　修理に出そうと思い、ミシンに付いていた修理時の電話番号に電話してみましたが既に会社は存在せず。
　他メーカーで修理に出すと高いので（買った方が安いと思う程）、いいミシンがあったら買い替えようと思っていました。
　色んな機能がついていてもどうせ使いこなせないから、シンプル操作＆安くてコンパクトなのを探していました。
　でも、なかなか見つからない。
　ミシンって以外と高いんだよね。


　先日、通販で希望にピッタリのミシンを見つけ頼んじゃったよぉ～。
　家に届きました。



　直ぐ使ってみたくなり、『トートバックキット』を買って来て作ってみました。
　でも…。
　作り方説明書がイマイチ良くわかりません。
　学校で一通り習ったはずなのに、簡単な用語も完全に忘れていました。
　でも、一応『家政科』を出たので（そうとは思えないですけど）、

　『そのうち思い出すでしょ』と思い作り進めていったけれど、
　『あ～そうだった』じゃなくて
　『へぇ～そうなんだ』ってまるで初めて勉強するような感じ。
　『何も思い出せない』。
　絶対習ってるはずなんだけど、私の脳みそが記憶の溝を見つけ懐かしがる事はありませんでした。
　人はこんなに完全に記憶を無くせるものでしょうか…。
　将来ボケるかな
　徘徊したらどうしよう。


　最後の授業が終わった時、『これからは勉強なんかしなくていいんだぁ～』と心底喜んで友達とハイタッチ。
教壇の黒板に『あばよ!!』と書いて（柳沢真吾かぁ～）、
教科書は『寄付』と友達と笑いながら机の中に全部置いてきました。
　大笑いしたあの時の自分の頭をコツきたい。


　あぁ～あの時『寄付』した教科書とノート…カムバック。
　ノートは意外と真面目にとっていて、色んな事を書き込んだから、今のダメ主婦マーヤに役立つ情報が満載のはず。


　振り返ると、学校には遊びに行っていて、勉強した事は何一つ覚えていない。
　両親がアクセク働き出してくれた学費が勿体無い。
　再び…『悪い子でした…すみません』。


　友達と会って遊ぶのが楽しかった学生時代。
　色んな事を思い、思い出しながらバックを作ったよ。
　やり方がわからなくて凄い適当だけど、なんとか完成。

　ミシンで真っ直ぐ縫うことも難しかったです。
　一応、ポケットと内布もちゃんとチクチク縫い付けました。

　って言うか、内布がないと恐ろしい縫い方が丸見えなのでないと困ります。
　歪んでテロテロですが、自分で作るのって楽しい。
　これを持って近所のスーパーにお買い物に行くのが楽しみです。
　次は何を作ろうかな。

　
　それにしても、あんだけ勉強したのに（試験の時だけだけど）知識ゼロ。
　もう一度、どこかで習い直したいなぁ～。