帰省中
『穂高町天蚕センター』に行きました。
マーヤ、こういうのを見学するのが結構好きです
。
ビデオを見たり、色んな話しを聞いた
んだけど&つい最近まで覚えていた
んだけど
…。
今は記憶がかなり曖昧になってしまいました
。
間違った内容を書いてしまうかも知れませんが、『天蚕』の事を書きますね。
『天蚕(テンサン)』は人の飼育用に品種改良された『お蚕さん』で野生種の『山繭蛾
』です。
普通『お蚕さん』の餌は桑の葉でしょ。
でも、この『天蚕』はクヌギの葉を食べます
。
普通の『お蚕さん』と違って、成虫は、蚕蛾(カイコガ)と違って飛ぶ事もできるんだよ。
普通の『お蚕さん』の繭玉と比べるとこんな感じ
。
左が『中国産』、真ん中が『天蚕』、右が『お蚕さん』。
色も形も大きさも全部違って淡い緑色がとってもキレイでしょ
。
普通の『お蚕さん』は採ってきた『桑の葉』を食べて
室内で大きくなるでしょ。
でも、『天蚕』は自然の中で、生きている『クヌギの葉』を食べて成長します。
『山猿
』やその他の動物に食べられない様に、網で囲って育てています。
紙に幾つもの卵をつけて、それを枝に取り付けます。
自然の中で羽化させるんだよ
。
生まれたて
。
その後
。
『織物作業場』
。
『天蚕』100%の糸です
。
一本に30個?(ごめん
忘れちゃった
)の繭玉が使われています。
天蚕繭1粒約7gで、糸約600~700m、約0.2~0.3gの絹糸が生産されます。
『天蚕100%の織物』。
なんとも言えない緑色がホントにステキ
。
『アップ画像』
。
こちらは、『天蚕』や他の糸も混ぜた織物。
織る前の『糸通し』の準備中の写真だよ
。
何本だったっけな?1200本?1600本?(聞いて覚えたのにまた忘れちゃったよ
)。
とにかく気の遠くなるような数の糸通しをするってのは覚えています
。
『糸通し』が正しく出来ているか?は、織り始めないと分からないそうで、間違っていた場合、直すのがまた大変なんだそうです。
(『マーヤは幾らやり直しても全ての糸を正しく通せない自信ある
』って思う程、目まいがする数字を聞いたのは覚えています)。
色んな糸を組み合わせて出来たもの
。
糸は人の手でツバで指を湿らせて作ってあります。
だから糸の状態が天候(湿度など)に左右され人の手で微妙に調節して織り上げるそうで、一日15㎝前後しか織れないとの事です。
説明をしてくださった職人さん
。
小学生の姪っ子に凄く丁寧に優しく説明して下さいました。
凄く地味なお仕事だけど、丹念に織り上げ、他の誰でもない、『己の手が芸術品を作り出す
』(憧れます)。
職人さんて凄いし格好いい
。
静まり返った部屋で、一人静かに機を織る…。
織り機の音だけが空気の中に響き渡る…。
澄んだ目がとても印象的でした
。
機織機の足の部分
。
姪っ子も座らせて貰いました
。
機織機の高さを調節する事は出来ないそうで、『織り気に自分の身体を合わせる』のだそうです。
これは最近の『織り機』で、昔の物と比べると凄く便利になったそうです。
着物が『横全天蚕』、ショールが『天蚕縦織』。
天蚕が紡ぐ天蚕糸は、蚕の紡ぐ絹糸(シルク)より美しい光沢のある緑色。
強伸力に優れてしわになりにくいそうです。
『繊維のダイヤモンド
』や『繊維の女王
』と呼ばれているそうです。
ホントに美しい緑色
。
とってもステキで『天蚕100%ショール』が欲しくなりました
。
でも、一桁違うウン十万ってお値段で
、とてもじゃないけど手が出ません
。
天蚕農家?も少なく、採取できる天蚕糸も少ないのが理由です。
商品は高価で買えませんでしたが
、姪っ子はマーヤママに『繭玉』を買って貰いました。
3つあったので一つを開けてみました。
中にはコレが
(結構グロイのね
)。
『天蚕』を生産している農家さんや、布を織る職人さん。
派手ではないけど、地道にコツコツ伝統を守っている姿。
素晴らしいと思いました。
『機械織り』をしてしまえば、もっと早く&沢山生産できる世の中だけど、『手作りだからこそ出るぬくもり』は、他の物では代用出来ない、価値のある物だと思いました。
存続させるのは本当に大変な事だと思いますが、いつまでも消えずにずっと残っていて欲しいと思います
。
近くに行ったら見学してみてね(無料です)。